子宮頸がん検査を受けた後の結果ってドキドキしますよね。検査結果を受けて異常があった時、どうしたらいいのかわからなくなる人が多いと思います。異常ありだった時、まずどうしたらいいのか?知っておきたい事は色々とあります。
今回は、子宮頸がん検査で異常があった時に知っておきたい6つのことを書いていきたいと思います。検査結果を見て、これから先ちゃんと向き合って行けるようにあなたに必要な事をお話していきます。
子宮頸がんとは子宮頚部にできるがんのことです。子宮頚部とは子宮の入り口の部分です。子宮頸がんは他のがんとは違って、ウィルスにより発症することがわかっています。発がん性のウィルスがHPVといわれるヒトパピローマウイルスです。
最近はワクチンもできたので、このウィルスのことを知っている人も増えたと思います。実は、これは誰でもが持っているウィルスなのです。通常はウィルスを持っていても体外へ排出されます。
しかしながら、免疫力の低下などによって体内に長くとどまることが原因で子宮頸がんになると言われています。
○HPVのことを詳しく知ろう
HPVはとっても多くの種類があります。現在まででわかっているのは80種類。100種類以上はあると言われています。その中でも、子宮頸がんに発達しやすいと言われているウィルスは主に2つです。
16と18型。これは20代~30代に多く見つかるウィルスです。他にもありますが、これらがハイリスク型ウィルスと言われており、これに感染しているとがんになる確率が上がります。
子宮頸がんの検査は年に1回程度受ける人も増えてきています。子宮頸がんの検査はとても簡単な物で傷みもほとんどありません。検査は綿棒のようなもので子宮頚部を軽くこするだけ。時間は5分程度で終わります。
この検査後、2週間程度で結果がでます。この結果で異常があった場合、再検査になります。異常がないと言われているのは、異常なしと軽度異形成と言われているレベルです。そして異常ありは中等度異形成、高度異形成というレベル。
この異形成という名称を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?更には呼び名が別にあります。数字で検査結果を言われることも多いでしょう。1~5でわかれています。1が正常、2が軽度異形成。ここまでは再検査もなく正常ということです。
3aが中等度異形成 3bが高度異形成、4と5はがん細胞があるかもしれないという異常です。3のレベルは偽陽性とも言われており、癌ではないけれども注意が必要という事なのです。異常があった!という検査結果が出た人は3のレベルであることが多いでしょう。
3から上の数字になると再検査を受ける必要があるのです。ちなみにアルファベットでの検査結果の名称もあります。専門用語を使って説明を受けた時は、先生に詳しく聞いてみるのが一番です。
また検査結果で分からないことがある時、不安がある時にはきちんと先生に質問してみるのがいいでしょう。
○子宮頸がんの検査のことを知ろう
子宮頚部の検査は基本的に2つです。
一番初めに行う基本的な検査。綿棒のようなもので、頚部をこする検査。5分程度で終わり痛みはほぼない。
細胞診で異常があった時にする検査。コルポスコピーという拡大鏡を使って頚部の一部を切り取って診断する。多少の痛みがあり、出血もある。検査は10~15分程度。
先程も少し書きましたが、3の異常ありの場合、再検査を受ける事になります。一番初めの検査は簡単な検査でしたが、再検査ではもっとしっかりと検査していきます。再検査では組織の一部(子宮頚部の一部)を切り取って検査します。
その部分が一番初めの検査で出た以上と一致するかどうかを調べます。これは少し痛みを伴いますが、この検査の結果が出て初めて正式な判定となります。同じ結果の人もいれば、そうでない人もいます。
細胞診が3b(高度異形成)だったけど、組織診の結果が3a(中等度異形成)だった場合は3aが結果となります。同じ3である中等度異形成と高度異形成ですが、少し考え方が違ってきます。
2年以内に7割~9割程度の方が正常に戻る確率が高いと言われています。3aと3bの間を行ったり来たりしている人は、3ヶ月間隔の定期検診を受ける必要が多くなるでしょう。まずは2年間様子を見る事も大切になります。
結果が3bだった場合、先生により見解も異なってきます。様子を見る先生もいれば、治療と検査を兼ねた円錐切除術を勧める先生もいます。まずはハイリスクウィルスを持っているかどうか?これが大切な見極めポイントだと思います。
もちろん経過観察していくことで3bが3aになり2になった人もいます。組織進をすることで、細胞が減ったのか良くなったという事例があることも事実です。3bが出た事で悲観したくなるかもしれませんが、まずは定期検査を受ける事が必要です。
○定期検査の基準とは?
