オフィスで働く女子がマスターしておきたい電話対応のマナー

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オフィスで働く女性の中には、取引先との電話、お客様からの電話、同僚との電話(内線)等、1日の仕事の殆どで電話を使っているという方が多いのではないのでしょうか?

対面と違い、電話は身振り手振りが通用しませんから、上手くコミュニケーションを取るためには、話し方に気をつけなければいけません。

また相手が見えないからと言って電話対応に相応しくない姿勢・態度をしていると、声の感じや言い回し等から相手は貴方と会話をすることに不快感を持つことでしょう。

ここでは、オフィスで働く女子が身につけておくべき電話対応のマナーや、好感の持てる話し方について記載していきます。

NGな電話対応

自分の普段の電話対応を振り返ってみてください。

電話が鳴ったらすぐに受話器を取っていますか?敬語はきちんと使えていますか?イヤイヤ電話に出ていませんか?

仕事に追われるあまりついやってしまいがちなNGな電話対応4つと、その対策について紹介しましょう。

ながら対応は駄目

他の仕事をしながら電話に出る「ながら対応」。これはやってはいけません。

音楽を聞きながら勉強する「ながら勉強は」、集中できているように見えて実は何も身についてないと聞いたことはありませんか?電話対応も同じことです。

脳の仕組みで、耳では相手の話を聞きながら、目は別の書類を追うなんて器用なことはできないようになっているのです。

2つの仕事をまとめてこなそうとする意気込みは素晴らしいのですが、却って注意力が散漫になってしまい、話を聞き逃したり、書類でミスを犯したりするリスクの方が高いです。

自分の立場に置き換えてみてください。自分が一生懸命話しているのに、相手が話していることと全然違うことをやっていたら「私が一生懸命話しているのに・・・!」と憤りを感じますよね。

仕事の効率を重視するのであれば、「電話に出るなら電話に集中する、書類に集中するなら電話には出ない」を徹底して下さい。

受話器の持ち方は正しく

電話しながらパソコンを操作したりメモを取ったりする際に、受話器を肩に挟んで会話をしていませんか?

確かに、受話器を肩に挟んでしまえば両手が空いて作業がしやすいですよね。でも、新人研修の時を思い出してください。研修で受話器は肩に挟みましょうなんて習いましたか?習っていませんよね?

受話器を肩に挟んだ姿勢は横柄な姿勢に見えますので、電話の相手には見えなくても、貴方の職場の同僚はその姿を見ていますので、あまり好ましい姿勢とは言えません。

しかも肩で挟むことによって口の位置が受話器と密着するので、必要以上に声が大きく聞こえたり、雑音が入ったりします。これでは相手に不快な印象を与えてしまいます。

最も良い解決方法はヘッドセット(頭に装着できるマイク)を活用することなのですが、職場で導入するにはコストがかかるものですし、個人で導入する人もあまりいないと思います。

とりあえず最低限のマナーとして「利き手とは反対の手で受話器を持ち、利き手は(メモを取る為の)ペンを握る」この姿勢を身につけましょう。

一方的に話す

外出先でも仕事相手といつでも連絡が取れる携帯電話。便利な反面、携帯電話を通した会話には注意しなければいけない点もあります。

携帯電話にかけて相手が出てくれた時は、「今お話しても大丈夫ですか?」とひと言添えましょう。

相手はこれから約束があるのかもしれないし、忙しい中とりあえず電話を受けてくれただけなのかもしれないし、それは確認しなければ分かりません。

電話に出た=話せる状態とは限らないことに留意しましょう。電話に出てくれたからと言って貴方が一方的にまくし立ててしまうと、相手の迷惑にもなりかねません。

電話を切る時にもマナーを

電話の終了を意味する「失礼致します」、この言葉を言った瞬間にすぐ受話器を置いていませんか?

まず電話を切る時のマナーとして正しいのは、かけた側が切ることです。かけた相手がなかなか切らない時は自分から切るのも致し方ありません。

その時は受話器を電話機に戻して切るのではなく、手でフックを押して切りましょう。

特に固定電話では、乱暴な受話器の置き方をするとガチャンという音で相手に不快感を与えます。せっかく良い会話をしていても、最後の最後で印象が台無しになってしまいます。

最善の方法は、会話が終わる→電話を切る→耳から受話器(携帯電話含む)を外すの流れです。

貴方をレベルアップさせる電話対応

ではここからは電話対応を更にレベルアップさせるために、マナーを遵守した上で行うワンランク上の電話対応について5つ紹介します。

臨機応変な言葉遣いで

例えば貴方が電話に出て「Aさんをお願いします」と言われたとします。Aさんは外出ではないものの離席しており、お手洗いもしくはちょっと書類を取りにいったのですぐ戻ってくるだろうと推測される場合、貴方は電話の相手に何と伝えますか?

