生理前になるとイライラしたり無気力になったり時には涙もろくなったりすることがありませんか?それはPMS(月経前緊張症候群)という「病気」かもしれません。PMSは月経2週間前から月経が始まる直前までの様々な症状のことをさします。
身体面では急な腹痛、頭痛、むくみ、にきび、めまい、不眠、吐き気、酷い場合は嘔吐、そしてメンタル面ではイライラ、無気力、突然の怒りやすさ、集中力、判断力の低下、物事を悲観的に捉える、涙もろくなる、悪夢、酷い場合はうつの症状がでます。
残念なことにこの病気は完治することはありません。何とかつらい2週間をやり過ごすしかないのが現状です。
PMSの様々な症状に悩まされる女性は何と全体の7割にのぼるそうです。更に大変なことに日本では一番の理解者になってくれそうなお医者さんが無知だったりします。
アメリカでは進んでいてPMS専門の外来もあるそうです。PMSを抱えている女性が事件を起こした場合アメリカではPMS期間中だった場合減刑されたりもするそうです。
このようにアメリカでは周囲の理解があるようですが日本ではあまり知られていません。周囲の理解の無さが余計この病気を抱えた女性を孤立に追い込んでいるような気がします。
かといって周囲の人々に理解を求めるのは大変難しいことです。なぜそこまでむずかしいのでしょうか?
このような症状は学業、仕事、家事、そして育児などの面で必ず支障がでてしまいますよね。でも周囲の人の目には「なまけている」「さぼっている」としか映りません。
生理痛だと腹痛という明確な症状がでているので周囲の人にも理解してもらえますがPMSは生理休暇のように休みを設けている会社などはほとんど無いでしょうし。
「なまけている」「さぼっている」と捉えるのは高齢の方に多いように思います。特に高齢の女性。「健康な女である証なのだからありがたく思いなさい」こんな心無いことを言う高齢女性もいるようです。
高齢女性は激動の時代を歩んできたのでしょう。だから「このくらいのことで!甘ったれるな!」と叱咤激励しているつもりなのでしょうがPMSを抱えている女性にとってはこのような言葉は心の傷にしかなりません。どんどんふさぎこんでしまうことでしょう。
むしろ若い男性の方が理解があるように思います。「毎月彼女が具合が悪くて心配」とか「妻があまりにもつらそうなのでどうすればいいのか?」といった悲痛な相談がネットの色々なサイトで飛び交っています。
それを目にすると理解者が少ないわけでもないようですね。大切な人や家族がつらい思いをしているのを見過ごすことはできませんものね。
ではこの手ごわい病気にどう対処していけばいいのでしょうか?まず婦人科の病院に行くことをおススメします。
若い方は少し敷居が高いかもしれませんが最近は医師、看護師、受付、全員が女性のクリニックが多くなっています。そういうクリニックは中々予約が取りにくいという難点がありますが。
それがPMSなのか他の病気に起因するものなのか医師が判断してくれますのでそれに従えばいいと思います。
さてPMS期間の過ごし方ですがそれこそありのままに過ごしてしまったら大変なことになってしまいますよね。
不眠にはアロマテラピーが有効なようです。ラベンダーやスイートオレンジなどの精油が不眠には合うようです。
ここで注意する点はきちんとしたメーカーから発売されているものを選ぶことが大切です。偽物を利用してしまうと大変危険です。
自分を失ってしまってはこの病気は悪化するような気がします。少しでもらくになるように。
世の中からすこしでもPMSという名の病気から解放される女性が増えるといいなと心から願っています。