1年後の検診。
3ヶ月~6ヶ月の定期検診。細胞診と組織診をする場合が多い。
異常なしの結果が出てからは半年に1回程度の定期検査をし、異常なしが3回程度続くと1年検査になる。
こう思う人はとても多いと言います。結論から言うと、子宮頚部の状態にもよりますが、3クラスであればがんではありませんし、治る確率が高いです。もちろん死ぬこともありません。もしがんを疑うような検査結果が出たとしても、早い段階なら大丈夫です。
よく、3の結果を受けた人も大変不安になると言います。確かに知識がないと「私は、死ぬんじゃないか?子供が産めないんじゃないか?」と不安になる人もいると思います。でも大丈夫です。今、あなたが出来る事をちゃんとやればいいのです。
○免疫力UPを意識しましょう
一度悪い結果が出ると、検査結果が出るのが怖くなったりすることもあるでしょう。でも、検査結果に一喜一憂しない方がいいのです。絶対に良くなる!そう思って自分が今できる事をしましょう。
悲しめば悲しむほど、免疫力が低くなるとも言われています。免疫力を上げる為にできる事はたくさんあります。まずは食事の改善。美味しくご飯を食べる事。ストレスを溜めないこと。できることをやって、きっと治すんだ!と毎日を明るい気持ちで過ごしましょう♪
検査で異常が見つかった時に、多くの人が心配になることがこのことです。確かに、子供を授かる部分ですから、子宮頚部に異常があったら「もう子供が産めないんじゃないか?」と心配になる人も多いようです。
子宮頚部の状態にもよりますが、基本的には妊娠・出産は可能です。中等度や高度異形成の状態なら出産は問題ないと言われています。ただ、ハイリスク型のウィルスを持っている高度異形成の場合、治療と検査を兼ねた円錐切除術を行う場合があります。
この場合は、子宮頚部の異形成の部分を電気メスなどで切り取る作業をするので、これを受けた人は流産・早産になる可能性があると言われています。円錐切除術を受けても元気な赤ちゃんをちゃんと生んでいる人はたくさんいます。
また、検査結果が4~5だった場合、子宮を摘出する場合もあります。子供が欲しいという事であれば、きちんと主治医と相談するのがいいでしょう。何よりも、検査を続けていくことがとても大切なことになりますので、きちんと検査を定期的に受けましょう。
○円錐切除術のことを知ろう
円錐切除術とは先程も少し書きましたが、治療と検査を兼ねたものです。主に高度異形成が長く続いた時やハイリスク型のウィルスを持っている高度異形成の方に行います。これはまだがんになっていなくても予防の為にする場合もあります。
手術自体は5~10分程度で、入院に関してはその病院によってもまちまちです。これを行う事で改めて病変を確認し、進行型であれば子宮を除去するなどの対策が取られますが、通常であれば、これで良くなることが多いです。もちろん子供も産めます。
子宮頸がんはウィルスから発病するという事をお話しました。ウィルスを持っていても、長期的に体内にいなければ、異形成にもがんにもならないという事がわかったと思います。でも、長期的に体内にウィルスがいる状況を作らないためにどうしたらいいのか?という事も気になるところだと思います。
ウィルスが長期的に体内に残る理由というのは、まだきちんと解明されていませんが、喫煙や避妊具をしない性交渉も原因の一つだと言われています。更にもうひとつの原因として免疫力の低下があげられています。免疫力を低下させる一つの原因としてストレスがあります。ストレスがこの病気を引き起こしている可能性もあるという事です。
子宮頸がんというのは実は初期のあたりはほとんど症状がありません。まれに性交渉中に不正出血などの症状が出たりする場合があります。異形成の時もほとんど症状がないのです。痛くもかゆくもないので、大丈夫だとは思わないこと。検査を受けないとわからないことが多いのがこの病気です。
がんと診断されれば、通常と同じように抗がん剤を使ったりする治療が行われます。ただ中等度異形成や高度異形成の時は薬などもありません。高度異形成の場合、先程も書きましたが、治療と検査の一つとして手術という方法があります。
中等度異形成や高度異形成の人は薬も飲まずにいていいのか?という話になるのですが、まだがんではないので、日々の生活を見直すことが一番だと言われています。先程も少し書きましたが、免疫力を上げるような生活をすること。
そしていつも子宮頚部の異常のことを考えずに前向きに毎日を生きる事。こういう事が一番の薬になっていくのです。
○今日からできる子宮頚部を大切にする方法
今や独身女性から子宮頚部の異常が多く見つかっています。子供を産む前にこの病気になって悲観的になっている人も多いのが現状です。まずは早めに検査を受ける事で自分の状態を知ることが出来ます。
もし異常があっても、子供が産める人も、正常になっている人も多くいます。病気をしらないから怖い事もあると思いますが、今日お話したことを知っていれば、今日から取り組める事もあると思います。
何もしないでいるよりは自分の体の為に、しっかりと病気の基本知識を知って、前向きに病気と向き合ってほしいと思います。