子どもへのテレビの悪影響を防ぐためにお母さんができること

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「子どもの健全な発達や成長のために暴力的な番組を見せてはいけない」「テレビは暴力的、性的な番組をできるだけ見せないべきだ」etc……。

こうした意見はテレビが出現して以来、何度も聞かれてきました。自分のお子さんに健全に育ってほしいという願いは全てのお母さんが考えるところでしょう。

それでは、本当にテレビ番組は子どもに対して悪影響を与えているのでしょうか?例えば、暴力番組を子どもが視聴すると、子どもは暴力的になったりするのでしょうか。

そして、それが本当だとすればお母さんは何ができるのでしょうか。ここではこうした疑問についてお答えします。

メディアの短期的な影響

最近では昔よりも一般の人の意見が受け入れられ、暴力的な番組などは子どもが起きている昼の時間には放送されなくなってきましたし、暴力的なTVゲームも子どもの手に届かないような仕組みもでてきました。

ですが、本当にテレビの視聴は子どもの発達や成長に影響を与えているのでしょうか。

メディアの短期的な影響

心理学の研究では、「メディアは短期的にはそれほど大きな影響はないかもしれないが、長期的には子どもに影響を与える」とされています。つまり、暴力番組を見たからといって「ただちに」子どもが暴力的になるようなことはないとされています。

お母さんたちの「この番組を見たことで子どもが何か悪影響を受けてしまわないだろうか」という心配はごもっともですが、「今すぐにテレビ番組を切り替えなければならない」というほど緊急性の高いものではなく、それほど神経質にならなくても良いと言えるでしょう。

メディアの長期的な影響

ですが、短期的にはそれほど影響の大きくないとされるメディアですが、長期的には人の行動や性格を変えるような影響を持つことも分かっています。

何度も何度も暴力的な番組を視聴しているような子どもは確かに暴力的な子どもになってしまう可能性もあるのです。

そして、暴力的なメディアの影響はそれだけではありません。暴力的な番組を視聴することによって攻撃的な感情が高まると、学力や創造性といった能力まで間接的に低下することが分かっています。

確かに、暴力番組の視聴を頻繁にすることは避けた方がいいかもしれません。

メディアの影響を防ぐために

ただし、暴力的なメディアを視聴していても、子どもを暴力的にさせない方法もあります。それはテレビ番組を親が子どもと一緒に見ることで、番組を視聴後に番組内の暴力行動に対して親が子どもにしっかりと教育するといった方法です。

例えば、番組内の登場人物が暴力をふるった時に、「なぜその人は暴力をふるったのか」「一般的には、こうした場面でどのように問題を解決するのか」「なぜテレビで見た暴力を真似してはいけないのか」「自分が同じことをされたらどう思うか」といった理由を考えさせるのも効果的です。

このように暴力的な番組を視聴したとしても、番組内での暴力に関して親が子どもと一緒になって考え、何が悪いかを教え、子ども自身に理解してもらうことで、長期的に番組を視聴し続けたとしても、子どもの攻撃性はほとんど増加しないことが分かっています。

メディアの悪影響は抑えることができるのです。

子供の健全な発育のためにも・・・

テレビが日常生活に浸透して以来、子どもの健全な発達や成長のために、テレビが放送する番組については多くのお母さんたちが関心を持ってきました。

そして、時には「この番組は放送すべきではない」と批判が起こり、実際に番組が放送禁止になったことも少なくありません。

確かに、こうしたテレビ番組は子どもに対して悪影響を与えることがあるので、メディアの側も十分に配慮すべきだと言えます。

一方で、世間にこれだけ暴力的な番組やテレビゲーム、漫画などが溢れている状態では、そうしたメディアに触れることを完全に禁止することはできません。

ですので、暴力的な映像を放送するメディアをいかに無くせるかを考えるよりも、こうしたメディアの子どもたちの影響をいかに無くせるかを考えた方が良いと言えるでしょう。

「なぜ暴力はいけないか」を子ども自身が理解することで、子どもは健全に発達することができるのです。

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