「魔の二歳児」とも言われる子供の第一次反抗期。ここへきて、壁にぶつかるママも少なくありません。毎日怒鳴ってしまう自分がもういや。何かと泣きまくる子供を目の前に、泣きたいのはママのほう。途方に暮れてしまうこともいっぱいありますよね。そんな「二歳児育児」を乗り切る考え方と対処方をお伝えします!
反抗期は、お誕生日のように、今日からというものではありません。そのため、最近ワガママがひどくて、と言うように、子供のしつけに失敗したかのように悩むママも多く見かけます。
しかし、二歳児が駄々をこねたり、かんしゃくをおこしたりするのは、れっきとした「反抗期」。まずは、これは個人的な「ワガママ」ではなくて、「反抗期」なんだ、とママが認識することで、ぐっと楽になります。今までべったりだった親子関係から、少し客観的にわが子を見ることができ、冷静に対応することができる第一歩になります。
二歳児の子供は、色々と悪いことをします。もちろん、悪いことは悪いことです。でも、悪いことをしよう、と思って悪いことをするわけではありません。悪いことも良いことも、同じ様に「試して」みているだけなのです。
悪いことをしても、「この子が悪い子になった!」と思うのではなくて、「悪いことをだめだと教える時期が来たんだ。」と考えましょう。
そもそも二歳児の反抗期は、「色々やりたいのにできない」という、もどかしさからくるものが大きいです。そのため、ちょっと手伝ってあげて、自分でできた達成感を味わわせてあげる、というのは一つの方法です。
また、言いたいことがあるのに言えない、というのも大きなストレスです。「○○ちゃんは、こっちの服じゃなくて、こっちの方がいいのね?」「今はもうお腹いっぱいになってたべられないのね?じゃあ、この残したご飯は後で食べようね。」など、本人の気持ちを汲んで上げた上で、言葉にしてあげると、かんしゃくを起こす頻度がすごく減ります。
もちろん反抗期だからと言って、悪いことを怒らないのはいけません。悪いことは悪いことと教える時期なのですから、怒りましょう。ただ、怒り方に気をつけます。はっきり、さっぱりと怒ることがポイントです。
とにかく、「これは悪い」という事を伝えることに専念することが大事です。「だから○○ちゃんはだめなのよ。」など、子供を傷つけることを言っていないか、よく注意して下さい。また、何度も注意することがあっても、「何度言ったらわかるの?」という責め方は止めましょう。例えば、お友達のおもちゃをとりあげてしまうのであれば、「友達のおもちゃをいきなり取るのはだめ。」と、何度目であっても、「悪いことをシンプルに伝える」ことが大切です。
一生懸命育児をしていれば、後で、「怒りすぎちゃったなあ。かわいそうだったなあ。」と反省することもたくさんあるでしょう。そんな時には、相手がたった2歳の子供でも、きちんと謝ります。「ママ、怒りすぎちゃったよね、ごめんね。許してね。」
子供にとって、「絶対的な存在であるママ」が謝ってくれるという体験は衝撃です。そして、悪いことをした時には、こういう風に謝るんだ、というとても良い見本になります。
育児をしていると、どうしてもストレスが溜まります。怒りすぎている、と分かっていても、どうしても止められないくらいイライラしてしまうことも、たくさんありますよね。
そんな時には、子供に正直に「ママ、今イライラしていて、怒りたくないのに怒鳴っちゃうの。もう怒鳴りたくないし、落ち着きたいから、向こうの部屋にちょっと行ってくるね。」と説明し、一呼吸置く時間をもらうのも有効です。この方法で確保できるのは、長くてたったの5分くらいかもしれません。でも、その時間が魔法のように効くことがあります。
また、子供にとっては、ママがその場からいなくなるのは不安です。違う部屋に行ったとしても、鍵をかけて入れなくするのではなくて、ドアは閉めても鍵はかけずに、子供が様子を見に入ってこられるようにしておく配慮が必要です。
育児は、下手するとママと子供の二人だけの相撲のようになってしまいます。2歳の反抗期だけに関わらず、他のママと話してみると、意外と自分の子供と全く同じ状況だったりすることも。そんな話を聞くと、「うちの子だけじゃないんだ!」と思えることができます。自分だけじゃない、と思えることは、思った以上に気が楽になります。
地域に子育て拠点のようなものがあれば、そこで先輩ママに話を聞いてもらうのも、スッキリします。アドバイスをもらうのも良いし、聞いてもらうことで心が整理されてくることもあります。
以上、二歳育児を乗り切るコツをまとめてみました。毎日「いやいや」「やだやだ」を繰り返すわが子を前に、こんな状況が延々続くような気がしているかもしれません。でも、「終わり」が確実に来るのも反抗期です。ふと気付くと「あれ?最近怒ってない!」「最近、うちの子、素直になった!」と言うように、終わりも自然に訪れます。
私自身、こんなに怒ってしまって、子供がトラウマになってしまうのでは、とまで思ったこともありました。子供の前で、どうしたらいいか分からず泣いてしまったことも。でも、過ぎてしまえば、そんな一生懸命だった自分を「がんばってたな」と思える時期がすぐに来ます。