お子さんがアトピーでご苦労されているお母さんも多いと思います。子供の体は敏感ですから、ちょっとしたことで症状が悪化してしまいます。
しかし、逆にちょっとしたケアで症状が軽くなる場合もあります。そこで、日常生活で簡単にできるアトピーケアのツボ刺激法をご紹介します。
※注意点
この方法はあくまで症状の緩和をするためのもので、治療ではありませんので、特にステロイド軟膏などを使用している場合は自己判断で勝手に使用をやめるようなことはしないでください。
下記にご紹介するツボに綿棒の先端をあて、綿棒が折れない程度の力で体の面に対して垂直になるように押してあげます。
一か所につき綿棒で押さえたまま5秒ほどキープします。真直ぐ押すだけで、ぐりぐりえぐるような押し方はしないでください。
以下に簡単なツボの探し方をご紹介しますが、専門的な治療ではありませんのでおおよその位置でかまいません。
まず、内臓の働きをよくして消化能力や水分代謝をよくするためにお腹のツボを押してあげます。
・中
みぞおちからおへそへ向かうライン上、みぞおちから子供の指で人差し指から小指までの指四本分下がったところ。
・水分
おへその上、子供の親指の幅1本分ほどのところ。
・天枢
おへその真横のライン上、おへそから子供の人差し指から薬指までの指三本分外両側のところ。
中国医学で皮膚を司るとされている肺の働きをよくするための「肺経」のツボと、肺と表裏をなす「大腸経」のツボを押してあげます。
・尺沢
少し腕を曲げた肘の内側にある線上、親指側のはじっこのところ。
・合谷
手の甲側。親指と人差し指の骨がV字状態に交わる部分(V字の谷底の部分)から人差し指の骨側に5mmほど上がったところ。わかりにくければ、V字の谷底の部分から人差し指のほうへ向けて、指の骨の内側を少しずつずらしながら押すのでもかまいません。
消化機能を健全にするとともに、体内に余分な水分を留まらせない働きがある「胃経」と「脾経」のツボを押してあげます。
・足三里
膝のお皿の下縁、外側のくぼみから足首へ向けて子供の指人差し指から小指まで四本分下がったところ。
・三陰交
足首の内くるぶしから膝の内側に向けたライン上、子供の指人差し指から小指まで四本分上がったところ。
以上、とりあえず素人の方にもわかりやすく、プロの治療でも使う効果が出やすいツボを選びました。週に二回か三回ぐらいの頻度でゆっくりやさしく押してあげてください。ただし、綿棒で押す方法では即効性は望めませんので、すぐに効果が出なくても何カ月か継続してみてください。
基本的なアトピーケアをせずして効果が出ることはありませんので、まず食物が原因なら食事に気をつけ、ハウスダストが原因なら部屋をしっかり掃除するようにしてください。
また、ストレスもアトピーを悪化させる要因なので、子供がいやがるのに無理やり強制することもやめてください。お母さんが子供にやさしく触れながら施してあげないと効果も薄まります。
より効果的なきちんとした治療を望まれる場合は、子供のための鍼治療「小児鍼」を行っている鍼灸師に相談してみましょう。プロの治療を受けさせるとともに、より正しいツボの位置を指導してもらうことができれば更に効果が高くなります。