子どもの生活や遊びの中に深く関わっているゲーム

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昔に比べると、ゲーム機の種類がふえましたね。電気店のゲームコーナーなどに行くと、それぞれのゲーム機にあわせて、たくさんのゲームソフトが、売られています。子どもがゲームに熱中するあまり、宿題をしなかったりして、お母さんを悩ませることも多いですね。

子どもたちの遊びの中にあるゲーム

テレビに繋いで遊ぶゲームや、公園やお友達の家に持って行ける携帯型のゲームが、子どもたちの間で大人気ですね。小学生くらいの男の子は、友達同士で集まっても、よくゲームの話をしています。

「ゲームを持っていなかったら、仲間に入れてもらえない。」なんて話も聞きますね。

きっと、ゲーム機や人気のソフトを持っていない子が、親に買ってもらうために使う口説き文句のひとつだろうと思っていたのですが、「○○持ってない奴は、遊んでやらない。」なんて、お友達に言ってしまうほど、ゲームに支配されてしまっている子も現実にいるようです。

たくさんのことを遊びの実体験から学んでほしい

小学生くらいの子どもたちにとっては、ゲームの他にも、楽しいことがたくさんあるはずです。そして、その多くが、子どもの頃にしか経験できないことだったりします。

大人になってから、固くなってしまった頭や体で経験しても、感じ方が変わってしまったり、全く意味の違うものになってしまったりすることもあるでしょう。

子どもの脳は、五感、手足や体を、実際に使って遊ぶことを通して、たくさんの感覚や経験を蓄積していきます。そして、その経験が、子どもの頭と体の発達には、とても大切なのです。

ゲームの中で、キャラクターが、どんなにすごい大冒険をしても、ゲームをしている本人の肌には、暑さも寒さも、風も水も感じません。ゲーム機の中では、経験値がアップしたり、類まれな技を身につけたりしますが、それは、子ども自身が身につけたことではないですものね。

ゲームが子どもの心理的発達に与える影響はあるの?

バトルゲームなどでは、ゲームに登場するキャラクターが、刺激的な言葉を使ったり、相手を挑発したりするでしょう。

大人にとっては演出でも、小さな子どもには、勇気や強さの象徴として映るのかもしれませんね。とくに男の子の場合は、真似をしてしまうので、お母さんたちは心配ですよね。

攻撃的な言動は、現実の社会においては、良好な人間関係を築く上では、障害になることがあります。

実際に、ゲームの影響から、暴力が問題を解決する手段のひとつとして、子どもたちに受け取られることが心配されていたり、将来、社会的に不適応になってしまう可能性についても議論されたりしているようです

こうした人との関わり方については、小さいうちに、実体験を通して学んでおいてほしいことがたくさんありますよね。

「ゲームが子どもの成長や発達に与える影響って、絶対悪いに違いない。」そう思って、いろいろ調べてみたのですが、ゲームに限らず携帯端末などが、人の脳に与える影響については、実際のところ、まだまだ、研究中なのだそうです。

子どもたちの運動能力が低下している

そうはいっても、一日に何時間もゲームをすると、少なくとも運動不足に関する影響は、ありそうですよね。

筋肉は、使わなければ、簡単に衰えてしまうことは、良く知られています。身近なところでも、骨折をして、何週間もギブスをはめたまま、使わなかった腕や足は、ギブスを外してみると、けがをしていないほうの腕や足と比べると、細くなっています。

また、運動神経を伸ばしてあげるのにも、小さいころのほうが適していて、成長した後では、効果が低くなってしまうようです。

ゲームに関係あるのかどうかは分かりませんが、文部科学省が行っている子どもの体力や運動能力に関する調査結果をみると、小学生のデータがいくつかの種目で低くなっています。

ゲーム中は前頭葉の働きが低下する

ゲームをしているときには、大脳の前頭葉と言われる部分の働きが低下するという話を聞いたことはありませんか。

人間の前頭葉は、ヒト以外の動物の前頭葉に比べると、はるかに発達していて、より人間らしい行動をするために大切なのだそうです。

前頭葉は、感覚器官から入ってきた情報をもとに、状況を判断したり、適切な行動をしたり、あるいは、未来を予測した行動をしたりするために、大切な働きをしているため、事故などで前頭葉に損傷を受けた人は、社会的な行動や理性的な行動をすることが、難しくなってしまうそうです。

その前頭葉が、ゲームをしている最中や、ゲームをした直後は、働きが低下しているそうなのです。

完全にゲームを取り上げてしまうことは、今の子どもたちには、難しいでしょうから、勉強をするのであれば、ゲームをする前に済ませたほうが、効率が良いかもしれません。

子どもに分かりやすいルールが必要

私は、子どもの頃、ゲームとは、ほとんど無縁に育ったので、何時間もゲームに没頭してしまう子の気持ちは分かりませんでした。勉強が嫌いだから、ゲームに没頭するのだろうと思っていました。

もし、そう思っているお母さんがいたら、一度、子どもと一緒にゲームをしてみませんか。

私は、ゲームをしてみて、途中でやめられなくなった自分自身に驚きました。「こんな簡単なところで、ミスをするなんて!」などと思って、もう一回遊ぶボタンを何度も押してしまったのです。「これは、子どもでは、自制できないだろうな。」と思いました。

少なくとも、子どもと一緒にゲームをやってみると、「ゲームソフトって、うまく作られているな。」と感心するかもしれません。

子どもにゲームを与える時には、あらかじめ、子どもでも分かりやすい、明確で、ぶれないルールを決めておくことが大切だと思います。

たとえば、

  • ゲームは、週末だけ
  • ゲームは、一日あたり1時間まで
  • ゲームは、宿題やお手伝いなど、自分の課題を全部終わらせてから
  • ゲームは、夕食の時間までとし、その後は、禁止
  • ルールが守れなかったら、次週はゲーム禁止
  • ゲームができない週があっても、ゲーム時間を次週以降に持ち越さない

など、それぞれの家庭環境、家族や子どもの生活リズムなどに合わせて、分かりやすいルールを作りましょう。

ゲームだけでなく、携帯やスマホ、インターネットなど、自分たちが子どもの頃には、なかったものが、子どもたちの周りにあふれています。子どもは、自分をコントロールする能力も判断能力も乏しいので、親が一緒に、考えたり、工夫したりしたいですね。

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