ダイエットに一生懸命になっているうちに、いつの間にか食べ物に対する意識がおかしくなっていたと感じたことはありませんか。もともと食べることが大好きだったはずなのに、食べ物を前にすると、食べることに抵抗を感じて食べることをためらってしまう。
食べる前に一通りのカロリーを頭の中で計算してしまい、カロリーが許容範囲以内でないと安心して食べられない。それは拒食症のサインです。誰もが陥る可能性のある拒食症。
決して特別なことではありません。もし、自分の食べ物に対する意識がおかしいと思ったのなら早めに自覚症状をチェックしておきましょう。
拒食症は何も特別な人だけが陥る症状ではありません。誰にでも起こりうる一般的なものなのです。自分の体型や体重をなんとか良い方向に持っていこうとして頑張り過ぎた結果ともいえるのです。真面目に努力した自分を責める必要はありません。
ダイエットをして今よりスタイルを良くしたいと思って始めたダイエットが拒食症にまで進むのには、いくつかの通過ポイントがあります。そのポイント地点をどう進むかでダイエットの方向性が決まるのです。
拒食症への入り口の第一のポイント地点は“停滞期”です。ダイエットが成功するか失敗するかの分かれ道とも言える停滞期はこの先の食生活までをも左右する重要なポイント地点と言えます。この停滞期を乗り越えるのにはかなりの努力と強い意志が必要です。それを乗り切ったということはかなりダイエットに対する意欲が強かったのでしょう。
ここで、さらに痩せようと強い意欲に燃えるか、その時点での体型・体重に満足して緩やかな食事制限に留めるかで、拒食症に陥る危険度は変わってきます。停滞期を乗り越えると体重計の数値がグッと軽い方向に動きます。それに今までに無い喜びを感じてさらに体重減に意欲を燃やしたら要注意です。
今まで越えようとしてもなかなか越えられなかった自分の体重の壁を割った時点が第二のポイント地点と言えます。もっと頑張ればもっと体重が減って、ダイエット貯金ができると考えてしまうのです。
標準体重を大きく割ってまでダイエットに励むのは危険です。それが拒食症への入り口となってしまうからです。標準体重をはるかに下回った状態で物を食べれば、自分の意思とは反して体は栄養を摂り込もうと必死になります。普通に食べるだけで体重はすぐに戻ってしまうのです。
そうなれば、食べることが怖くなってきます。少しでも食べれば体重がグッと増えてしまう。食べた物がすぐに体の脂肪になってしまうよう思えてきます。それを阻止するためには極端にカロリーを抑える必要が出てきます。体重を増やさないために食べる物の内容に過敏になります。そして、食べ物のカロリーが気になって思うままに食べられなくなってしまうのです。
拒食症へのサインは大きく分けて二点あります。
拒食症の症状が進めば、水を飲んだために体重計の数値が増えただけでも動揺するようになります。水分を排泄してまで体重の数値を軽くしようとします。カロリーを気にする症状が進めば、キノコ類や豆腐に至る食品のカロリーまでを怖れるようになります。そうなれば、食べられる食品はほとんどありません。
そうなる前に早めの対策が必要です。自分が拒食症の入り口に来ているなと感じたら、それ以上拒食症に向かって進まないために自分でできる努力をしてみましょう。
ファミリーレストラン等のカロリー・栄養表示がされているお店でのチャレンジはお勧めです。他の客たちに混じって、一人で一つのメニューを食べ切ることは自信につながります。
無理してカロリーが気になるメニューを選ぶことはありません。抵抗を感じないぐらいのカロリーの低い物を選べばいいのです。
そうしてだんだん他のカロリーの低いメニューから順に試すようにしていけばいいのです。
その方法を続けていくうちに、食べられるメニューの種類が増えていき、食べることに感じる恐れがわずかでも薄らぎます。
摂った水分まで排出することや、洋服の重さまで体重の数値に絡めて考えるのは止めましょう。体重の小さい数値に惑わされないようにすることから始めましょう。そうして徐々に体重の数値に執着する自分からオサラバするのです。
頑張り過ぎた結果に陥った拒食症。頑張って減らした体重を元に戻すような行動はかなりの勇気がいることでしょう。でも、拒食症のサインに気が付いたら、早めに対策を心がけましょう。楽しく食べる楽しみを再び手に入れるためにも・・・。