認知症の予防に、「健康マージャン」で楽しく脳トレ

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認知症。誰でも、認知症になりうるリスクは持っています。いつ何時、どんな風にして認知症になってしまうのか、考えたら不安になります。できることなら、認知症にはなりたくない。だけど、自分の意志ではどうにもならない……。

体を健康に保つこと、有酸素運動をすること、人とおしゃべりをすること、などなど、認知症の予防策はいろいろ聞いています。本当に予防できるという保証はないけれど、認知症になりたくなかったら、いろいろなことに挑戦してみるのがいいですよね。

家族には「もし私が認知症になったら、やさしくしてね。がみがみ怒ったりしないでね」と折に触れて頼んではいますが、そしてもし家族が認知症になったら、それをしっかり受け止めて介護しようとは思っていますが、その前に、予防に良いといわれることはしておきたいものです。

認知症の予防に脳トレ

以前どこかで、「認知症の予防には、昔楽しんだ囲碁や将棋を再開して脳トレするのも効果があります。女性の場合は手先を使う手芸や編み物などもいいのですが、1人の作業になるので、それよりも人と会っておしゃべりしながらできるものをお薦めします」と書いてあるのを読んだことがあります。

私は手芸や編み物は好きで良くやるのですが、やっぱり家で1人でやります。それよりは、人と会っておしゃべりしながらできること、楽しみながらできることで、脳トレにいいもの、そんな何かを見つけなければいけないと思いました。

レディースマージャン教室で「健康マージャン」

ある日、デパートの友の会の案内を見ていたら、「レディースマージャン教室」という文字が目に入りました。「初めての方でも安心です。イチから教えます」と書いてあります。「ん? マージャンって、指を使うし、頭も使うし、認知症予防にいいかもしれない」と思いました。

ふと、夫に「レディースマージャン教室、行ってみようかな」と言ったら「いいんじゃない? いい脳トレになるよ」と即答が返ってきました。

夫は子供の頃から家族マージャンをしています。結婚して夫の実家に帰省すると、いつも家族マージャンが始まりました。マージャンができない私は、夫の後ろから見ているだけで、淋しい思いをしたものですが、「レディースマージャン教室」でマージャンを覚えれば、夫の家の家族マージャンにも入ることができます。

早速申し込みました。まもなく60歳の誕生日を迎える頃だったので、文字通り「60の手習い」です。教室は週1回、3時間。「お金をかけない、煙草を吸わない、お酒を飲まない」の「3ないマージャン」で「健康マージャン」を標榜しているところでした。

私のような初心者が3人ほどいて、イチから丁寧に教えてもらいました。まわりを見渡すと、教室は大盛況。50人以上の女性がマージャン卓を囲んで楽しんでいました。「健康マージャン」という安心感があるので、みなさん、ある程度覚えてからでも教室はやめずに通ってきているのだそうです。

80歳を過ぎても、元気にマージャン

初心者コースを終了した後、みなさんの中に入れてもらってゲームをするようになりました。ゲームが始まる前などは、先輩のみなさんとおしゃべりをします。話を聞いて驚いたのは、結構年齢が高い方もいらっしゃるということです。

「私、実はもうすぐ80歳になるのよ」とそっと打ち明けて下さる方がいて、「えーっ、全然そうは見えません。お若い~!」と驚いたら「あの方はもう80歳を過ぎているの」と、もっと先輩の方を紹介してくれました。みなさん、若々しくって生き生きしていて、とっても良い笑顔をしていらっしゃいました。

足が悪くて杖をついている方もいらっしゃいましたが、「毎週、ここへ来るのが楽しみなの。孫が送ってきてくれるのよ」とおっしゃっていました。ご家族も、おばあさまの楽しみを応援している様子でした。

頭も指も使うマージャンは、脳トレにぴったり

マージャンは、本当に頭を使います。初めに配られる牌は13枚。集めるのは3枚ひと組を4組と、同じ牌を2枚の、合計14枚。13枚をとっかえひっかえ揃えていって、最後の1枚を誰かが出してくれるか自分が持って来れば、アガリです。

とはいっても、上がるには「役」というものが必要ですし、きれいな良い「役」をたくさん作れば点数が高くなったりするので、単純に「揃える」だけではだめです。

それに、4人でやっているので、牌を集めているのは自分だけではありません。他の3人が要らなくなって捨てた牌も使うことができないので、「残っている牌はどれか」「人が使っていなさそうな牌は何か」「これから集まる可能性が高い牌はどれか」などなど、頭をフル回転させながらゲームを進めなければなりません。

指先も、牌を揃えたり、つもって来たり捨てたりと、ゲームの間中、動かします。脳というのは、じっとして考えているときよりも、運動しながら考えているときの方がよく活動し、いい脳トレになるのだそうですね。そういう意味では、マージャンは指先を動かしながら牌の集め方を考えるわけですから、理想的な脳トレと言えるのではないでしょうか。

外出の動機づけに、マージャン

4人でやるわけですから、マージャンをするには、出かけていかなければなりません。そこが、家で1人で何かをするのと、決定的に違うところです。出かけていくということは、体を動かして、歩いて、バスや地下鉄に乗るということです。地下鉄では階段の昇り降りもあります。

人と会っておしゃべりできるというのも、大きなメリットです。出不精の私にとっては、楽しいマージャンをしに出かける、ということが、外出の大きな動機付けになっていますが、その上に、人と会って気持ちが活性化するわけですから、いいことずくめです。

歩いていけば、運動不足も解消

最近では、運動不足の解消も狙っています。マージャンの教室まで、歩いていくことにしたのです。約4キロ半、片道1時間ちょっとですが、せっせと歩くと、とても良い運動になります。人と会って、楽しい遊びをするために、歩く。これなら、歩くのも頑張ろう、という気になれます。

歩くために、上等のウォ-キングシューズ買いました。底が厚くてクッションの効いたウォーキングシューズを履くと、1時間以上歩くのも苦になりません。というよりも、歩くのが気持ちよくて、「おや、もっと歩ける」「もっと歩こう」という気持ちになります。

マージャンで脳トレ、歩いて脳トレ

散歩などの有酸素運動も認知症予防にいいといいます。実は、歩きながらしりとりなどをして頭を使うと、なお効果が上がるのだそうです。それを聞いてからは、たまにはしりとりをしながら歩いたりもしています。

マージャンで脳トレ。そして歩いて脳トレ。楽しいことをして認知症が予防できたら、言うことありません。どうか効果がありますように、そしていつまでも、楽しくマージャンができますようにと願いつつ、今日もみんなとマージャンです。

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