特殊な環境でない限り、子供も成長すれば幼稚園、学校と不特定多数の他の同年代の子供がいる世界へと入っていきます。そしてそうなればその他の子供との付き合い方がポイントとなってくるでしょう。
友達100人はまず無理な目標ではありますが、それでも友達はやはり多い方がいいと考える親御さんもいると思いますが、その一方で他人と関わることになったら、当然いいことばかりではなく、それに準じた問題が出てきます。
だからといって他人との関わりが薄ければ、それはそれで集団で生活することが楽しくないと子供が思ってしまいます。特に最近は環境の問題で孤立する問題も増えてきているので、親御さんとしてはこちらが心配になることでしょう。
では実際に子供が他人に接する際には親としてはどう考えていけばいいでしょうか。
友達は多い方がいいと考えるのが一般的です。何故ならそうすれば人との繋がりが多くなり、それは後々の人生にとってプラスとなることが多いからです。
そうしたことを考えると友達は選ばずに様々な人間と接したほうがいいということになりますが、残念ながら友達は選んだ方がいいでしょう。相性的な問題もありますが、何よりも問題としてはその子供の環境にあります。
近年では暴力団による社会への関わりが危惧されていますが、その子供が暴力団の子供であるという可能性はなくはないのです。子供自体が悪いことではないのですが、もしそうした暴力団の子供と関わりを持ってしまうと何かトラブルがあった時に関わっていたこちらに被害が来る恐れがあります。
その子供自体は可愛そうなことになってしまいますが、それで子供だけの問題ではなく家族にまで問題が飛び火したら危険です。ただ、その子供がそうかどうかは一見しただけでは判断ができないということもあるので、念のためもし子供に友達が出来たら親がどういう人か聞いておくといいでしょう。
ただ、折角友達として付き合っているとなると、それを一方的に引き裂くというのも考えものです。なので本当に危険だという予兆が出るまでは子供たち同士好きにさせておくのもいいでしょう。
ただ、それらの問題もあって友達になる相手はある程度選んだ方がいいといえど、だからといって親が必要以上にそれに口出しするのもいけないことです。
実際に相手の性格の関係もあってそれで自分の子供が悪いことに加担してしまうという恐れもありますが、それで恐れていて必要以上に選ばすことを縛り付けると逆に友達を作りにくくなってしまいます。
またそうして分別しながら選ぶとなると、将来その子供は人を分別して判断するという打算的な選び方をするようになってしまって、人に思いやりを持てる子供として成長しなくなってしまうということもあります。
危険なことは指摘して注意した方がいいのは確かですが、必要以上に子供同士の付き合いに介入するのはおせっかいというものです。ある程度距離をおいて見守った方がいいでしょう。
ただ、子供によっては性格や環境といった問題があって、中々作れないことで悩んでいるというケースもあるでしょう。その一方で子供によっては作る必要はないというどこか冷めた考えを持ってしまっているということもあります。
将来の人付き合いのことを考えれば、できれば友達作りをして交流させた方がいいのですが、だからといって親が子供のことを考えずに一方的に「友達を作れ」と単純に言ってはいけません。作れるのなら既に作っているはずだからです。なので親としても背中を押すのなら、他人事のように言わずに子供にアドバイスをするといいでしょう。
やはり友達になる基本としては対話をすることなので、子供に趣味や得意なことといったことを前面に押してみるように言ってみるといいでしょう。実際に口下手で付き合い下手な子供も、そうした自分の好きなこととなると口が回るようになることが多いからです。
それと親によっては他の子供に「仲良くして」というようなことを言うかもしれませんが、それはそれで自分の子供にプレッシャーをかけてしまう場合にもなるので、安易に子供たちに言うのは避けた方がいいでしょう。
ここまでは子供同士の付き合いの話ではありますが、親も親でそうした子供たちとの親御さんとの付き合いには気をつけた方がいいでしょう。
というのも子供同士の付き合いには親も関係してきて、もし子供同士が仲がよくても親同士が険悪な場合には、それが原因でお互いを引き裂いてしまうことになってしまうからです。
親の心情的なやりとりで子供同士に介入するのはいいことではないのですが、実際に自分はそうでなくとも相手の親がそうして気を使ってくれる存在であるとは限りません。そうした意味で自分の方でも親同士の付き合いもマイナスな印象をもたれないようにやっていった方がいいでしょう。
何より親同士が仲良くなれば逆に子供同士も接する機会が増えて、そこから友達になれるということもあるからです。実際に親によっては子供の頃、近所で親同士が仲がよくてそれで他人の子供とも付き合いが出来たという体験をした人もいるのではないでしょうか。
とはいってもやはり子供同士でも友達になれるかどうかの相性があるように、親同士も相性があるでしょう。もし相性があまりよくない場合には、接する機会が増えると逆にマイナスになる可能性が高いので、その場合には接する機会を少なくして悪い印象を持たせないようにした方がいいでしょう。
・まとめ
確かに人によっては人との関わり合いが薄くても生きていけるでしょう。しかし他人との関わりがあれば自分だけでは体験できないことも体験できて、人生はより楽しくなるのです。
なので子供に人生を楽しんでもらうために、親は親なりに一定の距離を置きつつ、子供の背中を押していきましょう。何よりそうして子供同士の付き合いが深まると親本人もそうした子供たちとの関わりが増えてより人生を楽しめるようになることもあるのですから。