姑との会話がしんどい人向け!姑と楽しく会話できる秘策とは

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世間では、嫁と姑は仲が悪いということは、犬と猿が仲が悪い並みに、よくあることだとされています。とはいえ、嫁の立場としては、できれば姑とうまくやっていきたいと思っている人が圧倒的に多いハズです。

今回は、嫁姑との関係がこじれて修復可能なほど仲が悪くなっているわけでもないけど、それでもなんだか姑との会話をしんどいと思い始めている女性に、行き詰まりを打開するコミュニケーションスキルをご提案したいと思います。

物は考えよう!認知の誤差とは

まずは、大前提として、「物は考えよう」または「視点を変えれば同じ出来事でも意味合いがガラリと変わる」ということを頭に入れておいてください。

よく例えに出てくる話で、コップに水が半分入っている状態でも「まだ半分もある」と感じる人に「もう半分しかない」と感じる人がいるという話がありますよね。同じコップの水でも人それぞれで、ずいぶん感じ方が違うのです。

また、風邪すらも考え方によっては「こんなに忙しいときに風邪ひくなんてなんて私はダメなのだ」とする人、「忙しくて休んでいない私に神様がプレゼントしてくれたんだ」とする人がいるわけです。

コップの水も、風邪も同じ物事だとしても、とらえ方によって全く異なる事象となるのです。姑との会話にしんどさを感じているときも、実は同じようなことが起こっている可能性があります。

今回はそんな認知の誤差ともいえる問題をNLP理論(達人カウンセラーの技術を濃縮した心理学と言語学を体系化したプログラム)を使って直していくことを考えています。

まずは姑と信頼関係を築くところから!

NLPでは相手と信頼関係を築くことを「ラポールをかける」と言います。例えば、クラス替え後、初の登校日、まずは知り合いを探しませんか。しかし、知り合いが見つからなかった場合は、席が隣になった人に話しかけたりして友達を作っていきます。

友達を作る際に、その人と共通項があるとすぐに仲良くなれますよね。人間は自分と似ているものに親しみを持ちます。姑との会話をスムーズに進めるには、まずは信頼関係を築くことが大前提です。

出身地だったり、食べ物の好みだったり、姑との共通点は探せばいろいろあることでしょう。人は自分と似ている人のことをなかなか嫌いになれませんから、早めに姑と自分の共通点を見つけてアピールしてみましょう。

しかし、なんといっても姑との一番の共通点は以下のものではないでしょうか。

  • 夫(姑にとっては息子)のことが大事な存在である。
  • 子ども(姑にとっては孫)の幸せを願っている。

ここがお互いの共通点における最重要事項ではないでしょうか。赤の他人だった二人が関係を持った原点と言ってもよいでしょう。姑との雲行きが怪しくなってきたら、この共通点を自分でも思い返し、姑にも確認するようにするといいでしょう。

「お互い表現の方法は違うかもしれないが、夫や子どもを大切に思う気持ちは同じである」ということです。

姑の会話にしんどさを感じていたら、まずラポールをかけて姑のとの関係に安心感・信頼感を発生させる。

マズローの欲求五段階説とは?

NLP理論とはまた別のものですが、「マズローの欲求五段階説」をご紹介しようと思います。心理学者であるマズローは人間の欲求について、以下のような理論を打ち立てました。

人間の欲求は低次の生理的欲求から始まって成長とともに、高次の欲求へと進んでいく。

欲求の内訳について、高次から低次へと挙げましょう。

1.自己実現の欲求

2.自尊欲求

3.社会的欲求

4.安全欲求

5.生理的欲求

人は誰でも自分の欲求を満たしたい生き物です。姑との会話がしんどいと思うのは、姑との会話をうまくいかせたいという気持ちの裏返しかもしれません。それはつまり「いい嫁に見られたい」という欲求です。

それは、悪い嫁だと追い出されるかもしれないからという安全欲求であり、人並みでいたい、家族という集団に属していたいという社会欲求であり、自分が集団から価値のある存在だと認められたい自尊欲求なのかもしれません。

