諦めない!骨粗鬆症と診断されてからの治療と生活改善

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閉経と共に心配になってくる骨密度の低下。巷で話題になることは多いものの、実際に自分の骨密度を知るにはどうしたらいいのかわからずに、そのままにしている女性もいるのではないでしょうか。女性ホルモンの分泌と大きく関係している骨密度は、閉経を迎える50代を中心にして大いに気になるところです。

「自分だけは大丈夫」そう思っていても実際のところはどうなのか、検査をしてみないとわからないことが以外にあるのです。心配だけど検査の仕方がわからない。検査をして実際に自分の骨密度を知るのが怖い。そういった理由で骨密度の問題を一日一日と先延ばしにしている女性もいるでしょう。

健康には自信があるからと、特別意識していない女性もいることでしょう。「もし、“骨粗鬆症”だと診断されたらどうしよう・・・」と不安に思って検査をすることをためらっている女性こそ、進んで検査を受けた方がいいのかもしれません。早めの治療が骨粗鬆症のリスクを軽減してくれます。

自分の骨密度を知る

怖いのは、検査をして自分の骨密度の現状を知ることよりも、実際に低下している骨密度をそのまま治療もせずに放置しておくことなのです。仮に骨粗鬆症だと診断されても、そこで諦めることはありません。骨量の維持・改善に向けた薬で治療に臨む女性は多いのです。

骨粗鬆症だからとふさぎ込むよりも現実を受け止めて改善に臨む気持ちが大切なのではないでしょうか。女性ホルモンの分泌の影響を受ける骨密度の減少。骨粗鬆症の心配は若い世代にも無関係とは言えません。

でも特に、閉経を迎える40代後半から50代にかけての年代の女性の中に、気にする人が多いのです。それまでは生理が自分の身体を守る役目をしてくれていると安心していられるからです。でも生理が無くなったらホルモンの分泌が大きく変化します。

身体が無防備な状態にさらされるようで、健康面でいろいろな心配が出てくるのです。身体に大きな変化をもたらす症状の一つが骨密度の低下です。骨密度の数値を実際に調べて知るためには整形外科で検査する方法が一般的です。

設備が整っている病院では、大腿骨のレントゲンを撮って骨密度を測定します。大腿骨の測定は、身体の他の部位より正確な骨密度の値を測定することができるのです。より正確な状態を知っておきたければ、そういった設備のある病院で測定すればいいでしょう。

骨密度が低下していたら

検査で測定して出た骨密度の数値は現実のものです。「まさか、こんなに低いとは・・・」と、思った以上に低い骨密度の数値にガックリする結果になることもあるかもしれません。落ち込むような結果が出た場合は、今後の骨量維持に向けての対策を考えなければいけません。

骨粗鬆症と診断された場合は医師から骨量を増やす薬が処方されます。低下した骨量を維持・向上していくために、破骨細胞の働きを抑制する薬を飲み続けて、骨の破壊を防ぐのです。骨からカルシウムが流出するのを薬の働きで防ぐのです。骨を作る細胞の働きよりも、骨を破壊する細胞の働きの方が強くなれば、骨量は低下していきます。

薬を飲む方法以外にも、点滴による治療もあります。点滴といっても毎日のように病院に通うわけではありません。ひと月に一回のペースで対応できるのです。自分の生活スタイルに合った治療法を医師と相談して選ぶようにしましょう。

摂取効率の良い食品

骨粗鬆症と診断されたら、治療を薬だけに頼るわけにはいきません。普段の生活の中で工夫できる改善点は積極的に取り入れるようにしていきたいものです。食事にもなるべくカルシウムの摂取を意識するようにしていきましょう。ただやみくもにカルシウムさえ摂ればいいのというものではありません。

カルシウムとビタミンD

毎日の食卓では、少しでも骨にプラスになるような食べ合わせを工夫したいものです。カルシウムを含む野菜にほうれん草がありますが、それを上回るものに小松菜があります。つるむらさき等の野菜もカルシウムを多く含みます。

ただ小松菜だけを食べるよりもビタミンDを含むキノコと小松菜を組み合せて食べる方がカルシウムの摂取効率が良くなります。切り干ダイコンや干しシイタケのように天日に干した食材を摂るのも心がけるようにしたいですね。

シラスや干しエビ等、カルシウムを多く含む丸ごと食べられる小魚類や、納豆を始めとする大豆製品や豆類も積極的に摂りたい食品です。豆乳には女性ホルモンに似た働きをする成分が含まれているので利用する女性が増えています。

カルシウムとコラーゲン

体内吸収率が良いとされる牛乳やチーズ・ヨーグルトといった乳製品も食卓に取り入れるようにしたいものです。乳製品の脂肪分が気になる場合はローファット牛乳やカッテージチーズのような低脂肪の製品を摂ることで脂肪分を抑えられます。

また、カルシウムを摂取する際に忘れてならないのが、一緒にコラーゲンを摂取するという点です。カルシウム単独では骨の再生に効果を発揮できません。鶏肉の手羽先や手羽元、魚のゼラチン質に多く含まれるプルプルとしたコラーゲンをカルシウムと一緒に摂るようにしましょう。

最近ではカルシウム強化をねらったヨーグルトや牛乳、コラーゲンを付加した飲料等が販売されています。そういった食品を探すのも日々の生活での楽しみになります。コンビニやスーパーへ散歩を兼ねてカルシウム強化食品の買い物へ行ってみましょう。

タンパク質の摂取と阻害物質の抑制

骨粗鬆症で意外と知らずにスルーしてしまうものに、タンパク質の問題があります。骨の形成にタンパク質は欠かせません。筋肉を造る上でも大切な役割をするタンパク質は骨にとっても欠かせない存在です。

また、インスタント食品にはカルシウムの吸収を阻害する物質が含まれている点で、続けてそればかり食べることは考え物です。砂糖を多く含む甘い物の食べ過ぎも同様に、カルシウムの吸収を阻害する点で控えるようにしたいものです。

適度な日差しを浴びて骨に刺激を与えるウオーキング

骨量維持・アップに欠かせないのが太陽の紫外線と骨に与える刺激です。骨の形成に必要なビタミンDを有効に体内に取り入れるためにも、適度な紫外線は必要です。日焼けを防ぐために日が暮れてからウオーキングする人も多いかもしれません。

でも骨密度の問題を考えれば、太陽の日差しの恩恵を受けてウオーキングをする方がいいでしょう。また、筋肉や骨に刺激を与えることは骨密度の維持・向上のために大切です。骨粗鬆症だと診断されて、転倒を怖れて運動や出歩くことに不安を感じて家の中に閉じこもっては逆効果です。

筋肉の衰えは骨にとってもマイナスです。筋肉への刺激は骨と密接に関係しているのです。激しい運動を無理にするのも骨にとっては良くありません。身体に適度な負荷がかかることで骨は強くなります。毎日続けられるような自分にあった軽い運動やウオーキングをしていきましょう。

一年後の測定を目指して

骨粗鬆症と診断されても諦めないことが何より肝心です。骨は再生と破壊を繰り返して形成されます。処方される薬で骨の破壊を防ぎながら、コツコツと骨の形成に努めるように日々の生活を改善していけばいいのです。

まずは現在の骨量が減少しないよう維持していくことを心がけるようにしていきましょう。
小さな日々の積み重ねによって、数年後には同年代の人達と同じような骨量になる可能性だってあるのですから。一年後の再測定を目指して骨密度の維持・向上に励みましょう。

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