二人目が生まれた時 ~上の子との関わり方のアドバイス~

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一人でも大変だった育児が、二人目出産と同時に、一気に余裕がなくなった!と言うママの話を良く聞きます。現に、私もそうでした。特に、子供同士の年が近いと、上の子のオムツがまだ取れていなかったり、ご飯も綺麗に食べられる年でもなかったり。

あれこれと、お世話自体も大変ですが、その中でも、上の子の関わり方について悩むママは多いと思います。今回は、上の子をどうしたら寂しくさせずに、二人の子育てをできるか、について考えてみます。

赤ちゃんは可愛いより、邪魔

まず、上の子にとって、赤ちゃんは可愛いものではなく、邪魔なものであると思った方がよいでしょう。大人にとっては、小さいだけでも可愛いのですが、子供にとっては、いきなり現れた邪魔者だと思うのが自然です。今まで独り占めしていたママ、そしてパパの興味や視線を一気にさらって、孤独を感じても不思議はありません。

男の子は、素直にヤキモチを表現し、赤ちゃんをこっそりいじめる、なんて話も聞きます。女の子の場合は、ママの口癖を真似して、上の子も「赤ちゃん、かわいいね。」と言ったりします。でもどちらかというと、ママの機嫌を取りたくて、気を引きたくて言っている場合も多いです。

とにかく、上の子が赤ちゃんを可愛がってくれる、ということを期待しない、という心構えが大切です。そうなるには、しばらくの時間が必要です。

優先順位は、上の子、下の子

例えば、上の子と下の子が同時に泣いたとします。もちろん、危険が伴う事であれば、そちらを回避することが優先です。ですが、上の子も下の子も、なんとなく寂しかったり、ミルクがほしくて泣いていたり、という感じだったら、まずは上の子の方をケアします。

本能的に、母親であれば泣いている赤ちゃんに駆け寄ってしまいがちです。しかし、自分を通り過ぎて赤ちゃんに駆け寄るママを見て、上の子はショックを受けます。ママに大事にされていないと感じ、その原因である赤ちゃんを嫌いになることもあります。

赤ちゃんが泣いていると、焦る気持ちも出てきてしまいますが、ほんの少しだけの回り道のつもりで、上の子にまず、「どうしたの?」と声をかけ、ギュッと抱きしめましょう。

その間、赤ちゃんは泣かせっぱなしになってしまって可哀そうですが、「ちょっと待ってね、お兄ちゃんが先ね。」と、あえて上の子に「あなたを優先してるのよ。」というメッセージを伝えるコメントをしつつ、できるだけ早めに機嫌を直してもらいます。

そして上の子が落ち着いたら、「赤ちゃんも泣いているね。どうしたのかな?一緒に様子見てみようか。」と、上の子と一緒に、赤ちゃんのところに行きます。

こうすることで上の子は、自分のことも大事にしてもらっていると安心できる上、ママと一緒に赤ちゃんを面倒見ているという一体感も持つことができ、上の子は落ち着きます。本当に驚くほどあっさり、その場が落ち着くことも多いでしょう。

「お姉ちゃん」「お兄ちゃん」の呼び方は、褒める時だけ

下の子が生まれると、上の子だけでもしっかりしてくれないと、二人も一人で面倒見きれない!と言うのがママの本音かもしれません。知らず知らずのうちに、良く聞くセリフである「お姉ちゃんなんだから、我慢して。」「お兄ちゃん何だから、ワガママ言わないで。」と、叱る時にその呼び名を使ってしまいます。

しかし、これでは、お姉ちゃん、お兄ちゃんになんてなりたくない!と子供が思ってしまっても仕方がありません。とても損な役回りだと、すぐに気づくでしょう。

良い方法は、褒める時にだけ、その呼び方を使う事です。「赤ちゃんが泣いていることを教えてくれてありがとう!さすがお姉ちゃんね。」「そのオモチャ、赤ちゃんにあげるの?ありがとう。お兄ちゃんは優しいね。」のように使います。

そして、怒る時、叱る時には、赤ちゃんが生まれてくる前にそうしていたように、その子の名前を使います。「○○ちゃん、これはダメっていったでしょ。」そうすると、自分がお姉ちゃん、お兄ちゃんになったから、怒られているのではなくて、悪いことをしたから怒られているのだ、とちゃんと認識することが出来ます。

赤ちゃん返りをしっかり受け止める

男の子でも、女の子でも、程度の差はありますが、赤ちゃん返りはあります。少し大きくなっていても、やはりママが赤ちゃんにかかりっきりだと、寂しいという思いをもつのは仕方のないことです。

甘えてきた時には、二人の時間を取るようにして、甘えさせてあげましょう。それが、たったの5分だけ、二人で絵本を読んだり、話したり、膝に乗せてギュッと抱きしめているだけでも効果はあります。

赤ちゃんのお世話で忙しいママを見て、知らないうちに子供ながらにたくさんの我慢をしています。うちの子は、全然赤ちゃん返りしないわ、と思っていても、その子が寂しい気持ちをじっと耐えているのかも知れないと考え、甘えさせてあげる時間をママから作ってあげることも大切です。

大丈夫と思って、あまり甘えてこない上の子を放置してしまうと、そのうちそれが、甘えではなく、ワガママなど違った形でひずみが現れてくることもあります。ワガママになってしまったのであれば、それを怒るのではなくて、「寂しい」のメッセージと受け止め、上のことの触れ合いの時間を作ることを考えましょう。

また、授乳している時にも、視線は上の子に向けて、「その絵は何?滑り台描いたの?公園楽しいよね。赤ちゃんのごはん終わったら、後で行こうね。」等と声を掛けることは出来ます。大変ですが、赤ちゃんと二人きりモードになってしまわずに、いつも上の子にも気を配りましょう。

あなたの弟、あなたの妹

もうひとつの秘訣は、赤ちゃんが「あなたの弟」「あなたの妹」だと言う事を、伝えることです。そのことによって、上の子の心の中に、むくむくと「私が(僕が)、赤ちゃんのお姉ちゃん(お兄ちゃん)なんだ。」という気持ちが生まれてきます。

こうして自然に本人の中から生まれてきた気持ちが、上の子を成長させ、仲の良い兄弟関係を育むと言います。子供同士が仲良く遊んでいるのを見る時ほど、親として幸せを感じることはありません。けれど、その関係も、親の対応でも変わってくることを認識して、わざとらしくなく、良い方向に持っていけるといいですね。

以上、下の子が生まれた時の、上の子の接し方についてまとめてみました。お世話だけでも大変なのに、気持ちまでケアできないよー!という思いもあるかも知れませんが、上の子にも親の愛情をたくさん注ぐ工夫をすることで、逆に育児が楽になることもあります。休みの日には旦那様にも協力してもらい、上の子も、下の子も、愛情たっぷりに育てられると良いですね。

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