もちろん姑の側にも欲求はいろいろあるわけですよね。ですので、低次の段階から高次の段階まであれこれと欲求を満たしてくとスムーズに会話が進ませることができるのです。

夏の盛りに姑が訪問してきたのなら、「暑かったですか」とクーラーを効かせ、「のどが渇いていませんか」と冷たい飲み物を差しだし生理的欲求を満たす働きかけをします。

さらに、言及するまでもないかもしれませんが「威圧しない」「感情的に責めない」で安心して姑が会話できる状況を作って安全欲求を満たします。

さらに、姑との共通点に関する話題を振って、同じ集団に帰属していることをアピールし姑の社会的欲求を満たし、姑の長所を日頃から観察して言葉で表し、自尊欲求を満たしていくという具合です。

姑との会話にマズローの欲求五段階説を取り入れ、姑の高次や低次の欲求にきめ細かく応えるようにする。

姑側のミスコミュニケーションの問題

姑との会話がしんどいと思っている人は、姑側のミスコミュニケーションの問題を抱えているかもしれません。おうおうにして、年配の女性には以下のような会話のスタイルの傾向があります。

  • 主語が欠けている。
  • 経験からくる思い込みで話す傾向が高い。
  • 5W1Hが欠けている。
  • 指示語を多用する。「アレがアレして…」。

なにも年配の女性だけに限らず、人は年をとっていくと以上のような傾向をたどるものです。しかし、会社などで理論的な話をする機会を持たなかった年配の女性だと以上のような傾向をより深くもち合わせているのです。

とはいえ、姑は嫁よりも生きている年数が長いだけ経験が豊富なことでしょう。経験に裏打ちされた言葉には重みがあり、ありがたいものではあるのですが、経験を重ねると、逆に経験の中からでしかものごとが考えられなくなっていくのも事実です。

NLP理論ではミスコミュニケーションの発生する原因を以下のように分類しています。

  • 省略
  • 歪曲
  • 一般化

以下おのおのを見ていきましょう。

省略:「アレがアレでアレした」

省略とは、詳細な情報や具体的な情報を削除してしまうことです。例えば、姑から唐突に話を切り出されたとします。「この前のアレ、よかったみたいね」。切り出された嫁はさっぱり意味がわかりません。

「この前」とはいつのことか、「アレ」とはなんのことか「よかった」とは具体的にどうなのか…。姑は自分の言葉の内容が伝わっている気満々です。嫁としては根ほり葉ほり聞いていいものかどうか、困ってしまう人もいるかもしれません。

一般化:「みんな」って一体誰の事?

一般化とは、ひとつの事例をすべてにあてはまるようなもの言いをしてしまうことです。姑が「うちの近所の中学生は皆、有名私学に通っている」。そろそろ中学生になる孫への期待ともとれる発言です。

しかし、近所とはどこまでの範囲でしょうか。有名私学とは、具体的にはどこのことを指すのでしょうか。姑の話に「みんなが」「絶対」「すべて」という言葉が入っていてモヤモヤする場合、姑は「一般化」をしています。

歪曲:誰のための当たり前か

歪曲とは、偏った解釈をして物事が一面的な見方になっていることです。例えば、姑が「子どもを置いて働きに出る母親は、子どもへの愛情が薄い」などと言いだしたとします。

もし嫁が働いている状態でこれを姑が言い出せば嫌味以外なにものでもないと嫁が受け取っても無理もありません。しかし、周りの女性が皆専業主婦だった時代に子育てをしていた姑にとっては当たり前の考え方なのかもしれません。

