卵巣腫瘍を摘出で片側卵巣がない!手術後でも妊娠ってできるの?

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卵巣腫瘍の摘出の手術をした方々、お疲れ様でした。精神的にも、肉体的にもとても体力のいる手術だったことお察しいたします。特に、精神的に体力のいる手術だったと思います。

これから手術を受ける皆様、手術は怖いかもしれませんが、お医者さんを信じて手術を頑張って乗り越えましょう。

まずは、「急に卵巣腫瘍があるので手術って言われたので、卵巣腫瘍がどういうものなのかわからない」という方のために卵巣腫瘍について簡単に説明していきたいと思います。知っている方は復習だと思って読んでみてくださいね。

卵巣腫瘍とは?

卵巣腫瘍とはその名の通り、卵巣にできた腫瘍のことです。腫瘍は大きくわけると

  • 卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)
  • 充実性腫瘍(じゅうじつせいしゅよう)

の2つに分けることができます。一般的に、充実性腫瘍のほうが悪性である可能性が高いとされています。1つ1つについて簡単に説明していきます。

卵巣嚢腫

卵巣嚢腫はさらに以下の4つに分けることができます。

  • 漿液性のう腫
  • 卵巣から分泌される漿液という透明の液体がたまった病気です。

  • 粘液性のう腫
  • ゼラチン状の粘液がたまる病気です。肥大し、かなり大きくなる。

  • 皮様性のう腫
  • 歯や髪の毛などの組織を含むどろどろとした物質がたまる病気で両方の卵巣に生じることがあります。

  • チョコレートのう腫
  • 子宮内膜症が卵巣内で発症した病気です。

卵巣嚢腫は卵巣腫瘍の80%を占め、ほとんどのものが良性のものです。

充実性腫瘍

充実性腫瘍には以下の3つがあります。

  • 線維腫
  • 時に腹水を伴う、良性の腫瘍です。

  • 卵巣癌
  • 名前の通り、卵巣にできる癌のことです。

  • セルトリ・間質細胞腫瘍
  • セルトリ・間質細胞腫瘍はアンドロゲンという男性ホルモンを作ります。そのため、無月経、毛深くなるなどの男性化の症状が現れることがある良性の腫瘍です。

卵巣の数で月経に変化はあるの?

以上のような病気になり、腫瘍が大きくなった場合手術ということになります。その時、卵巣を切除したのか、残したのかによって月経についても違いがあります。

卵巣を片側切除した場合

卵巣を片側切除した場合はもう片方が残っているので一般的には妊娠することが可能です。ただ、女性にとっては精神的にも大きなダメージとなる卵巣切除という手術を受けています。

そのため、ストレスなどで月経周期が以前と変わったり、周期が長くなったりすることがあります。ですが、3か月月経が来なければ、別の原因も考えられるので一度病院に行ってみましょう。

卵巣を両方切除した場合

卵巣を両方切除した場合、卵子を作るところがないので自然妊娠をすることはできません。ですが、手術の際に卵子を保存してもらっておき、その卵子を用いて妊娠することは可能です。

子宮さえあれば自分のお腹で育て、自分のDNAを受け継いだ子供を出産することが可能です。

卵巣が両方残っている場合

卵巣嚢腫の方に多いのですが、両方の卵巣が残っているので妊娠することが可能です。ただ、片側のみの卵巣になってしまった方のところにも記述しましたが女性の大切なところを手術しているので精神的にも大きなダメージを受けています。

そのため、月経周期が不順になったりすることがあると思うので、3か月月経が来ない場合は一度病院へ行ってみましょう。別の原因が考えられることがあります。

手術を行う前の場合、卵巣を切除されるのか、温存されるのかわからない場合も多いと思うので少しでも安心できるよう卵巣が片側のみでない場合についても記述していきました。

