小学生の子供に友達がいないかも?親がとるべき態度とは

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子供が幼稚園・保育園から小学校にあがるとき親の心配のひとつに、友達ができるかどうかということがあります。もし子供に友達ができなかったら…。親として現実を認めるのは辛いものがありますよね。

今回は、小学生の子供に友達がいないかもと感じたときに親がとるべき態度について考えてみます。

1.本当に友達はいないのか

親を含め、周りの大人たちは、子供にステレオタイプなイメージをおしつけがちです。すなわち、天真爛漫で積極的で、屈託なく友達と遊ぶような子供です。「友達100人できるかな―」という歌がその代表のようなものです。

しかし、世間にいる小学生がみなそのようなキャラクターなのでしょうか。さらに、そういうキャラクターでないことは、はたして悪いことなのでしょうか。

子供によっては、友達を「たくさん」作ることより、少数の友達と親交を深める方が性にあっている子もいることでしょう。

ここで問題が発生しがちなのは、子供が友達をたくさん作らないタイプで、親が快活で友達をたくさん作るタイプだった場合と、自分も子供と同様に消極的で友達がいなかったタイプ、両方の場合です。

自分の子供に友達がいないのではと、親が悩むとき、懸念すべきことは、子供にはもしかしたら友達がいるかもしれないのに、親の方のモノサシで「この子には友達がいない」と決め付けてしまっているかもしれないことです。

親からは友達がいないように見えても、本人が毎日たのしそうなら親としてするべきことは特にありません。

2. 友達は100人必要?

子供にとって、苦しいのは親の期待に添えないことです。自分は友達をたくさん作るようなタイプではないのに、親から友達はたくさんいるべきだと、親のモノサシを押し付けられたときに軋轢が生じるのは当然です。

自身の小学生の頃、友達がたくさんいて楽しかったという思い出を持つ親は、あまり活発でなく少数の友達としか遊ぼうとしないわが子に不安になるかもしれません。

または、自分もわが子と同様友達がいなくて辛かったがためにわが子の友達がいない状況を見ることがコンプレックスが刺激されて、ただただ辛いということかもあるかもしれません。

しかし、「友達100人できるかな」という考え方は、はあくまでステレオタイプな子供についての大人側の憧れのようなものにすぎないことを理解しておくべきです。

つまりは、子供に友達がいないと親が勝手に思い込んで悩むということは、子供にとっては大きなお世話だということです。

友達が少ないのは、その子の個性です。自分だけのモノサシで子供をはかり続けると、親子の関係が親にとっても子にとっても息苦しいものになるということをふまえましょう。

親からの期待に添おうとして、子供が必死で必要性を感じない友達を作ろうとするのはいかにも悲しいことではないでしょうか。

3.友達がいないのはすごいこと?

「友達がいない」ことを親の方で勝手に問題にまつりあげて大騒ぎするよりも、友達がいなさそうなのに楽しそうにしている子供の個性を認めてあげましょう。なんなら友達がいないのにそんなに楽しそうでいることを褒めてもいいくらいです。

しかし、口に出して子供にそう言ったとしても、不満そうに「自分にはちゃんと友達がいる」と主張するのがオチであろうと予測されます。要は勝手に親が心配して、自分の子供を「友達のいない子」に仕立て上げているという話です。

ただし、親として本領発揮をすべきときはあります。それは、子供の方から友達がいないという悩みを打ち明けられた時です。

4.友達は必要か

友達というものはいないよりはいるにこしたことはありません。しかし、友達がいないことを後ろめたく思うよりは、友達がいなくてもしっかりと一人で立てる子でいるほうが大切です。

なぜなら、一人で立っている子のほうが友達のありがたみを深く理解することができるからです。

おどおどして、友達の顔色をうかがって捨てられないかという不安とともに過ごしている子は、常に他力で実際には自分のことしか考えていません。

友達がいなくても自分で考えて、自分で自分を楽しませることができる子のほうが、他人の立場に立って考えることができるポテンシャルを持っています。

5.低学年と高学年とで対応を変化させる

小学生の友達関係は、低学年のときと、高学年のときとで様相がかわってくることをふまえたいところです。

低学年のとき子供に友達がいないようにみえても本人が気にしていないのなら、親がとりたててさわぐことではありません。

ただし、友達がいないということより、コミュニケーション全体を苦手としているようなら、発達上の問題もあるかもしれないのでただただ心配するよりは、専門家に相談してみたほうが得策です。

低学年なら親のかかわりをとおして子供同士が友達になることもありますので、友達に子供を連れてくるよう頼んで家に招いてみるとか、子供連れでもOKのクラブ活動に親が子供と参加してみるなどなど、学校とはまた別のかかわりのなかに子供をつれだしてみるのもいいでしょう。

ただし、心構えとしては友達ができたらラッキーという程度で。あくまでも、友達は持つべきものであるというような暑苦しい考え方で挑まないようにしましょう。

あくまで「友達がいない」ことが問題なのではなく、友達がいないことで子供が辛い思いをしていないかということをポイントにしましょう。

6.子供が高学年のとき

低学年のときは、子供は単純な理由で友達を選んでいたはずです。近所だから、その子が好きだから、親同士仲がいいから流れでなどなど。

ですが、高学年になってくると、クラス内でもグループができはじめるので、自分の立ち位置というものも友達作りにかかわってくるようになります。

友達の作り方も複雑になってくるので、高学年になると友達関係でいろいろな悩みがでてくるようになります。

子供は成長とともに他人の目を意識するようになるので、「一人ぼっちの自分をクラスメイトにさらしたくない」ゆえにてっとりばやく本当に好きだとも思えないキープのような友達を作るという発想をする子がでてきます。

そんな発想からなる友達関係は、とても不安定なものになりますし、キープ程度だという気持ちは相手にも伝わりますよね。

いっしょにいて楽しいから。とかこの子が好きだから友達である。という純粋な理由ではなく、捨てられたくないという後ろ向きな理由からなる友達関係は、トラブルの種となってしまうかもしれません

親が子供から友達がいないという相談を受けた時、好きだからとか、楽しいからとか、友達作りはそんなに単純なものではないと子供からは反論されるかもしれませんが、そんなときこそ、何十年もさまざまな友達関係をくぐってきた大人としての立場から、子供に伝えられることもあるかと思います。

友達がいようといまいと子供が幸せならOK

小学生の子供に友達がいないかもと感じたときに親がとるべき態度について考えてみました。

ウチの子に友達がいないということを認めるのは親として辛いものがありますが、子供にとっては自分に友達がいないことで親が苦しんでいる様子を見るのはもっと辛い事態であるのです。

友達がいようがいまいが、子供が幸せになることを第一に考えてあげるようにしましょう。友達がいなくても死にはしません。幸せにもなれます。矛盾しているようですが、幸せな人には自然と人が集まって来て友達ができるので大丈夫です。

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