ミスコミュニケーションの解消法

まずひとつ、年配の女性の会話には、「省略・歪曲・一般化」が日常茶飯事だということを理解してあげてください。

姑の省略歪曲一般化攻撃にモヤモヤしていたとしても、いずれ自分も年をとったらこういう風にしか話ができないのかもしれないという寛容さは持ち合わせてほしいのです。

とはいえ、寛容はいいとして、結局姑が何をいいたいのかわからないままでも困りますので、省略攻撃には「へえ。いつの話ですか」などと部分的に謎な部分を確かめてみる、とりあえず話を続けてアレの正体を探ってみる、などなどで対応します。

一般化には「ご近所って隣の山田さんのお話ですか」などと対象を限定するようにしむけるなどです。

いちいち、5W1Hを正すような質問を繰り返していると、うちの嫁は四角四面でカタブツでやりにくいなどと思われても、嫁側の本意ではないでしょうから、さりげなく省略一般化されている部分を明らかにするよう誘導しましょう。

一番対応が難しいのは歪曲です。というのも、その人なりの解釈や偏見を、ちょっとした会話ですぐに覆すのは難しいからです。

働きに出ている嫁に向かって「子どもを置いて働きに出る母親は、子どもへの愛情が薄い」などと言い出す姑の真意は、はかりかねますが、まさしく歪曲以外なにものでもありません。

ムキになって言い返すよりは「この世代の女性はこういう解釈を持つものなのだろうな」とその場はクールに流した方が得策です。

姑の「省略・一般化・歪曲」は寛容さを持ってクールに対応する。

それでもへこむときのためのサブモダリティ変換

姑との会話をスムーズに進めるコツを提案してきましたが、これらのコツを駆使しても姑の言葉に傷つくこともあると思います。そんなときのためにNLP理論から「サブモダリティの変換」という技法をご紹介します。

人は普段、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚という五感を通して、外からの情報をとりこんでいます。これらの五感を通して外からの情報を取り込むときには、感情も一緒に取り込んでいるのです。

昼食時に立ち寄ったラーメン屋で、おいしそうなラーメンの香りをかいだ時、今から食べることができて「うれしい、わくわくする」などの感情が湧いてきます。

街でかっこいい男性を見かけた時、心躍る感情が伴うことでしょう。これらをサブモダリティと呼びます。

ともかく、姑との会話でダメージをくらって、落ち込んでしまったときに応用してみましょう。例えば、のんびりしている自分に対して、せかせかと早口でまくしたてる姑。何かと好戦的ですぐに自分が上の立場であることを陰に日向に主張してきます。

突然訪問してきた姑がようやく返ってやっと一息ついたところで、それでも、嫌な気分が残るのならサブモダリティ変換の出番です。キーキー話す姑の姿を視覚でまずイメージします。

得意げに自分の方が上であると話す姑を実際の大きさから小型犬くらいの大きさに変換しましょう。小型犬くらいの大きさの姑がキーキーまくしたてている姿をイメージしたら、次に、姑のキーキー声を小型犬独特のキャンキャン吠える泣き声に変換します。

イメージの中では小さな姑がキャンキャン吠えています。さらに姑の姿をチワワに変換しましょう、キーキー話す姑をキャンキャンほえるチワワに変換出来ました。気分はどうでしょうか。嫌な気持ちが薄らいでいませんか。

「まあ、チワワがキャンキャン吠えるのは仕方ないか。体が小さい分大きい人間に主張しないといけないのかもなあ」などと思えてくるかもしれません。姑の嫌なイメージがわくたびに、視覚や聴覚をモダリティ変換してみてください。

姑の会話にへこんだら、姑をモダリティ変換してチワワにしてみる。

したたかに賢く楽しく!

いくら夫をたてて姑とうまくやっていきたいと思っていても、ジェネレーションギャップのせいか、夫(姑にとっては息子)の愛情を奪い合う関係だからか、なかなか嫁と姑の関係がスムーズにいくというわけにはいかないのが現状です。

なので、姑との会話がしんどいと思い始めるのは危険な兆候かもしれませんね。今回、提案したコツで、スムーズにしたたかに姑との会話を進めてもらえたらと思います。そうして、姑との会話を楽しんでもらえるようになれれば幸いです。

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