近年、働く女性が増えてきたことをきっかけに初産年齢が上がってきています。なんと日本の初産年齢の平均は30歳を超えていると言うから驚きです。
それに伴い、不妊に悩む女性も増えてきました。因みに不妊の定義は、健康な男女が2年間性生活をしても妊娠しなかった場合を意味します。
実はほとんどの女性は34歳を期に妊娠率は急激に下がり始めてしまうのです。ですから、30歳以降で結婚して、そのうちに子供でも…と考えている女性にはやや厳しい条件になってしまいそうです。
いざ、子供が欲しいと思ったときには手遅れ…なんてことのないように、早め早めの計画が大切になってくるのです。
不妊治療は年を重ねるごとにその代価は大きくなります。金銭的な問題だけでなく、精神的に厳しくなり、治療を断念する夫婦も少なくはありません。
最近よく耳にするようになった卵細胞の寿命については、避けては通れない知識となりそうです。それは、女性の体から作られる卵子は有限だと言うことです。女性は生まれた時点で、卵子の数が確定されてしまうのです。
初潮から排卵が繰り返されるメカニズムの中で、生涯約450個の卵子のみが完全に成熟すると言われています。それを単純計算すると、生涯で妊娠可能な年数は約37~8年と言われています。
34歳を期に、卵子の老化は加速し、排卵数も激減してしまいます。ですからやはり、早めの対策が必要となってきますよね。
しかし、冒頭でもお話しした通り、女性が活躍できるフィールドは近年ますます多様化してきました。そんな中で、早いうちから計画的な結婚や妊活はたやすいことではありません。
それでは、働きたい女性は将来妊娠を諦めなくてはいけないのか…と悩んでしまいますよね。そんな女性に朗報です。
不妊治療を希望する女性が増える一方で、不妊治療における最新技術もめまぐるしく進化し続けているのです。
これから先の未来に関して言えば、いろいろな治療の選択肢が増えたことによって、不妊治療の成功率もかなり期待が持てる数字になりそうです。
そこで、今現在実際に実践されている具体的な不妊治療法をについて簡単に説明します。
タイミング法とは、基礎体温を測ったり超音波検査などによって正確な排卵期を把握し、毎月タイミングを計って行為をする方法です。
精液を直接子宮内に注入して自然妊娠を待つ方です。こちらはタイミング法を半年から一年実践しても妊娠に至らなかった人が主な対象となります。
それ以外にも、ある程度の年齢に達している人や排卵機能に問題がある人も対象となります。
精子を卵子に直接注入してできた受精卵を、子宮内に戻し妊娠を待ちます。
また、子宮内の卵子に精子を注入することもあります。こちらは費用も高く、最終手段として踏み切る夫婦が多いと思います。
その他にも注目したい技術として、卵細胞の寿命に着目した「卵子凍結保存」があります。
海外では広まりつつある技術ですが、日本ではまだあまり知られていないかもしれません。
また、日本では、病気の治療の影響で不妊になることが懸念される女性に限っては、未婚であっても卵子を凍結保存することが認められています。
これから先、この「卵子凍結保存」がどのような展開になるかは分かりません。しかし、期待をもってこの技術を見守っていきたいものですね。
ですから私たち女性は特に、こういった不妊の問題に若いうちから興味を持ち、知識を身に着けていくことが将来の「不妊の悩み」に対する一番の対処法なのです。