妊娠中に車で遠出旅行!長時間の車移動を乗り切るためには?!

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車を使っての遠出旅行は、色んな景色を見て、色んな場所へ寄り道をしながら、楽しく有意義な時間を過ごせる魅力的な旅行です。しかし、車での旅行は“妊娠中”である妊婦さんにとって、大きな不安も沢山あることでしょう。

遠出旅行はとても楽しみだけれども、その楽しさと同じくらい、「お腹、大丈夫かな?」「なんだか体に負担がかかりそうだな…」と不安感も心配も感じてしまいます。

妊婦さんにとって辛くて過酷な長時間の車移動、こんな時、どのような方法で辛さを乗り切ると良いのでしょうか?車内での過ごし方や注意点・乗り切る方法をお伝えします。

車内ではどんな事が待ち受けている?!

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頭で想像するだけでも「辛そうだな…」と受け捉えてしまう長時間の車移動、実際に車に乗っていざ出発すると、色んな負担・ストレスがアナタに襲いかかります。

具体的に、車内ではどんな事が待ち受けているのか、どんな辛さがあるのか?について考えてみましょう。辛さや過酷さを事前に知っておくことで、乗る前に様々な対策が出来るようになるでしょう。

車の揺れでお腹や腰が痛む事も!

まずアナタの体に遅いかかる負担は車の揺れによって起こるお腹や腰の痛みです。車の揺れだけでなく、道路を走る振動や急ブレーキなども、お腹・腰の痛みを誘発させてしまいます。

少しの時間、走行するだけでも、妊娠中は体に大きな負担を感じてしまうのに、長時間の走行となれば、かなりの負担を受けることでしょう。お腹が大きいならば尚更、お腹や股関節・腰の痛みも大きく感じるかもしれません。

道路は平坦な道とは限りません、カーブや道路の凹凸、車線変更をする時であっても、ちょっとした揺れや動きが、意外にも大きな負担・ストレスに感じてしまうものです。

長時間、座った姿勢は体に大きな負担が…!

長時間、座席に座っておくと、お尻や腰周りに大きな負担がかかってしまいます。妊娠していない時と比べると、体が感じる負担の違いはハッキリと分かることでしょう。

飛行機の機内でも起きるエコノミー症候群をご存知でしょうか?長時間同じ姿勢で座っておくことで、腰周りや足・お尻などの血管が圧迫され、血流の流れが悪くなり、血栓状態に陥ってしまう事をエコノミー症候群と言います。

長時間の車移動でも同じ事が言えますし、特に妊婦さんであれば、下肢だけでなく、大きくなったお腹にまで負担がかかり、体全体が大きなストレスを受けてしまいます。

エコノミー症候群は妊娠していない方であっても長時間同じ姿勢で座っていて起きてしまう症状なので、妊婦さんであれば特に注意が必要です。血流の流れが悪い事は、母体にとっても赤ちゃんにとっても良いことではありません。

なかなかお手洗いに行けないことも!

妊娠すると、お手洗いが近くなってしまう…という事はありませんか?頻繁にトイレに行きたくて、「頻尿?!」と感じてしまう方もいることでしょう。

周りには言いにくいかもしれませんが、お手洗いまで間に合わず、少しだけ漏れて出てしまう…という妊婦さんも非常に多いです。車移動で遠出をする時には、なかなかお手洗い休憩に行く事ができない事もあります。

ちょうど良い場所にコンビニエンスストアやお手洗いを完備した休憩所・サービスエリアがあれば立ち寄れるのですが、ただでさえ頻尿気味である妊婦さんに、車の揺れが更なる尿意を誘発してしまい、冷や汗をかく状態に陥る事も!

「お手洗いに行きたい!」と頻繁に言ってしまえば、同乗者の人に迷惑がかかってしまう…と思い、なかなか口にだせないと我慢をしてしまう方もいるでしょう。しかし、我慢をしてしまえば、今度は膀胱炎という症状を引き起こしてしまいます。

激しい揺れが吐き気や悪阻を誘発する!

車の揺れが原因で、吐き気を感じたり、悪阻の症状がひどくなってしまう…というケースも考えられます。「ちょっと、悪阻が落ち着いてきたから、旅行も大丈夫!」と思っていても、車に揺られることで悪阻が再発してしまう事もあります。

妊娠中という身なので、安易な判断で車酔いの薬や吐き気止めを飲むことは出来ないかと思いますし、かといって、自分の意思で吐き気を止めることも出来ず、結果、ただただ吐き気と戦うだけ…という状態を作ってしまいます。

長時間の車移動を乗り切るための方法とは!

