30代女性は要注意!知っておきたい歯周病リスクと予防法

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歯を磨くとき血が出ることってありませんか?「もしかして歯周病かも?」と悩んだことのある方も多いでしょう。歯周病は30代以上の8割がかかっていると言われています。特に女性は月経、出産、閉経の影響で歯周病になりやすいのです。

歯を失ってしまっては食事に影響が出ますし、女性として見た目も気になります。自分で気をつければ防げる病気ですから、しっかりケアして一生自分の歯で食べたいものですね。今回は歯周病になりやすい時期や生活習慣、歯周病にならないための予防法についてお伝えします。

女性が歯周病にかかりやすい時期は?

女性の場合は一生を通じてホルモンバランスが変化するため歯周病にかかりやすい時期があるのです。どんな時期に歯周病になりやすいか知っておけば、予防するときの参考になりますので確認しておきましょう。

妊娠期

つわりなどで歯磨きがおろそかになると、残った汚れの中で最近が繁殖し歯ぐきが腫れやすくなります。また、妊娠中は女性ホルモンの影響で歯周病菌が活発になるので、歯肉炎になりやすい状態でもあるのです。

子供が小さい時期

子供が小さいと毎日の生活が子供中心になり、ママ自身のことは後回しになりがちです。ちょっと歯ぐきの調子が悪くても「そこまでじゃないし後でいいや」と先延ばしにしてしまうことも。

若い年代がかかる歯周病は進行が早いために注意が必要です。初期のうちだと症状も軽いですが、腫れを繰り返すうちにどんどん悪化します。歯茎の後退が起こって歯がグラグラしてから気付くと最悪の場合は抜歯になる場合もあります。

更年期

妊娠期とは逆に、女性ホルモンが減っていく時期です。老化によって骨の密度が減り骨粗しょう症になりやすいことは有名ですが、歯も骨で支えられているので例外ではありません。

また、更年期になると唾液の分泌が減ってドライマウスになりやすいことも歯周病の原因になります。唾液には口の中を清潔に保つ作用があるため、量が減ってしまうと歯周病の原因菌が増えやすくなるためです。

歯周病リスクが高いのはどんな女性?

ホルモンバランスによる原因の他にも、環境や生活習慣によって歯周病になりやすい人がいます。女性にありがちな生活パターンを紹介しますので、歯周病になりやすい生活をしていないか改めて確認してみましょう。

虫歯のない人

歯が丈夫でむし歯がなければ歯周病とも無縁のように思いがちですよね。でも「今まで虫歯になったことがないから大丈夫」という人こそ要注意。 実は歯に自信がある人ほど歯周病のリスクは高くなるのです。

その理由は「歯科に行かない」から。歯科って虫歯がなければ行く必要がない場所と思っていませんか?日々の歯磨きだけではどうしても取り切れない汚れが残っています。一見きれいに見えても、歯と歯茎の間に歯石が出来ていることも。

虫歯がある人だと定期的に歯科に行きます。治療と一緒に歯茎の状態をチェックしてもらったり歯石取りをしたりするので意外と歯茎のケアはできているのです。歯が丈夫だと気付かないうちに歯周病にかかっていて歯がポロポロ抜けていくということもありえます。

間食が多い人

女性は甘いものが好きです。ちょっと疲れたからおやつタイムと、一日に何度も食べたり飲んだりしてしまう人は要注意。だらだら食べるのは虫歯にもなりやすいですし、歯茎にも食べかすが溜まりやすくなります。汚れに住み着いた歯周病菌から出された毒素で歯茎が腫れてしまうのです。

タバコを吸う人

タバコに含まれる成分は人体に有害なものが多く歯茎の血行も阻害します。血の流れが妨げられることによって歯茎に酸素が送られず色も悪くなってしまいますし、歯周病菌に対する抵抗力も弱くなってしまいます。歯ぐきが弱くなってきたなと感じる人は禁煙することも考えてみましょう。

ストレスが溜まっている人

虫歯じゃないのに歯が痛くなって歯科に行ったら「歯ぐきのせいです」と言われた経験がある人はいませんか?その前後に強い精神的ダメージを受ける出来事があったらストレスのせいかもしれません。

ストレスがたまっていると免疫力も低下するので、今まで平気だった病気にもかかりやすくなります。そのため歯茎も腫れやすくなり、出血したり痛みが出たりすることもあるのです。

歯周病を防ぐには何をしたらいいの?

