苦手な先輩にどう対応する?職場での女性先輩との賢い会話法

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会社でつつがなく過ごすためには、女性先輩の存在をないがしろにするわけにはいきません。それどころか、女性先輩の対応の仕方すら誤らなければ会社でなんとか無事やっていけるといっても過言ではないのです。

男性の先輩や上司、同僚と比べると切り口の違った独特の対応法が必要な女性先輩。今回は、会話の仕方をキーにして、苦手な女性の先輩への賢い対応テクニックをご紹介します。

苦手な理由

女性の先輩を扱いづらいと感じている人は、以下のような理由を挙げることでしょう。

  • 不機嫌をまきちらす。
  • 感情的
  • 理不尽

具体的には以下のような点が代表的でしょうか。

・謎の自分ルールがあり従わないとあとあと面倒。

・ランチを一緒にすることを強制されるorランチをハズされる。

・休日や彼氏の有無、彼氏のスペックのチェックなどなど、プライベートを探ってくる。

・ファッションや彼のグレードなどで張りあってくる。etc.

苦手な部分を挙げればきりがなさそうですが、そんな女性先輩だって人間です。女性先輩にとってあなたがかわいい後輩であれば、攻撃の手は緩むというもの。というわけで、苦手な女性先輩に対応する賢い会話テクニックを紹介していきましょう。

先輩の○○を見極めろ!

女性同士のコミュニティでは、会話が重要視されます。しかし、その会話が噛み合わなかったりしたらどうでしょう。

ましては話が噛み合わないことで、「ツカえないヤツ」判定をされてしまうと会社でつつがなく過ごすというささやかな野望すらかなわなくなるかもしれません。

外界のとらえ方は人によって違う?

人はそれぞれ優位感覚というものを持ち、その優位感覚で外界の情報をとらえる傾向があるのをご存知でしょうか。つまり、視覚・聴覚・体感覚のうちのどれかを優位にして外界を感じているのです。

視覚優位な人は目から情報を取り込むことを得意とし、聴覚優位な人は耳で取り込むことを得意とし、体感覚優位な人は触覚・味覚・嗅覚で情報を取り込むことを得意としています。例えば、「最近行ったライブを思い浮かべてください」という質問を受けたとします。

何を思い浮かべますか。ライブ会場の舞台装置やアーティストの衣裳などの視覚情報から思いだす人は視覚優位なタイプ。

歌声や会場のざわめきなど聴覚情報から思い浮かべる人は聴覚優位タイプ。ライブの熱気や隣の人と手をつないだ感触から思い浮かべるのが体感覚優位なタイプなのです。

会話をするときにもそれぞれの人がそれぞれの優位な感覚を使っています。他愛ない質問でも、その人の答えによって優位な感覚は導き出せます。

  • 視覚優位な人…頭のなかにビジュアル的なイメージを思い浮かべながら会話する。
  • 聴覚優位な人…内的な会話を頭のなかで聞きながら、論理的に会話をする。
  • 体感覚優位な人…自分の体感覚におとしこんで会話する。

優位感覚を見極めて賢くアプローチしよう!

あなたには苦手な先輩がいるとします。その先輩の仕事の指示は、長ったらしく嫌みっぽいのであなたは彼女のことが苦手です。仲良くしている他の先輩は、分かりやすい資料を見せながら明確な指示を出すので話は簡潔です。

なぜ経験も同じくらいの先輩同士なのに、話の内容をすぐ理解できる人と、逆に長ったらしく嫌味っぽいと感じてしまう人がいるのでしょうか。ここは、苦手な先輩を観察して、先輩の優位な感覚は何か探ってみましょう。

おのおのの優位な感覚を知って、苦手な先輩にアプローチする。

探ってみた結果、どうも苦手な先輩は聴覚優位なタイプのようでした。一方、自分は視覚優位であることがわかりました。先輩は、聴覚優位なタイプなので、言葉をメインとして論理的に説明を進めます。

