突然の腹痛、たまたま受けた健康診断で「卵巣嚢腫」を発見する女性が増えています。実はわたしもそのうちの一人で、何気なく受けたエコー診断で卵巣嚢腫を見つけてもらいました。聞きなれない病名にとても落ち込んだことを今でも覚えています。
卵巣嚢腫とはどんな病気なのでしょうか?そして、どんな症状でどんなことが原因なのか詳しくお伝えします。
卵巣嚢腫は卵巣に腫瘍ができる病気です。そのほとんどが良性と言われていますが、中には悪性のものが含まれています。ですから、病院で検査、診断をしてもらう必要性が高い病気です。
卵巣嚢腫にはいろいろな種類がありますが、多くの女性が悩まされている代表的な卵巣嚢腫をご紹介します。
☆皮様嚢腫(ひようのうしゅ)
皮様嚢腫は毛髪・歯・筋肉等が腫瘍の中に入っている状態の卵巣嚢腫です。幅広い年齢層の女性がなる卵巣嚢腫の一つです。皮様嚢腫になる原因は不明ですが、食生活の乱れ、ホルモンバランスの乱れや悪血も原因ではないかと言われています。
また茎捻転(けいねんてん)と言って卵巣と卵巣を支えている管がクルっと回ってしまうことによって激痛を起こすことがあります。これは皮様嚢腫がツルツルとしていることで起きてしまいます。なるべく激しい運動は控えた方がいいと言われています。
☆チョコレート嚢腫
子宮内膜症のある女性が多くなる卵巣嚢腫です。本来なら排出されなければいけない血液が行く道を閉ざされいつまでも体内に残ることでできてしまうと言われています。免疫力の低下、ホルモンバランスや体内バランスが崩れた時に起きやすいとも言われているようです。
また、チョコレート嚢腫は不妊の原因にもなりやすいと言われています。妊娠を希望する女性はしっかりと治療して妊娠に備えましょう。
皮様嚢腫と同じで茎捻転の心配もあります。激しい運動や腹部のマッサージ等は控えておく方がいいと言われています。
自然に消えてしまう卵巣嚢腫やチョコレート嚢腫のようにお薬から治療を始められる卵巣嚢腫もありますが、皮様嚢腫のように自然に消えない卵巣嚢腫もあります。その場合には手術を勧められます。
手術と聞くと恐ろしいイメージがありますが、最近は傷口が小さくて済む腹鏡腔手術が主流になってきています。しかしながら、卵巣嚢腫があまりにも大きいと開腹手術のみになってしまいます。
不摂生な生活や食生活の乱れからも卵巣嚢腫はなる可能性があります。毎日の生活に気を付けてもなってしまう病気なので防ぎようがありませんが、決して怖い病気ではありません。
たとえ卵巣嚢腫になってしまっても大きくならなければ経過観察で済みますし、きちんと病院へ行って検査をしていればもしもの場合もひどくならなくて済みます。
検査は面倒と思うかもしれませんが、自分のカラダを守れるのは自分だけです。ぜひ検診へ行って何もないことを確かめましょう。