まず今の自分の歯ぐきの状態を知るために、歯科に行くことから始めましょう。その上で歯ぐきのケアを行うのが一番効果的です。

歯科で診察やクリーニングを受ける

自分では歯周病になっているのかどうか分かりませんので、まずは歯科に行って歯ぐきの状態を確認してもらいましょう。健康な状態であれば歯に歯ぐきがぴったりとくっついていて汚れが入りにくくなっています。ところが歯ぐきの腫れを繰り返すことですき間ができてしまうのです。

歯と歯茎のすき間のことを歯周ポケットといい、深さが4ミリ以上あれば歯周病にかかっている可能性があります。 歯科では歯ぐきに針のような道具を刺して深さを調べます。腫れている人だと検査しただけで出血することもあります。

歯磨きでは取ることのできない歯石がついていることもあるので、クリーニングも行います。歯ぐきの腫れがひどいとクリーニングでもかなり痛みを感じるので、初めに歯周病の治療をして腫れが落ち着いてからクリーニングをすることもあります。

自分に合った歯磨きの仕方を確認する

歯科で治療をしていても、自宅での歯磨きがうまくできないと治療効果も半減します。個人の歯並びに合わせて歯みがき指導を行ってくれます。教わったことを毎日の歯磨きに生かしましょう。

基本は歯と歯ぐきの間の汚れを落とすように、歯ブラシを横や縦に使いながら磨いていきます。歯ぐきはとてもデリケートなので力の入れすぎには注意してくださいね。歯ぐきが削れてしまって知覚過敏の原因になります。

歯周病対策グッズを使おう

歯周病に効果のある歯ブラシもありますし、歯周病対策に使える便利な道具がたくさんあります。上手に使えば歯ぐきの腫れも軽減しますのでしっかりケアしていきましょう。

ウオーターピック

水の圧力で歯と歯の汚れを落とす道具です。また歯ぐきの血行もよくするので腫れた歯ぐきを引き締まった状態に近づける役割もします。据え置きタイプと携帯タイプがあり、電源が必要です。タンクに水を入れて使います。

ウオーターピックは使い方にコツがいります。先についた細いノズルから勢いよく水が出るので、初めて使ったときは痛いと感じるかもしれません。水圧も調整できるので弱めから初めて慣れてきたら水圧を上げていくのがよいでしょう。慣れるまでは出血もあるかもしれません。

歯ぐきから出る血はどんどん出してしまったほうが腫れもおさまり出血しなくなります。使い慣れるまでは周りが水でビショビショになるかもしれないので汚れてもいい場所、服装で使うのがいいですよ。

ワンタフトブラシ

普通の歯ブラシのように四角く毛が生えているのではなく、鉛筆の先のように密集している歯ブラシです。歯と歯ぐきの間をなぞるように磨きます。歯並びが悪く普通の歯ブラシでは汚れが取り切れない部分を磨くのにも便利です。

電動歯ブラシ

手の動きだけでは磨ききれない汚れもしっかり落とすことができます。メーカーによってブラシの形がさまざまで、普通の歯ブラシと同じものや丸い形のものなどがあります。携帯用にコンパクトサイズのものもありますので外出先でも気軽に使うことができ便利です。

歯間ブラシ

歯周ポケットと言われる歯と歯茎の境目に入れて使います。ゴム製とワイヤー製のものが売られています。自分の歯のすきまにあったサイズを選ぶと良く取れるし歯ぐきのマッサージにもなります。

汚れを取るのにとても便利な歯間ブラシですが、歯間が狭い場所に無理に入れると歯茎を傷つけてしまいます。差し歯一番小さいサイズでもうまく入らない箇所にはフロスを使って歯垢をとったほうが良いでしょう。

フロス

歯間が狭い人にはフロスがおすすめです。歯と歯の間の汚れを取るのはもちろんですが、歯と歯ぐきの間にもぐっと入れるとしっかり汚れをとることができるので歯周病予防にもなります。

洗口剤

洗浄液で口をゆすぐと歯周病の原因菌を殺菌することができます。歯磨きの時間が取れないときに使ったり、歯磨きのあとに細菌の繁殖を防ぐために使ったりしてもいいですね。効果や清涼感など色々なタイプがあるので、どれがいいか実物を見て検討してみてください。

おすすめ!歯磨きの手順

毎食しっかり磨くのが理想ですが、時間もないので難しいですよね。一日の終わりに時間を取ってしっかり歯磨きしましょう。いろんな道具を使うと歯周病対策の効果も倍増しますのでぜひ使ってみてください。おすすめの手順を紹介します。

  • ウオーターピックで汚れを落とす
  • 歯ブラシで一本ずつ磨く
  • 歯間ブラシやフロスで歯の間の汚れを落とす
  • ワンタフトブラシで歯並びの悪いところを磨く
  • 歯磨き粉をつけて仕上げ磨き
  • 洗口剤で仕上げ

初めにウオーターピックで口の中に残っている食べかすを洗い流します。そのあと何もつけない歯ブラシで一本一本しっかり磨いていきましょう。歯磨き粉をつけると磨いた気分になってしまうので、初めは何もつけずに磨くのがポイントです。歯科で教わった通りに丁寧に磨くと汚れもかなり落ちます。

次に歯ブラシだけでは取り切れない汚れを歯間ブラシやフロスを使って取り除いていきます。そのあとフッ素入りの歯磨き粉をつけて仕上げ磨きをします。寝ている時は唾液の分泌が少なくなっているので細菌が繁殖しやすい状態です。歯周病菌が増えるのを防ぐため、最後に洗口剤を使ってお口の中をきれいな状態に保ちましょう。

参考になったでしょうか?きれいな口元を保ち美しく歳を重ねていけたら素敵ですよね。そのためにも日々の歯周病対策を頑張っていきましょう。

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