「やめようと思っていたのにまた買っちゃった…」こんなため息をついたりするときはありませんか。誰でも経験することとはいえ、生活を脅かすほど買い物を繰り返すのならば、それは買い物依存症かもしれません。
今回は、買い物依存症を克服したいあなたへ、幸せになるための克服法をお伝えしたいと思います。
収入の範囲内で高価なものを買う、たくさん買い物をする、もしくは部屋に物があふれない程度に買い物をする分には、買い物依存症という精神疾患とまでは言えないわけです。
ということは、収入や収納の限度を超える行為が買い物依存症に該当するということになります。
ではなぜ人は限度を超えてまで買い物に依存するのでしょうか。
高価な買い物や大量の買い物をしても、「あ~いいものが買えた!」とすっきりして幸せになる人は健全です。しかし、限度を超えた買い物をして、「もう買わないでおこうと決めたのに、また買っちゃた…」と買った後で自分を責めるのが依存症です。
さらに、そんな情けない自分から逃げるために、また買い物に走る。また自己嫌悪。そんな自分から逃げてまた買い物に走る…。終わりのない地獄のようです。
買い物をしてはいけないと自分でわかっていながら、やってしまうのが買い物依存なわけですが。逆に言うと、やってはならないからやってしまうのではないでしょうか。
買い物依存症患者が大金持ちと結婚して、湯水のようにお金を使えるなら、案外すぐに買い物に飽きてしまうかもしれません。つまり、買い物依存症患者にとって大切なのは、「やってはならない」というタブー破りをあえてすることで、自分を罪悪感のなかに追いこむことです。いわば、自作自演です。
もともと、自己評価が低く、自分を責める傾向にある人が、自分で勝手に決めたタブーを自分で勝手に破って、自分を責めているのです。
買い物依存症をなんとかしたいなら、まずは抜本的に部屋を片付けるべきです。当然、部屋には買ってきたときの状態のまま、袋から出してもいない、タグがつきっぱなしの洋服やバッグなどが散在していますよね。
部屋が整理されていないと、ないと思って既にあるものを買ってきてしまったりもするわけです。買い物が続く限り、部屋は散らかり続けます。
自分の部屋に何がどれだけあるか、収納のキャパシティーがどれだけかわからなくなっているので、モノがあふれかえった部屋にさらにモノをつれてかえることができるのです。
そしてそれらのモノたちは、買い物依存症の人にとっては罪悪感の象徴ですから、まじまじとみるのも恐ろしいのではないでしょうか。まずは、それらひとつひとつを手にとって、本当に必要だったのかどうか、自問自答してみてください。
答えはほぼ決まっています。「必要ない」と。必要がないのなら、処分しましょう。使ってない物でほしいものがあれば譲るという条件で友達にでも来てもらって片付けを手伝ってもらってはどうでしょうか。
必要のないモノは、買い物したときに楽しい気分にしてくれたことに感謝して、あなたの部屋から解放してあげましょう。片付けが済んだ時には、無駄な買い物をするのがいやになりますよ。片付けの労力に凝りると、もう無駄な物を部屋にもちこみたくなくなりますから。
例えば、買い物依存症のあなたがバッグを買おうとしているとします。こんな風なイメージをするのではないでしょうか。「このステキなバッグを持っているステキな自分」
ではバッグを持っていない自分はステキではないのでしょうか。買い物依存症の人は、「ありのまま」の自分を否定し続けている人たちです。今すぐにコレを手に入れなければ、あの子に勝てない。自分が輝けない。そんな焦がれたような気持ちでもって買い物に走る。
かといって、バッグを手に入れたところで、ステキな自分になれましたか。ライバルに勝てましたか。なんか思った感じと違うというのなら、また別のアイテムを探しますか。
おそらく、「今のあなたには、あなたをステキにグレードアップしてくれるものはない」と、断言してもいいでしょう。どんなに高価なものを買っても、あなたの心を埋めてくれはしません。
大きな穴があいたコップに、いくら水を注ぎ込んでも流れ出て行くだけです。穴はふさがないといけません。しかし、あなたは自分と言うコップにあいた穴を見るのがコワイのではないですか。
欠乏感というコップの穴をふさがないと、どうしようもないのです。どこから欠乏感がでてくるのでしょう。いつから欠乏感があるのでしょう。穴を埋めてくれる、なくしたパーツはどこにありますか。少なくとも買い物で得られるものではないことは確かです。
自分に向き合う。これしか買い物依存所の根本的な解決になりません。先ほどお伝えしたモノと向き合う作業についても、実質は同じです。モノと向き合うように見えて自分と向き合う作業になっているのです。
さらに答えを言いましょう。なくしたパーツを探す作業に入って試行錯誤を続けると、最終的には、「足りないところがある自分こそが自分自身である」ということに気付きます。そもそも穴を埋める必要などなかったということです。童話などでもよくある話ですよね。
青い鳥は最初からすぐそばにいます。でも、自分と一生懸命向き合って探してみるということをしないとすぐそばにあることにすら気づかないのも真実です。
人は誰でも、幸せになりたい生き物ですよね。でも、自分で自分が幸せになることを妨害しているとしたら悲しいことだと思いませんか。
買い物依存症の人は、そんな風に自分をおとしめていると言えます。幸せはすぐそこにあります。自分を認めて自分を大事にしましょう。あなたはハイブランドのバッグより断然価値があるはずなのですから。