頭に浮かんだイメージをお互いに共有するというよりは、えんえんと言葉で説明を続けるタイプなのです。しかし、視覚優位タイプには言葉だけの説明ではどうも内容がつかみづらいのです。

ずっと言葉のみで理詰めで説明されているので、あなたは指示が長いと感じ、先輩の理論的な性質ゆえの根拠をふまえる説明が「こんなこともわからないのか」という嫌みのように感じていたのでした。

今後は、聴覚優位な先輩には、自分には図などのビジュアルで説明してくれたほうがわかりやすいと頼めばよいでしょう。

聴覚優位な先輩に頼まれた仕事の結果を逆にこちらから報告するようなときは、視覚優位な自分にわかりやすいからと図や表を使うだけでなく、言葉できちんと伝えるようにします。

長い例になりましたが、「なんか苦手だな」「そりが合わないな」と感じている先輩は、もしかしたらあなたとは優位感覚が違うのかもしれません。先輩の優位感覚を見極めて賢くアプローチしましょう。

私は女優?「ポジションチェンジ技法」とは

次にご紹介したいのが「ポジションチェンジ」というコミュニケーション技法です。これは、自分の視点とは別の視点から物事を見ることで、コミュニケーションの改善をはかるという技法です。

ポジションチェンジで姉妹喧嘩も解決できる

誰でも日頃は自分の視点で物事を見ていますよね。「客観的になれ」と言われたとしても、感情に飲みこまれてしまえばすぐに自分の視点に引きもどされるものです。

たとえば、きょうだい喧嘩。きょうだい喧嘩がエスカレートするのは、自分の言い分のみをお互いが主張するからです。

妹:お姉ちゃんがたたいた!

姉:○○(妹)が私のおもちゃをとるから!

妹の主張は「暴力をふるう姉が悪い」。一方姉の主張は「私のおもちゃをとる妹が悪い」です。これを放っておくと、次の段階はいかに相手が悪くて自分が正しいかと示すために相手の非難が始まります。

お互い自分の非を指摘されて逆上しますので、ますますヒートアップします。

妹:お姉ちゃんのケチ!

姉:○○の欲張り!

相手の性格や人間性に言及をするようになると、丸く収まるものも収まらなくなりますよね。この姉妹喧嘩をどうやって収束させましょうか。

他人の視点で物事を見るには?

ポジションチェンジは3つの視点を使います。

  • 第一ポジション…自分の視点
  • 第二ポジション…相手の視点
  • 第三ポジション…客観的な視点

先の姉妹喧嘩を例にして具体的に進めてみましょう。姉が一方的に母親から叱られたとします。「お姉ちゃんなんだから妹におもちゃを貸してあげなさい」。

母親から権力で強制されて一つも納得のいかない姉は、また妹が自分のおもちゃに手をのばしていたら、今度はより憎しみをこめて妹をたたくかもしれません。仮に姉にポジションチェンジを試してみます。

まずは3つのイスを用意します。

  • 1個目のイス…姉(自分)のイス:自分の視点
  • 2個目のイス…妹のイス:相手の視点
  • 3個目のイス…第三者のイス:客観的な視点

姉は、最初に1個目のイスに座り、自分の視点から妹に言葉を投げかけます。

「○○ちゃんがとったお人形は、私がおばあちゃんにクリスマスプレゼントでもらって『大事に使ってね』と言われたのだから大切にしたい。でも○○ちゃんはおもちゃを乱暴に使うから、貸したくなかった。」

姉は次に2個目のイスに座ります。今度は、妹の視点から言葉を発します。

「どうしてもあのお人形であそびたかった。お姉ちゃんがおばあちゃんからあのお人形をプレゼントされて大事にしているのは知っている。ほんとは私もあのお人形がほしかった。」

「おばあちゃんに、私もほしいって言ったら『もっと大きくなったらね』と言われてしまった。私は小さいという理由だけでいつも我慢している。お姉ちゃんばっかりずるい。」

人は「自分」が大事な生き物です。自分の視点で物事を見ている限り、「自分がかわいい」「自分は悪くない」という発想しか出こなくなりがちです。ポジションチェンジは、自分だけの狭い視点から広い視点でものごとを見るスキルなのです。

