「母が重くてしんどい…。」しんどい母の特徴と娘を救う処方箋

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自分の母親のことを「重くてしんどい」と、とらえる娘が急増しているそうです。育ててもらって恩のある母親を、重いとかしんどいなどという存在として扱うことは娘たちにとっては実はタブーなことなのです。

しかし、タブー視しているかぎり、母をしんどいと感じる呪縛から逃れることはできません。

今回は、しんどいと娘が感じるような母の特徴と、どうやってそんな母親とつきあっていけばいいのかということに言及してみたいと思います。

1.しんどい母の特徴とは

自分は母親の人生の身代わりのようだと感じた人はいませんか。自分の人格を母親が尊重してくれているようには感じることができず、大人になってもあいかわらず、元気な母親が主役ぶって自分の生活にあれやこれやと指図をしてくる。

しかし、それも母親の愛情だと感じるからこそ受け入れてきたが、なのに感じる「母親が重い、しんどい」という気持ち。そんな気持ちを感じることはいけないことだという罪悪感で、がんじがらめになってしまうのです。

娘がしんどい、重いと感じる母親をここでは「しんどい母」と呼ぶことにします。しんどい母の特徴は以下のようなものがあります。

  • 子供を自分自身の延長線上のように思っている
  • 自己実現の機会がない
  • 夫との関係不全

2.子供を自分自身の延長線上のように思っている

しんどい母は、娘には娘の人格があるということをはっきり言って、理解していません。

娘は、自分の分身であり、ペットであり、お人形さんであるのです。自分がいて、対等な存在として娘がいる。ということではなく、自分がまず先に存在してその後に付属品のような娘がいるという考え方を持っています。

3.自己実現の機会がない

しんどい母は、以下のようなセリフを発したりします。「あんたがいるから、やりたいことをあきらめなくてはならなかった」「あんたのせいで、好きでもないお父さんと一緒にいなくちゃならない」

つまりは、子供ができたことによって、自分の可能性の幅が狭められたことを言うわけです。もし、子供がいたとしても、自分の好きなことをし、甲斐性のない夫は切り捨て自立してバリバリ働くようなタイプの母親なら決して出こないセリフです。

しんどい母の魂胆は、上のようなセリフを吐き、娘に罪悪感をうえつけて、娘をコントロールすることなのですが、そんなしんどい母を持つ娘に贈るアドバイスとしては、そのセリフを真に受けて罪悪感を持つ必要はないということです。

なぜなら、しんどい母は、娘が生まれようが生まれまいが、行動は同じなので、結果としては変化はないからです。

しんどい母は、娘が生まれなくても、そもそも自信がないので、なんだかんだと理由をつけて自分のやりたいことはしませんし、娘がいなくてもなんだかんだと理由を見つけて夫とも別れません。

そうしたいからです。娘になんくせをつけているにすぎません。罪悪感をもらうだけ無駄です。

4. 夫との関係不全

甘くもあり地獄でもある現在の母親との関係は、母親と父親の夫婦関係の末路なのだということを理解しておくと、いくらか心が軽くなることでしょう。つまりは、しんどい母と娘の関係は、もともとは父と母との夫婦関係の不全から来ているのです。

そもそも母親はなぜあなたに依存するのでしょうか。もし父親が母親にとって思うぞんぶん甘えられて満足できる対象だったら、自分より目下で、社会経験も少ない子供にわざわざ依存する必要はありません。

あなたは今、母親との関係に悩んでいるのかもしれませんが、もともとは夫婦関係の問題があなたと母親との問題にすりかえられているだけです。

母親は夫との問題を直視したくないのです。その問題から回避する方法が、娘に依存することなのです。あなたが罪悪感を持つ必要はありません。

おそらく、あなたはノーマルな母子関係を持つ子供より、ものすごくいろいろなことを母のために頑張ってきたはずです。もう十分です。大人なのですから、これから自分の人生をどうするかは自分で決めていいのです。

5.罪悪感は必要ない

仕切り直して、親はなんのために子供を育てるのか考えてみましょう。端的に言うなら親は「子供が幸せになる」ことを願います。子供が幸せになるように、衣食住を提供し、しつけをし、教育をうけさせ、愛情をそそぐわけです。

それとも、親は子供に自分の面倒をみてもらうために子供を育てるのでしょうか。しんどい母は、立て前として、子供が幸せになることを願っているということを言いますが、本心は子供に自分の面倒をみてほしいという考え方をもっていることでしょう。

もし、あなたが罪悪感という手綱がない状態で、子供は親の面倒をみるべきだと純粋に思えるなら、こころよく面倒を見ればいいと思います。

ただ、結婚相手や仕事選びに口出しをし、ときには自分の都合で反対をし、かつ自分やあなたの夫の悪口をえんえんと言い、あげくのはてにあなたのことをコントロールできないと逆切れしてくる母親のことをあなたは心から面倒を見たいと思えるのでしょうか。

もし素直にはいと言えないのなら、「子供は親の面倒を見るべし」という考え方について疑ってみてもいいかもしれません。

ノーマルな母子関係で親の面倒を見たいと思うのは美徳ともいえますが、母をしんどいと思うような母子関係のなかで親の面倒をみるべしと思っているのなら、いざ本格的に母の面倒を見始めた時、あなたのほうが精根尽き、人生をすりへらせてしまうかもしれません。

6.母親と距離をとる必要性

母親と近い距離を保っている限りはおそらく見えていないことがたくさんあるかと思います。

まずは、距離をとって、しんどい母との関係を見つめ直してみてください。母親のテリトリー内にいる限り、あなたは主役母親のストーリーのなかで生きている脇役のままです。

距離をとって、自分の目と心で、人生を自分自身のストーリーとしてとらえなおしましょう。最初は母親と距離をとることに罪悪感を覚えるかもしれません。

しかし、自分の人生を自分のストーリーとしてとらえなおし、母親の人生もそれはそれでやむを得なかったんだと理解できたとき、罪悪感から解放されるときもくることでしょう。

そのときに見えてくることがあります。それは、母親も誰かの犠牲者であるかもしれないということです。

母もそのまた母にコントロールされて生きてきたのかもしれませんし、なにかやむを得ないつらい生い立ちが人に依存するということでしか人間関係を築けない体質にしてしまったのかもしれません。

しかし、しっかりと気持ちを持ってほしいのは、だからといって、あなたが母親の犠牲者になる必要は全くないということです。

母親が誰か別の存在に人生を食いつくされた結果しんどい母になったのだとしてもあなたが母親に人生を食いつくされていいということではありません。

自分のストーリーを生きよう!

しんどい母の特徴と、どうやってそんな母親とつきあっていけばいいのかということに言及してみました。母親にコントロールされている限りはあなたは自分の人生を生きてはいません。

しんどい母との関係を見直して、自分のストーリを生きるということを決意して見ませんか。罪悪感という綱で母につながれているあなたがしんどい母から解放された時、なんとも身軽で素敵な世界があなたを待ちうけていることと思います。

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