ストレスが原因で引き起こす、呼吸器系の病気5選

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呼吸器は、酸素を取り入れるための大切な器官です。物事が上手くいかないと「息づまる」、恐怖を感じたら「息をのむ」、休むときに「ひと息入れる」。このような表現が存在することからわかるように、古くから呼吸は精神活動の一部でもありました。

このことからもわかりますが、呼吸器の病気は心と大きく関係しています。女性の場合は成人になってから発症することが多く、特に20代から30代にかけては環境の変化によるストレスが大きいため、体の不調を感じやすい時期です。

仕事や家事、育児などに一生懸命になっているうちにストレスが蓄積され、呼吸器系の病気を発症する恐れがあります。今回はストレスが原因で引き起こす呼吸器系の病気を、原因と対処法を合わせて5つご紹介します。

風邪

風邪とストレスは深く関係しています。ストレスが蓄積されるとビタミンCが多く消費され、ウイルスと細菌に対する抵抗力が低下します。ストレスが増え続けてしまうと、やがて風邪を引きやすい体になります。また、ストレスによる自律神経の乱れはホルモン分泌に影響を与えます。免疫力を弱まらせ、風邪を引き起こす要因となってしまうのです。

対処と治療法

ワンシーズンに何度も風邪を引いてしまう場合、ストレスが大きく起用しています。気分が沈んでいる、気力が撃退しているなどの自覚症状があれば、一度生活習慣を振り返ってみましょう。睡眠不足などの不規則な生活は、想像以上のストレスを肉体に与えてしまうのです。

慢性呼吸不全

せきやたんが増えて、日常的な息苦しさに悩まされる病気です。その他にも、無力感などの精神症状として現れることも特徴です。

治療法

食生活や生活のリズムに気をつけて、栄養や睡眠を十分に取ることが大切です。また喫煙されている場合は、周囲の空気の清浄化をはかりましょう。「気をつけていてもどうせせきや息苦しさはよくならない」といった無力感や失望感を感じる人が多いのですが、 これこそ慢性呼吸不全の特徴です。

本来は決してそんなことはなく、症状にしっかり向き合うと改善できる病気です。そのために症状が現れたら心身共にリラックスして、不安や緊張感を必要以上に感じないよう心がけましょう。

過換気症候群

呼吸は様々な制御機構によってコントロールされ、1分間に15~17回のペースで一定しています。ところが心身的・心理的なストレスをきっかけに浅く早い呼吸となり、息苦しい症状が現れるのです。息苦しさのほかには手足のしびれ、ひどい場合には意識がなくなることもあります。

発症率は女性が男性の約2倍と圧倒的に多く、10~20代の女性によく見られます。

対処と治療法

過換気発作が起こった場合、酸素の摂取量を減らすために「ペーパーバッグ法」を行います。口元に紙袋をあてて、一度自分が吐いた息(二酸化炭素)を吸ってゆっくりと呼吸します。症状が落ち着くまで続けていると血液中の二酸化炭素が正常に戻り、手足のしびれなどの発作症状が改善されます。

過換気症候群が起こる頻度は大体月に1~2回といわれていますが、なかにはそれ以上に発作を繰り返す人もいます。特に女性にその傾向が見られ、一回の発作は大体1時間前後で収まりますが、2時間以上継続する人もいます。しかし、発作の原因を自覚してコントロールする力を強化すると制御できるようになります。そのため、過剰な不安は不要です。

神経性咳嗽

精神的なストレスが原因となって突然せきが出て長時間続いたり、連続的に軽いせきが出たりします。睡眠中や何かに集中しているときには起こらないのが特徴です。

対処と治療法

長期間せきの発作に襲われたら、第一に原因を突き止めるために病院で検査する必要があります。症状が同じでも慢性気管支炎や肺腫瘍などの他の病気で、身体的な機能が悪化しているケースもあるからです。精神的なストレスの場合は、鎮咳剤や抗生物質などの症状が緩和される薬が処方されます。

気管支喘息

ゼーゼー、ハーハーといった喘鳴が起きて息苦しくなるのが特徴です。外部からの刺激によって気管支の筋肉が収縮し、気道が狭くなることが原因です。

主にアレルギー性の「アトピー型」と、風邪や気管支炎がきっかけで起きる「感染型」の2種類に分けられますが、大人のほとんどは後者です。また、「感染型」は対人関係や仕事のストレスなどの精神的な要素が主な原因といわれています。

対処と治療法

原因となっているストレスや精神的な問題について、気持ちを整理してみましょう。体の症状となってストレスが表面に現れるときは、人間は内向的になっていることが多いのです。嫌なことは我慢しすぎず、ときには感情を思いきり表に出してリラックスすることが必要です。

以上です。仕事・家事・育児……。女性の皆さんは日々の生活に追われてしまいがちですが、くれぐれも頑張りすぎないように気をつけましょう。休めるときには日曜日のお父さんのようにとことんダラダラ過ごすことがポイントです。たまには仕事の手を休めて、自分のことにも気を配ってあげて下さいね。

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