つらい生理痛を薬に頼らずやわらげる方法とは?

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思春期を迎える少し前、もしくは思春期真っ只中に訪れる初潮。それは女性として生まれた喜びを知る最初の日であると同時に、そこから長く続く〝痛み〟との闘いが始まった日と記憶されている方もいらっしゃるのではないかと思います。

とは言え生理痛には個人差があり、殆ど何も感じないという人から倒れて動けなくなるような激痛を伴う人まで症状は様々です。

生理痛が起こるメカニズムとしては、25~40日程度の周期で一度、受精卵を迎えるべく子宮の内側にある内膜が、プロゲステロンという女性ホルモンの働きによって厚くなります。

しかし、受精卵が着床しない場合は内膜が必要なくなるため、剥がれ落ちて体外へ放出されます。これが生理と呼ばれる状態です。

生理痛は、この内膜を体外へ押し出す時に伴う子宮の収縮で起こります。特に生理痛が酷い方というのは、この子宮収縮が過剰に繰り返されるために起こるものと言われています。

生理痛を引き起こす子宮の過剰収縮の原因とは

内膜を体外へ押し出すために起こる子宮収縮は、プロスタグランディンという女性ホルモンの一種の分泌が関係しています。

プロスタグランディンの分泌自体は生理がある女性には当然にある事なので問題はないものの、これが過剰分泌される事で強い痛み、いわゆる生理痛を引き起こしてしまう事になります。

プロスタグランディンの過剰分泌の原因として考えられる事に、体の冷えがあります。体が冷えると血流が悪くなり、血流が悪くなると内蔵などの動きが鈍くなります。

このため、子宮の動きが鈍くなっていると脳が察知し、余計にプロスタグランディンを送りだそうとしてしまうのです。

体の冷えというと、外気や家の中の温度が低い事が原因で体温も下がっていると考えがちですが、実は冷えの原因はそれだけではありません。

自律神経の乱れであったり、運動不足からも起こり得ます。

夏場の暑い時期にも関わらず手足が冷えている方や、きちんと着ていても寒さを感じる場合はこれらが原因とも考えられるので、自律神経を整えるように生活習慣を見直したり適度な運動を心掛けてみましょう。

骨盤と生理痛の関係

また、カイロを貼って下腹部を温める方がいらっしゃいますが、お腹よりも骨盤のあたりを温めた方がより効果が表れやすいケースもあります。これは、骨盤の中にはたくさんの内臓があるので内臓が温められる事で血流がよくなり、プロスタグランディンの過剰分泌が治まると考えられます。

さらに、骨盤の歪みを矯正する事でも、生理痛の緩和効果が期待されます。その理由として、骨盤は脊髄と繋がっているので自律神経と密接な繋がりがあります。

骨盤が歪むと、脊髄への情報伝達が上手くいかなくなり自律神経が乱れることがあるのです。

自律神経の乱れはそのままホルモンバランスの乱れに直結すると言われているので、骨盤の歪みと生理痛は無関係とは言えないのです。

猫背や姿勢の悪さ、下腹部がぽっこり出ているなどの見た目が気になる方は、骨盤の歪みを矯正する体操やエクササイズを行う事で、結果的に生理痛が改善される事があると知って戴きたいと思います。

このように、生理痛はその原因をしっかり知ることである程度の対処や、普段の心掛けで症状の改善が期待出来るケースもたくさんあります。生理痛は女性ならば当然味わうべき痛みとして、痛い事を我慢するのではなく生理中であっても少しでも快適に過ごす方法を考えるべきでしょう。

また、重い生理痛には何か重大な病気が隠れている事もあるので、早めに病院で検査を受けておく事はとても大切です。生理痛になる原因として、子宮筋腫や子宮内膜症といった病気が隠れている事もあるからです。

特にこれから妊娠を望む方は、これらの方法を試してみても生理痛が改善されない時には一度病院へ行ってみるのがよいでしょう。

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