靴下を履いてもカイロを貼っても一向に緩和されない足の冷えに悩まされてはいませんか?昔はそれほど冷えを意識していなかったのに、はっきりとした原因がわからないまま年齢と共に年々足の冷えを感じるようになったら、甲状腺機能の低下を疑ってみた方がいいかもしれません。
知っている人は知っている甲状腺機能の低下。でもまだまだ知らない人は多いかもしれません。甲状腺機能の低下は女性に多く、特別な珍しい病気ではありません。身体を温める食材を摂るよう工夫したり、保温機能のある素材の衣服を着るようにしたりと、様々な方法を試してもこれいった効果が見られないようなら、一度甲状腺機能のチェックをしてみてはどうでしょうか。
甲状腺機能の低下は表立って急に自覚症状が出てくるものではありません。若い頃には感じなかった足の冷えが辛くなったと感じられるようになったら、知らずしらずのうちに甲状腺の機能が低下している可能性があります。足の冷えの原因はもちろんこれだけでは無いでしょう。
でも冷えの原因がわからないまま悶々と悩んでいるなら甲状腺の機能をチェックした方がいいかもしれません。甲状腺の機能が低下する原因ははっきり分かっていませんが、自覚症状の無いまま長い年月をかけて少しずつ働きが悪くなっている可能性があります。女性に多く見られる症状で、若い女性の中にも甲状腺機能が低下して冷えに悩んでいる人は少なくありません。
甲状腺の機能低下は病院で血液検査をすることでわかります。検査するからと言って不安に思うことはありません。血液を採取する検査に時間はかかりませんし、結果は数日で出ます。専門は循環器内科ですが、もし近くの病院に循環器内科が無ければ、まずは一般の内科で検査してもらえばいいでしょう。
一般の内科で専門の循環器内科を紹介してくれる場合もあります。検査の結果データが出て、甲状腺の機能が基準値よりも低下していると判明したら、その症状の度合いによって薬を処方してもらえます。甲状腺の数値が基準値より低下している女性はとても多いのです。「自分だけがなぜ?」等と不安に思うような特別な症状ではないのです。
甲状腺機能の低下は、風邪等のように処方された薬を短期間飲めば簡単に治るというものではありませんが、出された薬を飲み続けることによって、ある程度症状が緩和されますので、気長に取り組むつもりで臨みましょう。薬の服用は、錠剤を一日一回飲むぐらいの手間で済むので、面倒臭がらずに自分の判断で薬の服用を中止しないように心がけましょう。
薬の他にも、血行を促す効果のあるビタミン剤や体を温める漢方薬等を併用して使用する場合があります。薬と一緒にビタミン剤や漢方薬を使用することで、身体の血行を促し、冷えを緩和するのです。薬にしても漢方薬にしてもすぐに結果が出るものではありませんが、働きの悪くなっている甲状腺の機能を助けてくれる大事な存在なのです。
甲状腺の機能が低下したことによって見られる症状は足の冷えだけではありません。他人には説明しにくいはっきりしない身体の不調を感じることもあるのです。年齢から考えて、何でも“更年期”という言葉に当てはめてしまっている人もいるかもしれませんが、実は甲状腺の低下によって表れる体の不調なのかもしれません。
なんとなく身体がだるくて、家事をしていてもすぐに疲れて横になったり、何をするにも億劫で動く気になれない自分のことを、ただ単に疲れが溜まっているだけと思ってはいませんか?あまりゴロゴロしていていると家族にも怠けていると思われて、疲れの取れないだるい症状を人にどう説明していいのかわからず困っている人も多いでしょう。
甲状腺の機能低下によって起こる症状の一つに身体のだるさがあります。甲状腺の機能が低下している女性の場合、一般の人達よりも疲れやすいのは仕方のないことなのです。もし、病院の検査で甲状腺の機能低下が判明したら、家族にもその点を説明して理解してもらいましょう。
薬を服用することによって、ある程度症状は緩和され、比較的元気に動くことができるようになるかもしれませんが、症状が辛いと感じた時には無理をせず、自分のペースを守るようにしましょう。
甲状腺の機能低下によって起こる症状には、身体のだるさ以外にも新陳代謝の低下があります。新陳代謝が必要以上に活発になるバセドー病とは逆の症状です。“橋本病”とも言われる甲状腺機能の低下は、新陳代謝を低下させるため、それまでと同じように食べていても太りやすくなったと感じている人も多いかもしれません。
身体がだるいとか、新陳代謝の低下が見られる等の症状がありますが、甲状腺機能の低下は薬を飲み続けることで、それまでと変わらぬ普通の生活を送ることができます。日常生活の中で自分にできる工夫を取り入れて冷えの改善に取り組みましょう。
無理をする必要はありませんが、元気な時には軽いウオーキングをしてみませんか?全身の血行が良くなる効果が期待できます。冷えやすい体質はじっとしているだけでは温まりませんし、衣服や空調で外側から温めるだけではあまり効果がありません。自分の身体の内側の循環を良くして血行促進をすることが大事なのです。
一般の人より冷えやすい体質になっているので、できれば冷たい物の取り過ぎは控えて常温の物を摂るよう心がけましょう。だからと言ってそんなに神経質になることもありません。ちょっと意識の端に置いておくだけでいいのです。ほんの少しの心がけが冷えを緩和することにつながるのです。
無理なく通える距離に主治医を見つけて定期的に受診することはとても大切です。途中で診察を放り出すことだけは止めましょう。信頼できる主治医が見つかれば、定期的に受診して薬を服用し続けるだけで済むのです。身体の冷えやだるさを、怠けや疲れといった言葉で片付けずにきちんと診察してもらうことで周囲の人達の理解も得られます。
もやもやとしてはっきりしなかった身体の悩みの原因がはっきりすれば、気持ちもいくらか楽になります。もやもやとしたまま病院へ行って検査することを躊躇っているよりも、一度きちんと検査して対処法を見出した方が身体のためにも周囲の理解を得るためにも得策かもしれません。
喉の辺りにある蝶のような形をした、普段は意識することの無い甲状腺。機能の低下が判明することによって、その働きの重要さがわかるようになります。冷えの原因がわからないまま何科にかかれば良いのかわからずに放置していたもやもやの不安がこれで解消されるかもしれません。甲状腺機能低下の症状は気長に前向きに取り組んでいきましょう。