第三者の視点で総仕上げ

さらに、姉は3つ目のイスに座ります。姉妹ゲンカの言い分を聞いていた第三者の視点です。

「お姉ちゃんはおもちゃを貸すのが全くダメだというわけではないみたい。大事に使ってくれるのなら妹に貸してあげるのではないかな。」

「妹もお姉ちゃんにはわからない我慢を普段からしているから、辛抱しきれずにお姉ちゃんのおもちゃを乱暴に奪おうとしたように思える」。

3つのイスに座ってみて、3つの視点で物事を見た時に、姉は気づきます。

「妹はいつも私の大事なおもちゃを壊してしまったりするけど、悪気があってやっているわけではないのだな。そういえば、妹が使っているおもちゃって私のおさがりが多いかも。私の新しいおもちゃをうらやましいと思うのも当たり前かもしれない。」

次に、妹がおもちゃを使おうとしたとき、姉は違ったやり方で対処できるようになるはずです。

「他のおもちゃならいいけど、これは大事なものだからだめ」と冷静に言うことができたり、「大事に使ってくれるならいいよ」とクギを刺したうえで貸してあげることもできるかもしれません。

ともかく、「たたく」という行為に出ることはないでしょう。先の例は子どもですので、実際にポジションチェンジのスキルを使うのは難しいかと思いますが、しかし、きょうだい喧嘩を収めるのに、ポジションチェンジ的な考え方を仕向けて仲裁することは可能です。

実戦編:女性先輩にポジションチェンジを応用しよう

さて本題ですが、このポジションチェンジを苦手な女性先輩に応用してみようと提案したいのです。それには実際にイスを使うことがおすすめです。自分には苦手な先輩の気持ちなどわかるわけがないと不安に思ったとしても、実際にイスに座ってみると不思議と先輩の視点に立って見えてくるものです。

「Aさんは、上司や同僚からチヤホヤされていてずるい。私の方が経験もスキルも上なのに、Aさんが明るくて親しみやすいというだけで、みんなAさんのことを大事にする。」

「私も先輩から、厳しく指導されて仕事ができるようになった。最近の若手女子社員はなんだか甘えている。努力や工夫をしなくても自分のポジションが保てると勘違いしている。」

女性先輩の視点からの意見の例をあげてみました。不機嫌をまきちらしたり、感情的だったり理不尽たったりする女性の先輩への対応に困る人もいることでしょう。そんなときに困るのは、先輩が何を考えているかわからないということではないでしょうか。

苦手な人に対しては、つい防御的な態度をとりたくなります。防御的態度だと相手が攻撃してくるかのような気になりますが、本当に相手はあなたのことを攻撃したいのでしょうか。

実際のところは相手もあなたに攻撃されそうだから、自分を守る態度をとっていて、それが後輩からすると攻撃的に見えるのかもしれません。ポジションチェンジを使ってみると、相手のそんな心理も見えることとなります。

先輩の心理をつかんだら、先輩の立場に立って会話ができるようになります。誰でも自分のことを尊重してくれる人との会話は心地いいものですよね。あなたが先輩を尊重するようになると、自然と先輩もあなたのことを尊重するようになります。

苦手な女性先輩がいたら、ポジションチェンジを使って、先輩の心理を理解してから会話にチャレンジする。

苦手な女性先輩に「なりきる」ことがポジションチェンジの最大のコツです。

苦手だという気持ちが薄らぐように

苦手な女性先輩との、賢い会話テクニックをご紹介しました。苦手な人が職場にいるとなにかとやりにくいものですが、その人が何を考え、どう思うのかが納得ができるようになれば、苦手だという気持ちも薄らいでいくのではないでしょうか。

先輩をよく観察し、深層心理を見抜いて賢く対応していきましょう。

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