妊娠中期以降、つわりの症状が収まってきたと思ったら、なんだかお腹が張ってきているような気がする、と感じられる方は多いのではないでしょうか。
ちょっと動いただけなのにお腹が張ってきてしまったり、はたまたイスに座ってデスクワークをしていただけなのに張りを感じたり、とちょっとした事で張ってしまうため、心配に思う方も多いかもしれません。
今回は、そんな妊娠中のお腹の張りの原因と対策について考えていきたいと思います。
お腹の張りを一番強く感じるのは、妊娠後期に入り、身体が出産に向けて準備を開始し始めた頃からだと思います。
また、子宮が大きくなる事で身体の皮膚表面積も大きくなりますので、突っ張り感を感じる事があります。これが原因の張りは全く問題はありませんが、妊娠後期に急激に大きくなりますので、お腹の辺りに妊娠線が出来てしまう可能性があります。
お腹が張るのはつらいですが、子宮が収縮を繰り返す事で子宮口は少しずつ柔らかくなります。このようにして、出産に備えているのですね。
また、食後やトイレに行った後、それから胎児が動いた時などにもお腹の張りを感じる事があります。
ストレスや疲労からもお腹が張りやすくなることがありますので、頻繁にお腹が張るという方は前記のような行動をたくさん行っていないか、ご自身の生活を振り返ってみるのもよいかもしれません。
横になる時にラクな姿勢としては、うつ伏せのような形で横になり、上側の脚を前に曲げ、下側の腕を背中側に回す姿勢で休むと張りが治まりやすい傾向にあるようです。
また、抱き枕を利用したり脚の間にクッションのようなものを挟んで横になっていると、ラクになることが多いです。
また、買い物などの外出時に張りを感じてしまった時は、可能であれば座って少し休むのが効果的です。座って休む事が出来ない状況であれば、1度立ち止まって深呼吸をすることで張りが和らぐことがありますので、試してみてください。
妊娠30週以降の方で、1時間に5回以上お腹が張るような場合、特に張る間隔が規則的で、さらにその間隔が次第に短くなっていく場合には切迫流産の可能性がありますので、すぐに病院に行きましょう。加えて出血がある場合、早産や流産の可能性があります。
また、まれに胎盤早期剥離という、出産前に子宮の中で胎盤が剥がれてしまう病気になっているケースがあります。この場合は、痛みがだんだん激しくなり、張りを通り越してお腹がかちかちに固くなります。
少しでもいつもの張りと違うと感じた時には早急に病院に行く事が出来るように、妊娠後期にさしかかったら、病院の連絡先や住所などの情報を壁に貼っておくなどしておくと良いかもしれませんね。
妊娠37週以降に感じるお腹の張りは、張りではなく前駆陣痛による場合が大きいです。子宮収縮による強弱のある痛みが続いては消える、という間隔が10分間隔になったら出産が近いという証拠ですので、すぐに病院に連絡して向かいましょう。
また、胎児に供給される栄養素や酸素量についても、ほとんど変わらないと言われています。
妊娠中のお腹の張りは、経験がないとどこから注意が必要なレベルなのか、なかなか判断が難しいものです。少しでも不安に感じる事があれば、ひとまず医師に相談してみるというのがストレスを溜めない、という観点からも良いのではないかと思います。
また、お腹が頻繁に張ってくるようになると辛いですが、これは永遠に続くものではなく出産を終えるまでの間の一時期の苦労です。自分に無理をかけない上手な乗り切り方法を見つけて、無事に出産を終え、元気な赤ちゃんに出会えるよう頑張りましょう。