臨月まで恥骨が痛む!妊娠中に起きる恥骨痛を知ろう

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生理の前や生理中に何となく下腹部が痛い、そしてお腹というよりももの付け根や局部の周りそのものが痛い!という方、いませんか?そして妊娠中、とくに臨月に近い妊婦さんなど、ほとんどの女性が症状の差はあれど悩まされるのが恥骨の痛み、「恥骨痛」です。

生理前から臨月まで!女性が悩む恥骨の痛みの原因と改善策

恥骨痛は男性スポーツ選手にもみられる症状なので女性特有のつらい症状ではないのですが、やはり生理や妊娠、出産を経験する女性の方が圧倒的にこの恥骨の痛みに苦しむ人は多いのです。特につらいのが妊娠中の恥骨の痛み。ただでさえ重いお腹と腰や恥骨の痛みで日常の動作が大変になってしまうこともあります。ではなぜ恥骨痛が起こるのでしょうか?

恥骨の痛みって?

生理前から生理中にかけて続く恥骨の痛みは、血管と子宮を収縮させて経血を体外に出そうとする女性ホルモンの働きが強すぎて子宮の周りの部分に痛みを引き起こしていることが考えられます。生理が終われば痛みが解消されます。

一方、妊娠中に起こり臨月にかけて長く続く恥骨の痛みは「恥骨結合機能不全」または「恥骨離開(りかい)」と呼ばれます。恥骨結合機能不全は一般に妊娠中期である15~28週頃に起き、お腹の大きくなる臨月に向けて痛みがだんだんと増していきます。

症状は恥骨部分の鋭い痛み、または鈍痛、ズキズキする疼痛、ミシミシと聞こえるようなきしみです。下腹部から会陰、もも、足、腰などに放散して痛みを感じます。痛みがひどくなってくると歩行や立ち上がること、物を持ち上げること、靴下をはくこと、寝返りなど日常動作に困難なことが出てきます。

原因としては以下があげられます。いろいろな要素が複合的に重なって恥骨痛を引き起こしています。

  • 1.出産に備えて骨盤を広げるための妊娠中に体から分泌されるホルモンの働きによって靭帯(関節のつなぎ目)が緩むこと
  • 2.子宮の成長で深層筋が引き伸ばされるために腹筋力が弱まること
  • 3.妊娠中の胎児の体重増加により著しく負荷がかかる骨盤が不安定になり弱化すること

この痛みいつまで続く?改善策は?

出産が終わると体の変化は徐々にもとに戻っていきます。たいてい産後半年くらいの間に徐々に緩和されていくケースが多いようです。ただし筋肉や腱があまりに大きく引き伸ばされてしまった場合などは産後も恥骨部分や骨盤後部の仙腸関節に痛みが残ることもありますのでその場合は焦らずゆっくり時間をかけて回復を待ちましょう。

実はこの恥骨結合機能不全、いわゆる恥骨の痛みに決定的な治療法はないのです。
コルセットや「トコちゃんベルト」などの骨盤ベルトで骨盤を固定することによって大分症状は和らぐことが多いので、産後用品の力を借りながら回復を待ちます。

このように聞くとびっくりされる方も多いでしょうが、なにより「休養」で体が回復することで良くなる症状なのだと思ってください。しかしそうは言っても休んで安静にしていられない女性が大半だと思います。その場合は以下のことに気をつけて過ごしてください。

  • 1.下半身に負荷がかかる動作を避ける。(重いものを持つ、運ぶ、長時間立つ、歩くなど)
  • 2.可能な限り足腰に負担のかからない姿勢で休息する
  • 3.寝るときは腰を曲げた姿勢で横になる。足の間にクッションを挟んで寝る。
  • 4.足を組まない。または股を広げる動作をしない

なかなか治らない、病院へいくなら何科?

骨盤ベルトをつけて、休養を心がけていてもなかなか治りが思わしくない時、困りますね。そんな時は迷わず産婦人科や整形外科で相談してみてください。鎮痛剤や抗炎症剤などを処方してもらい、痛みを緩和しながら日常生活を痛みにふりまわされず快適に送ることができるでしょう。

また、信頼できる整体院や鍼灸治療院などを見つけて療術による早期回復を目指すという方法もあります。この場合は、妊娠中であることや産後であることを必ず伝えて施術してもらうようにしてください。整体、ストレッチなどは効果も報告されています。

つらい恥骨の痛みですが、悩んでいる仲間は世界中にいて、皆元気に回復しています。どうかその痛みから近い将来解き放たれて、元気に走り回る自分の姿をありありとイメージして快適に過ごしてください。

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