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ここまでの内容を読むと、「車での長時間移動はかなり過酷!無理だ!」と感じてしまうかもしれません。それでも故郷への里帰りであったり、家族での旅行であれば、行かない訳にもいかない!という場合もありますよね。

辛くて過酷な長時間の車移動、どのようにして乗り切るか、どんな対策を事前にとっておけば良いのか?等に関して対策を挙げていきたいと思います。是非、参考にしてみてください。

こまめに休憩を挟み、必ずお手洗いを済ませる事

長時間の移動では、とにかく休憩をこまめに挟むことが大切です。同乗者の方には理解してもらい、休憩の頻度を増やして、出来るだけ体や心へのストレスを与えないように注意をしましょう。

休憩時には、尿意を感じても感じなくても、念のためお手洗いには行っておきましょう。また、万が一の時に備えて、おりものシートやナプキンなどを使用しておくと、尿漏れだけでなく、出血や破水時にも役立ちます。

高速道路を走るのであれば、各サービスエリアごとに休憩を挟みましょう。アナタは同乗者の方に対し、申し訳なく感じるかもしれませんが、あえて、全てのサービスエリアを制覇する!と、ゲーム感覚で楽しんでみましょう。

背もたれを倒せる座席に座ろう!

長い時間同じ姿勢でいると、エコノミー症候群になってしまうとお伝えしましたが、エコノミー症候群のリスクだけでなく、体そのものの凝りや疲れを解消させるためにも、背もたれを倒せる座席へ座るようにしましょう。

シートの背もたれをリクライニングさせることで、体の体重支える面積を変化させ、腰や背中の簡単なストレッチ(伸び)にも有効です。助手席や、三列シートの二列目に座るなど、座る場所もしっかりと考えておく必要があります。

お手洗いや吐き気を感じた時にも、すぐ乗り織りが出来るように、車のドアの近くに座っておくと良いでしょう。三列シートの場合、一番後ろの三列目に座ると、なかなか簡単には乗り降り出来ませんし、万が一の時にも対処が困難です。

体の締め付けが少ない衣類を着ること

長時間の車内というだけでも体に負担がかかってしまうので、当日着る服は体の締め付けがなく、ゆったりとした衣類を着るように心がけてください。

車内での限られた空間で、シートベルトの締め付けもあるので、何もしなくても体は負担やストレスを感じてしまいます。せめて衣類だけでも体やお腹を締め付けないような物を選び、ストレスを減らしましょう。

妊婦用のズボンやタイツなどであれば、お腹の部分は締め付けないような仕様になっていますが、それでも“座る”という姿勢はお腹を圧迫させてしまいます。出来ればワンピースのようなストンと着れる服がオススメです。

腰にクッションを置いておくとGOOD!

車内に1つクッションを持って入っておくと便利です。座席に座ったとき、座席と腰の間にクッションを置いておくことで、揺れで感じる痛みや振動を軽減させてくれる効果があります。

また、車の座席は、ついつい深く腰掛けてしまいがちですが、クッションがある事で、体に負担のない程度に腰を掛けることが出来るので、腰周りやお腹、お尻にも負担を軽減させることが出来ます。

クッションが1つあれば、旅行先でも使う事ができます。足の下に置いたり、狭い車内で眠たくなった時に首を固定するために使用したりと、方法は腰のサポートだけに留まりません。非常に便利なグッズになります。

自分が運転しなければならない場合には…

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同乗者で運転できる人が少ない場合、長距離の運転を一人の人に任せておくことは出来ないでしょう。そんな時「私も運転しないと…」と、自分が運転手になってしまうケースも考えておきましょう。

妊娠中だからといって、運転してはいけない!という決まりはありません。しかし、妊娠中だからこそ、注意しなければならない事や、意識しなければならないことはあります。運転をしなければならない場合の注意点を覚えておきましょう。

いつも以上に慎重に!

妊娠の有無に限らず、慎重に運転しなければなりませんが、妊娠中は特に、“いつも以上に慎重に”運転をするように心がけてください。妊娠中は疲れを感じやすい事や睡魔を感じ易くなってしまう事から注意不足に陥るケースもあります。

妊娠しているので集中力が低下してしまう事は仕方が無いのかもしれませんが、それでも運転を請け負うという事は、お腹の赤ちゃんと同乗者を守るための大きな責任を担う役割でもあります。

ハンドルを握る時には、事故が無い様に勤めなければなりません。特に、旅行先であれば知らない道を走るようになるでしょう。いつも以上に注意を配り、運転に集中できるような状況を作りましょう。

睡魔や体の不調時には絶対に運転しない!

運転しなければならない立場だったとしても、睡魔に襲われてしまっている時や、お腹の張りが気になる・気持ちが悪い・つわりの症状を感じている…などの不調時には、運転をしないようにしましょう。

少しの休憩があれば体の調子を整えることが出来るかもしれませんが、無理をしながら運転をしてしまうと、運転にも集中出来ず、体調へ意識が向いてしまう事もあるので、大変危険です。

無理をしたところで、何か得をするわけでもありません。むしろ、同乗者やお腹の赤ちゃんの命を守るためにも、ハンドルを握るときには、体調が良好である事を前提とし、ハンドルを握ってください。

安全な道・知っている場所での運転を担当!

