全身を毎日石けんで洗う必要なし!体の正しい洗い方

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現代人はお風呂で体を洗いすぎる人がほとんどです。これは20代の若い女性に限った話ではなく、男性も含めて大半の人に当てはまることです。

「洗いすぎ」がどのような状態なのかピンとこない人もいると思います。ズバリ、毎日石けんを使って全身を洗うことが洗いすぎ なのです。皮膚には元々自浄作用が備わっているため、よほど体を汚さない限り石けんを使わなくても問題ありません。

石けんは油をこそげ取るものですから、外側の汚れだけではなく、体に本来必要な油分も奪い取ってしまいます。そのため、使うときも必要最低限の量と頻度で構わないのです。

汚れによって洗い方が違う

「必要最低限」とは言っても、顔や頭には皮脂が多いため、毎日石けんやシャンプーで洗ってもいい部分です。しかし首から下は皮脂が少ないため、石けんやブラシなどを使ってゴシゴシ洗いする必要はありません。

汗やホコリは「水溶性」

石けんの使用頻度は、冬が週に1回、夏でも週に2回程度で十分です。起きている間にかいている汗や、眠っている間に付着するホコリは、全て水溶性の汚れです。そのため、お湯で流すだけでも十分なほど落ちていくのです。

石けんは「皮脂汚れ」落とし

石けんの出番は汚れが油性のときだけです。皮脂を落とすために使用すればいいので、皮脂が少ない首から下の部分を洗う際には、石けんの出番はほとんどいらないのです。

例えば病気をして何日かお風呂に入れなかったときなど、おそらくにおうのは脂が浮いた頭の部分です。腕や足が脂ぎってにおうことはないはずです。毎日石けんで皮脂を落とさなければいけないほど、脂が出るわけではないのです。

洗うときはパーツ別で差をつけて

しかし人によっては、毎日石けんで洗った方がいい部分もあります。それはニキビができやすい背中と胸、ワキの下、へそ、陰部です。これらを「脂漏部位(しろうぶい)」といって、手足などと比較すると皮脂が多く出る部分です。日頃から背中にニキビができやすい人は、毎日石けん洗いしてもいいでしょう。

陰部を洗うときの注意

陰部からも若干皮脂が出るので、石けんで毎日洗いましょう。ただしタオルは使わず、手で優しくこする程度で十分です。女性は膣の中を洗いすぎてしまうと逆に雑菌がつきやすくなる可能性があるので、奥まで洗うことはやめましょう。

足はゴシゴシ洗いでも可

足が蒸れるとにおいやすいという人がいます。手のひらと足の裏には汗線が多く、皮脂腺がありません。これは足が蒸れてにおったり、水虫ができる原因となっています。足の裏はたくさん汗をかくので常に湿った状態なのですが、皮脂がないため皮脂膜による殺菌作用が働きません。

つまり、足の裏には雑菌がつきやすく、カビが繁殖しやすい条件が揃っています。とにかく角質を溜めないように、足は指の間まで丁寧に洗うことが大切です。革靴などを履いた日には、ブラシなどを使って手早くキレイにしましょう。

固形のお風呂用石けんを使おう

その簡単さから、急激にお風呂場に普及したのが液体のボディーソープです。しかしお風呂で全身を洗うときには、固形石けんの方がオススメです。

ボディーソープは使いすぎてしまう

まず、液体のボディーソープは量を出しすぎてしまう傾向があります。ポンプを押すと一度にたくさん出てくるので、つい多めに出して泡をモコモコにしたくなるのです。逆に固形石けんだと、使う量の個人差があまり出ないため無難です。

体はそれほど汚れていない

毎日全身を泡だらけにして洗う必要はありません。特に女性には「たっぷりの泡でしっかり洗わないと不潔になる」と考えている人が多いです。しかしそれは思い込みです。その思い込みが常識になっていることが、日本人の体の洗いすぎ傾向の要因となっているのです。

ボディーソープの選び方

液体のボディーソープを使う人は、固形石けんを使う人の約20~30倍もの洗浄成分を使っているというデータが明らかになりました。前述にもありますが、ソープの量を調節することが難しいということと、洗浄成分の問題があります。

2種類の成分

肌を洗う成分を大きく2つに分けると、「界面活性剤」と「石けん成分」があります。界面活性剤の方が安値で販売されていて買いやすいのですが、デメリットとして肌への刺激が強く、肌バリアを壊してしまうことがあります。

液体のボディーソープには界面活性剤を主体としたものが多いのです。そのため、石けん成分を主体とする固形石けんの方が、お肌のためにも安心です。

選び方とその理由

もちろん、液体のボディーソープにも石けん成分を含むものもあり、反対に固形石けんにも界面活性剤を含むものもあります。しかし、素人が成分表示からそれを見分けることは非常に難しいのです。選ぶならば、昔ながらの白いお風呂用石けんが一番無難ということです。

乾燥肌ならなおさら

近年では、若い人でも乾燥肌が多く、かゆみを訴えるケースがあちこちであります。そういったかゆみを訴える人の大半が、液体のボディーソープを使用していたとのことです。液体のボディーソープのクリームのような泡は、モフモフしていて気持ちがいいのは確かです。

しかし、実際はボディークリームではなく、洗浄剤であることを忘れてはいけません。つまりは界面活性剤で肌を丸ごと包んでいるのと同じなのです。その場ではいいとしても、翌朝になって手足や背中がカサカサになっていないか、これを機にチェックしてみましょう。

タオルの選び方

体を洗うときに使う大切な道具こそがタオルです。タオルは木綿素材のもので、なおかつ分厚い素材よりも薄手の方が使いやすくてオススメです。

硬いタオルには要注意

例えばナイロン素材のタオルのザラッとした肌触りに慣れてしまうと、木綿のタオルでは汚れが落ちた気がしないと思われる人がよくいます。しかし、長期間に渡って硬いタオルで体を洗っていると、シミになることがあります。

これは「摩擦黒皮症(まさつこくひしょう)」といって、硬いもので体をこすると、次第に皮膚が黒ずんでくるのです。麻素材のタオルやボディブラシなども同様で、黒ずみの原因になります。

絹のタオルは慎重にチョイス

絹のタオルを使う人もいますが、絹にも硬いものと柔らかいものがあります。また絹は動物性のものなので、綿よりもアレルギーを起こしやすいのです。アレルギー体質の人は注意をする必要があるため、絹素材は良し悪しです。

今回のまとめ

1.汗やホコリを落とすときはお湯で十分

2.石けんを使う部分は、皮脂が多い背中・胸・ワキの下・へそ・陰部

3.体は優しく洗うことが基本。足のみブラシでこすり洗いしてもOK

4.液体のボディーソープは量の出しすぎと、界面活性剤に注意

5.白いお風呂用石けんが無難

6.タオルは木綿素材のものを使用

石けん類は必要最低限に使うことを心がけて、優しく洗ってあげましょう。体を洗うときの肌へのマイルドな刺激は、心も同時にとてもゆるみやすくなります。毎日リラックスして楽しみながら洗って下さい。

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