便秘の原因は食べもの?ストレス?危険信号を察知して病気予防

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便秘で悩む女性は本当に多いですよね。調査結果によると、自然なお通じが無くて悩んでいる女性の割合は実に48%。2人に1人が、便秘で困っているということになります。

そして便秘になるのは男性より女性のほうが圧倒的に多いということ。それには女性ならではの理由もありますし、食生活や生活習慣などの原因も考えられます。

たかが便秘、されど便秘。中には病気が原因の危険な便秘もあるのです。
自然なお通じが無いというのは言ってみればカラダからのSOS。お通じ改善のポイントと、気を付けなければならない病気についてお話ししたいと思います。

そもそも、便秘って?

実をいうと、「便秘」という明確な定義はないのです。
お通じの回数や頻度は人それぞれ異なりますし、毎日出る人もいれば2日おきくらいに出る人もいるでしょう。要は、その人のタイミングから大幅に遅れているかどうか、ということが、一つの判断ポイントです。

こんな症状は便秘かも

  • 肌荒れがひどい
  • 下腹のあたりがぽっこり膨らんでいる
  • ガスが溜まったような感じで、膨張感がある

このような症状がある人は便秘の可能性大。「すっきりしない感じ」があれば、便秘であると考えて間違いないでしょう。ではいったいどうして便秘になってしまうのでしょうか。それには、女性ならではの理由もありました。

便秘の主な原因

食生活の乱れ

野菜が少ない食事や、こまめに水分補給をしなかったりすると便の調子はダウンします。便の約7割は水分。水分不足や食物繊維の不足で便のかさが減ってしまい、更に出にくくなるという悪循環をもたらしてしまいます。

そして他にも気を付けたいのが脂肪分。脂肪と聞くと、女性としては体重も気になってついつい控えてしまいがち。けれど、脂肪分が少ないと便の滑りが悪くなり、腸内で滞る原因になってしまうのです。

ダイエットなどで食事制限をするのであれば、すべての栄養素をバランスよく補えるように工夫しなければいけませんし、特に夏場は水分補給にも気を配りたいですね。

  • 根菜類や果物など、良質な食物繊維を摂るように心がける
  • 喉が渇いてから飲むのではなく、渇きを感じる前にこまめに水分補給を
  • 極端に冷たいものや熱すぎるものは避ける

女性ホルモンの影響

女性には妊娠して出産するための機能があります。実はその機能が、便秘と関係しているのです。

排卵前後や妊娠初期には、黄体ホルモンという女性ホルモンが極端に多く分泌されます。これは赤ちゃんや卵子を守るために分泌されるもので、子宮の収縮を抑える働きがあります。実はその効果が腸にまでおよび、腸の運動が阻害されるということがあるのです。

また、黄体ホルモンの分泌によって、体に水分と塩分を溜めるように脳から指示が出ます。それによって腸内の水分量が不足し、更に便通が悪くなるということになります。

これは、いくら努力しても仕方がない原因でもありますが、生理中などは特に気を付けて水分が不足しないようにきちんと飲むだけでも効果はあるでしょう。

筋力の不足・運動不足

これも男性より女性に便秘症状が多い原因のひとつです。

筋力が弱い女性の体では、胃下垂や内臓の下垂が起こりやすくなっています。内臓が下がってくると腸が圧迫され動きが悪くなってしまいます。更に筋力の不足は便を押し出す力の不足でもありますので、便が滞ってしまう原因に。

これを少しでも改善するためには、適度な運度が欠かせません。運動することで腹筋も刺激され、腸も刺激されることで便が出やすくなります。

実は危険信号!注意が必要な便秘と下痢の繰り返し

たかが便秘…と思っていませんか?
便秘の症状によっては、実は恐ろしい病気が隠れている場合もあるのです。

大腸がん

大腸がんは、自覚症状が少ないために発覚した時には既にステージが進行していたということが多々あるがんです。がん別の死亡率を見ても、女性の一位は大腸がんなのです。

少ない自覚症状の中でも比較的現れやすいのが「便通異常」です。便通異常とは、普段便秘がちでない人が急に便秘になったり、または便秘と下痢を繰り返してしまう、血便が出るなどの異常のことを言います。

特に便秘と下痢を繰り返してしまう場合は要注意。あまり長期間症状が続く場合は、専門医の診断を受けることをお勧めします。診断には大腸カメラなどを使用しますので特に女性は受診をためらうこともあると思いますが、女性の医師にお願いできるクリニックなども最近は増えてきました。

自分の体は自分で守り、ケアしなければ、手遅れになってからでは遅いのです。心当たりのある方は、恥ずかしがらずにぜひ一度相談してみてください。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、腸に炎症や腫瘍などの明らかな異常が無いにもかかわらず、便通異常をきたしてしまう症状の総称です。下痢や便秘、ガスでの膨張など様々な症状があてはまりますが、主な原因はストレスや自律神経系の異常などが挙げられます。

まずはストレスを溜めこまない生活を送ることと、ストレスを感じても上手に発散させること。また、規則正しい生活を送り、自律神経系を回復させることが重要です。

漢方薬での治療も効果があります。病院で診断を受けると整腸剤などとともに漢方薬を処方されることが多いですが、症状によって使用する漢方は異なります。

病院の受診が面倒だという人は、漢方専門医のいる漢方薬局などで症状を相談し、処方してもらうのがお勧めです。最近はおしゃれな漢方カフェや、カウンセリング無料の女性向けの漢方薬局なども多くなっています。中でも、お茶として煎じて飲める漢方は種類が多く女性にはおススメ。一度訪ねてみてはいかがでしょうか。

腸は第二の脳で命の源

体に必要な栄養素や水分を取り込んでくれる腸は第二の脳といっても良いほど重要な臓器です。便秘になるとうまく栄養を取り込めないどころか、機能低下によって様々な弊害が現れてしまいます。

東洋医学でいう「丹田」は腸にあり、その丹田は命の源と言われています。そのくらい、大切なものなのですね。

女性ならば、肌荒れなど便秘によって引き起こされる様々な体の不調を感じたことがあるでしょう。それはまさに体からのSOS。その小さなサインを見逃さずにきちんとケアしていくことは、心身ともに美しく健やかでいるための秘訣かもしれません。

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