彼氏と価値観が合わないのは、2人の相性が悪いせい?

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「好きな人の好きなものを私がどうしても好きになれない!」「私が好きなものを彼が理解してくれない!」こんな悩みを抱えた女性もいらっしゃるのではないでしょうか。特に、男女では好きなものや趣味、価値観も全く異なるので、こうした問題は頻繁に起こります。

こうした価値観の違いや好きなものの違いに関する悩みは、時に2人の関係を悪化させてしまうことすらあります。それでは、なぜ人は好きな人と好きなものが違うことを気にするのでしょうか。本記事では、そうした人間の心理と対応策についてご紹介していきます。

1. 人間は一貫したものが好き

「彼が野球ファンだと知って、私は彼のことが少しだけ嫌になりました。なぜなら、私の嫌いな上司が以前野球ファンだと言っていたからです」あるいは「彼が私の好きなテニスを嫌いなことが分かりました。こうした違いがあると2人の関係が続けられるか心配です」

上に挙げたような例を体験し、実際に同じような気持ちを抱えたことがある女性は、意外と少なくないでしょう。好きな人と好きなものが違うという事態は、人間にとって大きな不安や負担をもたらす可能性があるからです。

人間は、好きな人と好きなものが一致している状態を好む傾向があり、同時に好きな人と嫌いなものが一致している状態を好むとされています。このように、バランスのとれた状態を好む人間の心理傾向は「バランス理論」という心理学用語で知られています。

ただ、好きな人と好きなものが一致していれば問題ないのですが、このバランス理論における問題はしばしば「自分の好きでないものをパートナーが好き」「自分の好きなものをパートナーが嫌い」という時に起きてしまいます。人間はこの時、嫌いなものに対する態度か、パートナーに対する態度を変えなければ落ち着かないからです。

2. 好きなものが違うとどうなるか

こうしたバランス理論から考えてみると、カップルや夫婦で好きなものが違うという事態は、関係に危機をもたらすことも予想されます。つまり、「好きなものが違うという事が気になって、彼のことを愛せない」ということです。

実際、「どうしても彼の好きなものが好きになれない」から喧嘩になってしまうというカップルも少なくありません。もっと極端になると「あんなものを好きになる人だとは思わなかった。私とは趣味が合わないから別れる」という人もいらっしゃるくらいです。

このようにして見ると、一見、彼が好きなものを嫌いという事態は、2人の関係の危機であるかのようにも見えます。ですが、世の中にはこうした価値観の違いを乗り越えて上手く関係を築いているカップルもいます。彼らのようになるにはどうすればよいでしょうか。

3. 好きなもの≠性格

1つの対応策は、「好きなものが違うことを気にしない」ということです。特に付き合いたてのカップルなどでは、相手のことが分からず「相手と自分は好きなものが一緒でなければいけない」と考えてしまうことがあるかもしれません。

しかしながら、少なくとも、好きなものが違うからといって彼を嫌いになる必要はありません。また、彼が好きなものが自分の嫌いなものだったからといって、彼の性格が悪いということもありません。好きなものは単純に趣味や嗜好であり、彼の性格を示すわけではないのです。

先ほどもご紹介したように、「彼が好きなものを自分は嫌い」「彼が嫌いなものを自分が好き」という状態を気にするのは、あくまでこちらの心理状態の問題です。これさえ気にならなければ、2人の関係に危機が訪れることはないのです。

まず、相手と自分は違う人間なのだと認める必要があり、何でもかんでも一緒のものを好きになる必要は無いと考える必要があります。人間にとって、好きなものが違うというのはむしろ当たり前のことなのだと言えるでしょう。

こう考えられるようになることで、2人の趣味が違うということは、2人の関係の危機どころか、もっとより深い関係を築くチャンスになる可能性すらあります。例えば、皆さんの周りにも、全く違うものを好きなのに長い間付き合っているカップルもいらっしゃるのではないでしょうか。

実際、関係の深いカップルや夫婦では、お互いに相手と自分の違うところを認められることが心理学の研究から分かっています。つまり、パートナーとより深い関係になるためには、むしろ相手の自分と違うところを認められるようになる必要があると言えるでしょう。

4. 彼とあなたの嫌いな人は違う

もう1つの対応策は、彼と他の人を切り分けて考えるということです。彼が好きなものをなぜ嫌いになったかと言えば、多くの女性は「私が昔嫌いだった人がそれを好きだから」と答えるでしょう。あるものを、それほど強く嫌いになるというのは相当の理由があるはずだからです。

例えば「昔嫌いだった上司が野球好きだったから野球を嫌いになった」という人も少なくありません。これは、彼とその上司を無意識に結び付けてしまっているからです。言葉にすると当然にも思えますが、彼とその上司は違います。少なくとも好きなものが一緒だからといって、彼がその上司のようになるわけではありません。

このように、無意識のうちに「彼」と「自分の嫌いな人」を重ね合わせて見ている時は、「自分の嫌いなものを好きな彼」を嫌ってしまう可能性があります。彼と自分の嫌いな人は、違うのだということをいつも頭の隅に置いておく必要があるでしょう。

あくまでも他人という概念を忘れずに・・・

人間は、自分が好きな人と自分が同じものを好きでありたい、あるいは同じものを嫌いでありたいと思う傾向があります。そのため、彼と自分が好きなものが違うと、それだけで相手が嫌な人物に見えてきてしまうことすらあります。

ですが、好きなものが違うという事は、むしろ人間にとっては当たり前の事態です。それがどちらかの性格が悪いとかを示すわけではありません。まずは、好きなものとその人の性格は無関係だということを認めてあげる必要があるでしょう。

そして、こうした違いを認めることで、むしろ2人の関係が今よりも深いものに進展することすらあります。2人の関係がまだあまり深まっていないうちは、お互いの小さな違いが気になることもあるかもしれませんが、違いを認めることによって、2人の関係はより良いものになっていくでしょう。

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