「数日まえにダイエットを始めたところ、イライラした気分やそわそわした気分が収まらず結局ご飯をやけ食いしてしまった」それどころか「ダイエット前以上に太ってしまった」こんな経験をしたことがある女性も少なくないでしょう。
このように誤ったダイエットは、痩せるどころかリバウンドを引き起こしてしまうことも少なくありません。では、誤ったダイエットとはなんでしょうか。それは、「過度な食事制限によるダイエット」です。本記事では、過度な食事制限によるダイエットの危険性についてご紹介します。
さて、現代社会でこそ「カロリー」というものは身体に悪いものであるかのように、あるいは出来るだけ摂取を控えるように言われる存在ですが、ほんの数十年以上前まではそうではありませんでした。カロリーというのはむしろ出来るだけ摂取すべき存在だったのです。
このように、カロリーは人間の身体にとって必要不可欠な存在だと言えます。そのため、人間の中でカロリー摂取が急激に控えられると、人間の身体には様々な危険信号が現れるようになります。以下に、様々な反応をリストにしてみましょう。
② リバウンドしやすくなる
③ イライラする
④ 食べ物のことしか考えられない
⑤ 日常生活に集中できなくなる
⑥ 集中力のいる作業ができなくなる
他にも食事制限によるダイエットのデメリットはたくさんあります。こうした人間の身体への影響をそれぞれ大きく分ければ、身体の反応と心の反応の2つに分かれるでしょう。以降では、それぞれについてもう少し具体的に見ていくことにします。
ダイエットによる身体への最も大きな影響は、「身体が危機状態に陥る」ということです。この危機状態になると、人間の身体は少しのエネルギーも逃すまいと、体内のカロリーを出来るだけ消費しないようになるのです。
もっと大きな影響としては、この状態では食べ物のカロリーを少しでも摂取しようと、過剰に食べ物からエネルギーを摂取してしまう身体になることがあります。つまり、少し栄養を取ってしまうだけでもリバウンドしやすい体になっているのです。
こういった状態は、非常に危険な状態です。その危険性は色々なところで叫ばれているにもかかわらず、食事制限によるダイエットは一向に無くなりません。おそらく多くの方が食事制限によるダイエットで、目に見えて数字が減少するのを体験してしまうからでしょう。
ですが、こうした食事制限によるダイエットは多くの場合、成功しません。ある調査の結果では、長期的にみると、食事制限によるダイエットによって90%以上の人が元の体重に戻る、あるいは元の体重よりも太るという事が報告されています。
このように無理な食事制限によるダイエットは、ごくわずかな期間だけを切り取ってみれば体重が減少しますが、むしろ長期的には太りやすい体を作り、実際にリバウンドしてしまうことがあるという事が分かっています。
ダイエットによる影響は身体だけのものではありません。私たちの心にも大きな影響をもたらすのです。たとえば、その一つに「食べ物のことしか考えられなくなる」という傾向が現れます。つまり、ダイエット中には食べ物ばかりに注目してしまうのです。
例えば、食事制限のダイエット中に、皆さんもお腹が空いて仕方なくなり「ちょっとだけなら……」といったように、スーパーやコンビニでお菓子をカゴについ入れてしまったという経験があるのではないでしょうか。こうした食べ物ばかりに注目する傾向は、止めようとして止められるものではありません。
このような状態では、黙っている時、食べ物の近くに居る時だけでなく、日常生活で様々な作業をしている時でさえ、頭に思い浮かぶのは食べ物のことばかりになります。そのため、日常の様々な作業に集中できなくなるといった反応が見られるようになるのです。
当然、色々な物事に集中できなくなるので、集中力のいる作業も出来なくなります。すると、日常での様々な失敗が重なっていくようになります。そして、それと合わせて食事がとれないことによって強いストレスがかかるようになるのです。
このように、無理な食事制限によるダイエットは、身体的にも心理的にも大きな影響をもたらすため、適切に、体に無理のない範囲で行われる必要があります。ただ、そうすると体重が減りにくくなるので、運動をするという事が必要になってきます。
確かに、運動をするダイエットは辛く、大変だというイメージがあるかもしれません。実際、運動を始めたばかりでは、体を動かすことを億劫に感じることでしょう。ですが体を動かすということは、様々な面で新たなメリットを生み出してくれることが分かっています。
例えば、運動をすることで精神的に健康になることが出来ます。運動によって私たちの脳内にはセロトニンなどの快感情をもたらしてくれる物質が現れ、気分を良くしてくれるのです。散歩やランニングなどは特に適しているでしょう。
そして、運動は身体の重さを減らしてくれるだけでなく、身体のラインまでキレイにしてくれます。これが更に私たちの精神的健康を向上させてくれるのです。このように、運動によるダイエットは様々な面で良い効果を持っているとされています。
ここまでご紹介してきたように、無理な食事制限によるダイエットは、身体的にも心理的にも甚大な負担を人間の身体にもたらします。なぜならエネルギーが不足しているという事態は、人間にとっては緊急事態だからであり、それを人間自身に知らせる機能が備わっているからです。
こうしたことから、ダイエットにおいては急激な食事制限は控える必要があります。医療機関でも急激な食事制限をすることがありますが、それは医者の厳重な管理のもとに行われる医療行為であり、素人が真似をするべきではありません。
ですので、ダイエットにおける食事制限は適度な範囲で、体に無理のないように行い、運動とともに利用する必要があるでしょう。それによって、身体だけでなく心に関しても健康的になり、日常生活をよりよく生きていくことができるでしょう。