恋する気持ちは、とっても繊細なもの。だからこそ、少しの事でも傷つき、ガラスのように脆く、心が壊れてしまうことだってあります。
人を好きになる気持ちというのは、人間として生まれたことに喜びを感じる事ができる感情の一つです。人間だからこそ、人に恋をし、愛し、傷つくのです。
どんな恋愛をしたとしても、多少なりとも傷つく事はあるのですから、傷つく事は覚悟して、恋を思い切りあなたらしく楽しんだほうが、恋愛を怖がって悩むよりずっと得なのです。
ところで、恋愛をすると、人は何故傷つきやすくなるのでしょうか?
通常であれば、自分に対して、攻撃的なことをしてくる相手に対しては、同じように攻撃したり、拒絶する行動をとるのが普通ですね。自分のことを守ろうとするためには、当然の行動です。
でも、恋愛をしてしまうと、自分が好きになった相手からそういったことをされても、同じような行動をとる事はできないのです。そして、「何で、そんなこと言うの?」と心が傷ついてしまうわけです。
相手の行動や言動に対して、傷つくのは、カップルになってからというわけではなく、片思いをしている相手であっても、傷つけられてしまうことはあります。自分の「好き。」という気持ちを受け入れてもらえないというだけでも、傷になりますが、相手が悪いと、一言二言、いらないイヤミのようなことを言われてトラウマとなる事もあります。
めでたく両思いになったとしても、お互い元は、他人同士です。育った環境も違いますので、考え方や意見の違いなどから、相手から傷つけられるような言葉を浴びせられたりもします。
人を好きになると、相手の事を知ろう、自分のことを相手にわかってもらい受け入れてもらいたいという気持ちが強くなります。そうすると、他人に対しては、常に警戒心を怠らないあなたでも、恋する相手に対しては、防御面が弱くなってしまっているのです。
人を好きになってしまうと、心が無防備な状態になりやすく、恋する相手からの思わぬ攻撃をまともに受けてしまうため、心が非常に傷つきやすい状態になるのです。
恋愛は、元は他人同士がするものです。「他人同士だから傷つくの?」と思うかもしれませんが、他人同士だからという理由で傷つくわけではないのです。
家族の関係を考えてみてください。同じ環境で暮らし、愛情いっぱいに育ててもらった親と子供の関係だとしても、お互いに傷つく事を言い合ってしまうことはたくさんあります。兄弟も、また同じです。
つまり、血がつながっている、つながっていないという事は、あまり関係なく、要は、人間が二人以上あつまると、お互いに傷つけあう事もでてくるということなのです。お互いに理解して欲しい、自分のことをわかってほしいという気持ちがあるからこそ、言い争ったり、あなたの言われたくない事を言うことがあるのです。
例えば、お付き合いしている彼氏から、「掃除もなんにもしない、そういうだらしないところが、嫌なんだよ!」といわれたとします。これは、彼にしてみれば、あなたのそういった欠点となる部分を改善するように努力して欲しいとあなたに訴えているわけです。
なにも、あなたを傷つけるためだけに言った事ではないのです。単に、あなたを傷つけるだけの発言、「お前みたいなブスとは、付き合えない。」など、改善のしようがないようなことを言ってくる男性は、あなたを単に拒絶するためだけに発言したことになります。
外見の事を言われるのは、女性であればとても傷つきます。でも、たまたま運悪く、そんな思いやりのない男性に恋をしてしまっただけですので、こういった相手の発言で、恋愛自体を怖いものと考え、遠ざけてしまうなんて、あなたは何も悪くないのですから、本当にもったいないことなのですよ。
人間は傷つけあって、理解をしあい、関係を深めていくもの。頭で理解はしていても、それでも恋愛で傷ついてしまう事もあるでしょう。
辛い失恋や恋愛の体験を克服するためにも、「早く、新しい恋をしなきゃ!」と考える女性も多いですし、周りからもよくそのように勧められがちです。でも、急いで、次の恋愛をムリにする事は、必ずしもあなたのためになるわけではないのです。
恋愛がうまくいかなかったということは、あなたにも何らかの原因となる悪い癖や欠点が、あったのかもしれません。もちろん、好きになった男性が、悪かったという事もありますが、全てが全て、相手のせいではないという事なのです。
人間、どんな事でも失敗をしなければ、学ぶ事はできません。ゆっくりと気持ちを落ち着けてから、自分の恋愛を振り返り、「あの時は、ちょっと相手にいいすぎちゃったかな。」などと改善しなければならない部分を発見していく事は、とても大切です。
また、過程で、素敵な人が現れたとしても、ムリして関係を先に進めたりしないで、ゆっくりとお相手のことを知っていくということも必要です。ムリして、この人と早く恋愛関係になってと、焦ったりすると、思わぬところで、また同じ失敗をしてしまう事もあります。
十分に相手のことが、分かった上で、自分が安心して恋愛を始められるようになるまで、時間をかけて、自分自身を労わってあげましょう。
恋愛では、誰でも傷つきます。恋愛だけではなく、全ての人間関係において、傷つく事は起きるのです。
人と関係を結ぶ上では、傷つく事は必須なのですから、恋愛を怖いと思う必要はありません。傷つく事で、お互いを知り、関係を深めていく以外に、理解しあう方法はないのです。
それでも恋が怖くなってしまったら、一旦休憩を入れること。時間は、どんな慰めの言葉よりも、あなたを優しく包み込んでくれるはずです。
時間はかかっても、きっと元の明るいあなたに戻れるはずです!