ここからは片側卵巣を切除された方の妊娠についてより詳しく書いていきたいと思います。

手術後の妊活

手術を行うと、精神的に大きなダメージを受けますし体力も落ちていると思います。より早く元の生活に戻り、妊娠、出産するためにはどうすればよいのでしょうか。

1.1日3食きちんと食べる

1日3食きちんと食べましょう。特に朝ごはんを抜くことはNGです。朝ごはんは体のリズムを整えるのにも大切であると同時に、体調を整えるのにも大切です。

できれば朝ごはんは午前9時までに、お昼ご飯は12時前後、夕ご飯は午後8時までに食べるのが望ましいです。きちんと時間を守って規則正しく食べることが健康的な体作りには不可欠です。

2.野菜だけでなくお肉や魚もきちんと食べる

野菜だけではなく、お肉や魚もきちんと食べましょう。よく健康に、元気になるためには野菜を食べるよう言われることが多いと思います。ですが、野菜ばっかり食べるだけでなくタンパク質もきちんと取りましょう。

自分が思っている以上に体は弱っています。少しずつでもいいのでお肉、おさかなを食べて健康的な体を目指しましょう。

3.豆・豆製品を多くとる

卵巣が片側無くなった今、女性ホルモンが不足しています。片側卵巣のみでも月経はきちんとありますし、女性ホルモンも分泌されますがやはり両側あったときとは違います。片方しかないので女性ホルモンの量も少なくなっています。

そのため、手術後、少し毛が生えるスピードが速くなったり、毛が濃くなったりと男性よりの症状が出ることがあります。それを防ぐためにも豆・豆製品を多くとりましょう。豆が嫌いな方や、豆を食べすぎて飽きてしまったという方には豆腐がオススメです。

豆腐は小麦粉の代わりに生地に(例:小麦粉を半量にして、豆腐を半量入れる)などすることできづかないうちに大豆製品を多くとることができると思います。

4.散歩をする

手術で弱った体を鍛えるためにも散歩をしましょう。散歩をすることで体も心も元気になります。また、散歩をすることによって手術痕の癒着を防ぐことができます。癒着をすると妊娠しにくいと言われていますので癒着を防ぐ手目にも散歩は効果的です。

散歩の距離は、手術して間もないころは家の中を歩くくらいで大丈夫です。痛くない程度にゆっくりと歩きましょう。また、一人暮らしで家が狭いという方は、マンションやアパートの周りなどあまり遠くに行かない範囲で散歩を行いましょう。

手術を行って数か月たつとだいぶ歩けるようになっていると思いますのでたくさん歩きましょう。ですが、無理は禁物です。無理をしない程度にゆっくり歩きましょう。

さて、先ほどからゆっくりと歩くということを何度もお話していますがゆっくり歩くというのはどれくらいのペースなのでしょうか。

それは、ニコニコペースです。聞いたことのない方が多いかもしれませんがニコニコペースは体力作りにもダイエットにも効果的です。

走る場合のスピードも簡単です。友人、家族とにこにこしながら話しながら歩ける(走れる)ペースのことを言います。ニコニコペースでゆっくりと散歩を楽しんで妊娠に向けての体作りを行いましょう。

5.ストレスをためない

妊娠できる体作りを行うためには最も大切なことです。ストレスはいくら溜めてもいいことは何もありません。逆に、今までの努力が無駄になるかもしれません。自分でストレスをためない方法を探し、実行しながら毎日を送りましょう。

いかがでしたか。いろいろ書きましたが結局は、「卵巣が片方なくなってしまっても妊娠できる」ということです。妊娠したい!と望む女性は多いと思いますが、妊娠は生命の神秘です。

現在は不妊治療も発達してきているので生命の神秘といえるのかは不安なところですが、それでも妊娠したい女性にとっては子宝に恵まれることはとても喜ばしいことです。自分を大切に。

自分を見失わないように。卵巣は片方だけでも妊娠できるのですから。安心して妊活しましょう。自分一人で悩むことのないよう、それでも不安なときは産婦人科へ行きましょう。

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