車線が複数存在する道や、何度も車線変更しなければならない箇所・車の通りが激しい場所・狭い小道や知らない場所等での運転は、できるだけ避けるようにしましょう。

運転をするのであれば、走り馴染みのある道や、安心できる場所・交通量の少ない道での運転を担当してください。例えば、自宅から出発して途中の休憩地点や高速道路のサービスエリアまでは運転する!など提案してみる事も良いでしょう。

知らない土地で車を走らせる時も、カーナビでの案内がある状況や、助手席にナビ役として誰か座っているような状況を作っておくように意識してください。運転中に起きてしまう不安や心配、焦りや苛立ち等は、お腹の赤ちゃんにも良くありません。

車で遠出をする際の注意点とは?

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車を使って遠出する際には、いくつか注意点が存在します。妊娠していない人であれば気にするような事ではないでしょう。しかし“妊婦”だからこそ、事前にしっかりと「こんな事があるかも!」と想定しておく事が重要です。

ここでは、車を使っての遠出での注意点・事前に出来る対策について挙げていきたいと思います。どれもとても大切な内容なので、頭に入れておくだけでなく実際に行動に移してみてください。

万が一の事態に備えておくこと

妊娠中という身であれば、いつ、何が起こってもおかしくありません。特に車に長時間乗っておくということは、想像もできない大きな試練のようなものです。万が一の時のために、事前にしっかりと備えをしておきましょう。

例えば母子手帳を持ち歩く事はもちろんですが、破水や出血時に使えるように大きめのナプキン(新生児用のオムツでも可)を数枚・産院の連絡先を控えておく・気持ち悪くなってしまった場合の嘔吐物を入れる袋…なども準備しておくと良いでしょう。

「万が一の備えは荷物が増えるだけ!」と思うかもしれません。しかし、新幹線や飛行機等と違い、車を利用するという事は、ちょっとした観光時に持ち歩く必要の無いものを車内に置いておくことが出来るという利点があります。備えこそ完璧に!

産院の先生に相談をしておこう!

すでに臨月であったり、切迫早産の疑いが有る場合には、出来るだけ遠出をすることは避けなければなりません。それでも遠出をしなければならない状況にある時には、かかりつけの産婦人科で、先生に遠出をする事を伝えておきましょう。

母体の状態や、お腹の様子によっては、張り止め・鉄剤などが処方されるかもしれません。車の揺れでお腹が張ってしまった場合の対処法や、万が一の事態にはどうすれば良いか?などの相談もしておきましょう。

更に、「車酔い防止の為に酔い止めを飲んでも大丈夫?」という事も確認してください。旅行の滞在期間が長期になる場合には、次の妊婦健診を受けるタイミングや、旅行先での受診が必要か?なども聞いておくと安心です。

辛さや痛み等は、我慢せず伝えること!

車での移動時に痛みや辛さなどを感じた場合には遠慮することなく申し出ましょう。車の揺れや長時間の乗車は、思っている以上に大きな負担を感じてしまうものです。

妊娠中はたった少しの痛みでも命に関わる大きな問題に発展してしまうケースもあります。事態が深刻になった時に「我慢していた」「なかなか言い出せなかった」では済まされません。

周りに言い出しにくい・さっき休憩したばかりなのに…と、体調不良を申し出ることに抵抗や躊躇してしまう方は、「喉が乾いたのでどこかお店に入ろう?」や「お土産を見たい」などの別の言い回しで伝える事も方法の1つかもしれません。

時間に余裕をもって出かけよう

長時間の車移動は大きな負担を感じてしまう事が分かったところで、「しっかり休憩をするように心がけよう!」と思っていても、時間に追われてしまい、“休憩する時間がない”という状況になってしまえば意味がありません。

沢山の休憩やもしもの時にしっかり対応できるように、時間にはしっかり余裕をもって出発しましょう。

目的地につきたい時刻と、到着するまでの所要時間だけで出発時間を決めるのではなく、“休憩する時間”もしっかり考慮して、出発時間を設定するようにしましょう。

出発時にバタバタと焦って準備することがないように、旅行前日には荷物をまとめ、事前に車のトランクへ準備した荷物を入れておくと、スムーズに出発が出来ます。当日慌ただしくならないように準備できる事は先に済ませておきましょう。

準備を万全にしてイレギュラーにも対応できる余裕を!

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妊娠中は何が起こってもおかしくありません。妊娠しているというだけで、イレギュラーな事が起こってしまうリスクも常に隣り合わせなのです。そこに遠出するというイベントが加わると、更なる不安感を感じてしまう事でしょう。

少しでも不安な気持ちを和らげるためには、事前の準備や備えが重要となります。備えをしっかりとしておく事で、心に余裕が持てるのです。心に余裕がもてると、それだけで、車での旅行を十分に楽しむ事が出来るでしょう。

「自分に限ってイレギュラーな事なんて起こらない」と過信している方は、考えを改めましょう。「安定期だから大丈夫」「もう妊娠後期だから平気だ」と思い込まず、「何かあるかもしれない…」と身構えておくようにしましょう。

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