最近では、飲食店や電車の中で、ゲームに夢中になっている子供の姿をよく見かけます。以前から、テレビゲームのやりすぎで、視力が低下する子供はいましたが、携帯型ゲームが普及するようになってからは、さらに子供の視力低下に拍車をかけています。
子供の視力低下は、ゲームなどを長時間凝視したり、机に顔を近づけて勉強するなど、
同じ距離のものを見続けることで、ピントを合わせづらくなったことが大きな原因といえるでしょう。何か対策はないのか?と、考えている親御さんも多いと思います。
今回は、時間も手間もかけずに、視力を回復する方法をご紹介します。
医療技術に頼るよりも、まずは、家庭でできる、目と賢く付き合っていく方法を考えてみましょう。
家の中では、勉強や読書の際は、手元を明るくして、字が見えやすいようにする、テレビやゲームは、部屋の明るさとの差を少なくするなど、目を疲れさせない工夫が必要です。
部屋全体の照明が暗いと、対象物をよく見ようとして視距離が近くなりますので、手元の明るさだけではなく、部屋の明るさにも十分注意しましょう。
使用する照明は、白熱灯のような温かみのあるオレンジ系の色が、リラックス効果があり、気持ちを落ち着かせることができます。しかし、勉強や本を読む際は、白熱灯では部屋全体が暗く、対象物をよく見ようとして視距離が近くなってしまうので、蛍光灯のような明るいものが良いでしょう。
勉強時に必要な照度は500ルクス以上です。勉強するときは、補助照明のスタンドを用意するなどの対策をしましょう。
姿勢が悪いと視距離が近くなり、近視になる危険があります。不適切な鉛筆の持ち方をしていると,書いている字が手に隠れて見えないので,横からのぞき込んで鉛筆の先を見ようとします。つまり、鉛筆の持ち方が悪いと、姿勢が悪くなり、だんだんと猫背になります。
猫背の姿勢では肩や首の筋肉に負担がかかってしまうため、視神経を圧迫してしまうことから、視力を落としてしまう原因になります。さらには肩こりにもなってしまうのです。学習でも日常生活でも、良い姿勢を保ち、視近距離が30センチ程度になるように気をつけましょう。
外での運動・遊びも、視力悪化の防止には大切です。昨今の子供の視力低下は、近くで長い間ものを見ることが影響しています。視野が狭くなることで、目の筋肉がこわばってしまい、眼球を締め付けた状態が長く続いていることが近視の原因です。
こ「締め付け」から、眼球を解放するためには、広いグランドで走り回るスポーツ、例えば、サッカーや野球などがよいでしょう。プレー中は、遠くと近くを交互に見るので、立体感、遠近感を身につけることができます。
人間の目は、遠くを見る時よりも、近くを見る時のほうが、ピントを合わせるために目の筋力を使わなければならないことをご存知でしたか?
ですから、ゲームばかりしていると、目に大きな負担がかかってしまい、熱中して画面を長時間見続けることも、視力低下の原因の一つとして挙げられます。「ゲームは30分まで」などと時間を決めて、あまり長時間行わないように制限すると良いでしょう。
子供の視力低下を防ぐためには、目に良いと言われている食材を使った料理を、食卓に並べるようにしたいものです。目に良い食材として、DHAが含まれている魚介類はよく知られていますね。
中でも「DHA」や「ビタミンA(レチノール)」が効率よく取ることができるものに「うなぎ」や「さば」「いわし」などが挙げられますが、年齢の低い子供の場合は小骨がのどに刺さらないか心配なもの。
そのような場合には、「魚の卵」がおすすめです。「鮭の筋子」、「いくら」、「たらこ」はDHAが豊富に含まれていますので、子供の視力アップの効果が期待できます。
魚介類よりも肉類を好きな子供であれば、ビタミンAが豊富な牛や豚、鶏の「レバー」が近視予防に効果的です。
ですが、レバーが苦手な子供も多いはず。その場合は、レバーと同じように、ビタミンAを摂取できる「卵の黄身」がおすすめです。このほかにも、眼球の形状をしっかりしたものにする食材として、乳製品である「ヨーグルト」や「生チーズ」などがあります。
目にいい栄養素として、DHAやビタミンAのほかにも、アントシアンニンやベータカロチンが有名です。これらは、ブルーベリーやかぼちゃ、人参などにも含まれていますので、1種類を大量に摂取するのではなく、バランス良く食べるように心がけましょう。
子供を視力低下から守るためには、「姿勢をよくする。」「ゲームの時間を決める」「バランス良く食事をとる」など、日ごろからの小さな積み重ねが大切です。また、ストレスをためることも目を悪くする原因の一つです。子供も大人と同じようにストレスがたまりますので、親は、子供の話をしっかりと聞いてあげるなどのコミュケーションをとることも大切です。一生付き合っていく目ですから、無理をさせないように心がけましょう。