駄目な例を紹介します。

「Aは只今席を外しておりまして、多分お手洗いに行っていると思うのですが・・・」→そんな余計な情報や貴方の推測を相手に伝える必要はありません。

「Aは離席しておりますが、外出ではないのですぐ戻ってくると思うのですが・・・」→すぐとはどれくらいの時間ですか?相手が急ぎの用であれば1分だって惜しいのです。

この場合適切な応対は、「申し訳ありません。只今Aは離席しておりまして折り返しでも宜しいでしょうか?」とシンプルに応えることです。

相手によっては「只今Aは離席しておりますが社内にはおりますので、お急ぎでしたら探して参ります」「私で分かることでしたら対応させて頂きますが如何でしょうか?」と提案するのも良いでしょう。

鏡でチェック

電話で口先だけで話していると、ボソボソと聞き取りにくい声になります。ただでさえ、人間の声は電話を通すと低く篭って聞こえるので、電話の声は意図的に高めにするのが良いです。

声を高くするには、口角を上げること、笑顔を作ることを意識することが必要です。そうすれば自然と声が高くなり、聞き取りやすくなります。

しかし笑顔で話すことは一朝一夕で身につくものではありません。そこで、常に自分の表情がチェックできるように、電話の近くに鏡を置いてみてください。

口角は上がっているか?笑顔で話せているか?この方法はあの有名な帝国ホテルの電話交換オペレーター達が実践している方法です。

発声を練習するボイストレーニングはお金がかかりますが、これなら100円ショップで手頃な大きさの鏡を購入するだけで済みますので、お財布にも優しいですね。

伝言メモ

電話を取り次ぐ際に記入する伝言メモは、どのように記入していますか?長々と文章を書き連ねるよりも、箇条書きにしておいた方が書く側も書きやすいですし、相手も読みやすいです。

また伝言メモの用紙を小さい付箋に書いている人はいませんか?付箋は確かに貼り付けることが出来るので便利ですが、小さいゆえに他の書類に混じってしまうこともあるので避けましょう。

会社で伝言メモの雛形があればそれを使い、もしなければ自作の伝言メモを作るのも良いでしょう。とにかく付箋でもメモ用紙でも、小さいものは紛失リスクが生じるので避けるべきです。

更に伝言メモを書くためには、相手から必要な情報を聞き出さなければなりません。内容も大事ですが、急ぎなのか、翌日でもいいのかの匙加減は電話に出た貴方が確認すべきことです。

必要なのは簡潔に要点をまとめ上げることです。中途半端な伝言では電話をかけてきた相手にも、取次ぎを受けた相手にも迷惑をかけます。

丁寧な文書を書く必要はありません。話の最後に、自分でまとめた要点を読み上げて内容に齟齬がないか確認できればベストです。

話し方のコツ

電話で話す時に、簡潔に話すことを意識しすぎるあまり結論から述べようとしていませんか?プレゼンや面接等の経験回数が多い程、結論から先に述べて補足を後で話す癖がつくようです。

一方で対人コミュニケーションで大切なのは、結論から話すことではなく、相手が望む話し方で話すことです。

相手によって話し方を使い分けましょう。

相手がせっかちな人であれば、結論→補足の順番で話すのに全く問題はありません。しかし、相手が物事を論理的に考える人であれば、結論から先に言うよりもその過程を先に述べ結論は後にした方が好まれるのです。

ビジネスシーンでは、結論を先に述べ簡潔にまとめることを良しとする傾向があります。そして電話はビジネスの一貫でもあります。

会社の代表として電話に出ている貴方がルールに則って話すことは決して悪いことではありませんが、取引先の相手で普段から何度もコミュニケーションが取れている人と話すならば、敢えてそのルールを緩め、相手に合わせた話し方に変えることも必要ではないでしょうか。

語尾も綺麗に

「お世話になっております」「よろしくお願い致します」「~でございます」等ビジネス用語の母音に多いのが「う」の発音です。

この「う」の発音は非常に語尾が上がりやすく、油断すると「お世話になっておりますぅ~」といった具合に語尾がのびてしまいます。

友人同士での会話ならともかく、ビジネスシーンではこの語尾上がりは避けたいものです。そこで意識をして欲しいのが語尾に対する意識です。

「う」の口の形は口をすぼめて、少し前に突き出すのが正しい形です。また、語尾が上がる人は口の形が悪いため、「う」の口の形をしていても口から空気がもれるのでぼやけた感じになります。

正しい口の形で「う」の音を発生することを意識すれば、自然と語尾上がりは防げますし、空気の漏れたような音も避けることができます。

電話対応に自信を持とう

電話対応は楽しいことばかりではありません。クレーム、愚痴、長電話、本数の多さ、電話により業務が中断されることもあり、嫌な思いをすることもあるはずです。

しかしそれが、オフィスで働く女子の宿命なのです。

是非、電話対応に自信を持ちましょう。自信は堂々とした態度に繋がり、堂々とした態度は電話の相手に安心感を与え、結果的に貴方の評価を高めます。

電話対応に慣れていない新人の人も、電話対応に慣れきったベテランの人も、今一度電話対応マナーを振り返り、改善点がないか考えてみてはいかがでしょうか。

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