これまでは生理も順調、特に大きな病気も経験していない、まだまだ大丈夫と思っていた矢先にこのような体調の変化を感じていませんか。40歳を過ぎた頃から女性は、メンテナンスの準備をしなければなりません。
急に襲ってくる不安感や、何の理由もない号泣、不眠などの症状が一度でもあったらプチ更年期障害を疑う必要があります。実際、プチ更年期障害という正式な名称があるわけではありませんが、更年期障害の前段階、ホルモンバランスが大きく乱れ始めてきた証拠です。
更年期障害のプレ版とイメージするとよいかもしれません。イライラ、異常な発汗、めまい、食欲不振、生理不順や不眠、うつ症状・・・。更年期障害でみられる症状のうち1つか2つくらい当てはまれば、プチ更年期障害を意識してよいかもしれません。
特に気をつけたいのは、うつ症状です。急に悲しくなって泣き始める、布団やソファで横になったまま動けなくなる、視覚的にとらえているのに対応できない(=洗い物が山になっているのに洗えない)など、気がついた時には自分ではどうしようもなく、対応できないことが多いのです。
うつ状態に入っても症状は軽いものですから、2~3時間後には躁(そう)状態になります。うつの反動で必ず躁の状態になり、躁状態の時には思考が前向きになり、「こんなことで寝込んでいる場合じゃない!」など、ソファから飛び起きたりします。
この躁うつ状態が軽いうちに適切な手段をとらないと症状が悪化し、うつ状態がループします。誰かに相談したり内服薬を飲みはじめたり専門医にかかるのなら、症状が軽いうちに手を打ちましょう。
また、このような症状の話になると「恐いので考えたくない」「おどかすようなことを言わないでほしい、周囲にそんな人はいない」とおっしゃるかもしれません。
しかし、多くの方がそうであるように、当てはまる症状が出てきたらすぐに専門医の診察を受けたり、または更年期障害の市販薬を服用したりと適切な対応をしているからなのです。
これまでの生活で特に大きな病気をしていない、婦人科系の病気とは無縁という方ほど、プチ更年期障害の症状が出てくると恐怖感をもたれるかもしれませんが、今は良い市販薬や体に優しい漢方薬がたくさんあります。
症状に対応できないのではなく、症状を認めたくない心理の方が症状を悪化させてしまう原因ともいえます。
婦人科系の診察をおすすめするのは、ちょうどこの頃から子宮頸がんなどの婦人科系の病気を患うことが多いので、念のためです。人間ドックなどの受診で何もなければ、それで良しです。プチ更年期障害の症状を緩和させるなら、薬局やドラッグストアに常駐している薬剤師さんに相談してもよいでしょう。
また、プチ更年期障害や軽いうつ状態を緩和する生活習慣のコツもありますので参考にしましょう。大きく分けて、食事と生活リズムの2つです。
あまり難しいものでは継続できませんので、プチ更年期障害を経験している方のブログなどを参考にするのもよいでしょう。
規則正しい生活もプチ更年期障害対策やうつ症状回避になります。とにかく、朝はしっかり太陽の日差しを浴びること。音楽を聴いたり歌ったりして一定時間リズムを取ること。ウォーキング運動と一緒にリズムもとれますから一石二鳥です。