生理の前や生理中に何となく下腹部が痛い、そしてお腹というよりももの付け根や局部の周りそのものが痛い!という方、いませんか?そして妊娠中、とくに臨月に近い妊婦さんなど、ほとんどの女性が症状の差はあれど悩まされるのが恥骨の痛み、「恥骨痛」です。
恥骨痛は男性スポーツ選手にもみられる症状なので女性特有のつらい症状ではないのですが、やはり生理や妊娠、出産を経験する女性の方が圧倒的にこの恥骨の痛みに苦しむ人は多いのです。特につらいのが妊娠中の恥骨の痛み。ただでさえ重いお腹と腰や恥骨の痛みで日常の動作が大変になってしまうこともあります。ではなぜ恥骨痛が起こるのでしょうか?
生理前から生理中にかけて続く恥骨の痛みは、血管と子宮を収縮させて経血を体外に出そうとする女性ホルモンの働きが強すぎて子宮の周りの部分に痛みを引き起こしていることが考えられます。生理が終われば痛みが解消されます。
症状は恥骨部分の鋭い痛み、または鈍痛、ズキズキする疼痛、ミシミシと聞こえるようなきしみです。下腹部から会陰、もも、足、腰などに放散して痛みを感じます。痛みがひどくなってくると歩行や立ち上がること、物を持ち上げること、靴下をはくこと、寝返りなど日常動作に困難なことが出てきます。
原因としては以下があげられます。いろいろな要素が複合的に重なって恥骨痛を引き起こしています。
実はこの恥骨結合機能不全、いわゆる恥骨の痛みに決定的な治療法はないのです。
コルセットや「トコちゃんベルト」などの骨盤ベルトで骨盤を固定することによって大分症状は和らぐことが多いので、産後用品の力を借りながら回復を待ちます。
このように聞くとびっくりされる方も多いでしょうが、なにより「休養」で体が回復することで良くなる症状なのだと思ってください。しかしそうは言っても休んで安静にしていられない女性が大半だと思います。その場合は以下のことに気をつけて過ごしてください。
骨盤ベルトをつけて、休養を心がけていてもなかなか治りが思わしくない時、困りますね。そんな時は迷わず産婦人科や整形外科で相談してみてください。鎮痛剤や抗炎症剤などを処方してもらい、痛みを緩和しながら日常生活を痛みにふりまわされず快適に送ることができるでしょう。
また、信頼できる整体院や鍼灸治療院などを見つけて療術による早期回復を目指すという方法もあります。この場合は、妊娠中であることや産後であることを必ず伝えて施術してもらうようにしてください。整体、ストレッチなどは効果も報告されています。