妊活を始める方も要チェック!妊娠前にしておきたい準備

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漠然と「赤ちゃんが欲しいな…」「妊活を始めよう!」と考えたときに、まずは何から始めたらよいのかわからない方もいらっしゃると思います。いつかやってくる赤ちゃんとお母さんご自身のために、実は妊婦になる前からできることがあります。

妊娠がわかってからいきなり生活を改めようと思っても、つわりが始まって身体がつらくなったり、出産のための準備に追われたりと、なかなかうまくいかないこともあるでしょう。不安の少ない妊娠生活に向けて、妊娠がわかる前から少しずつ生活を見直しておくことが大切です。ここでは、妊娠を考える方向けに「妊娠前にしておきたい準備」について紹介します。

風疹の予防接種

妊娠初期に風疹にかかってしまうと、赤ちゃんに難聴や白内障などが生じる先天性風疹症候群が表れる可能性が高くなります。このリスクを減らすために厚生労働省からも勧められているのは、妊娠前の風疹ワクチンの接種です。近年では、風疹の抗体検査やワクチン接種の補助を行う地方自治体も増えています。

特に昭和54年4月から平成2年4月までに生まれた男女と昭和54年4月以前に生まれた男性については接種率が低いため、予防接種を受けることを推奨しています。平成25年に風疹が流行した際には、患者の8割が子育て世代の男性だったという報告もあり、妊娠を考える女性のみではなく、パートナーの男性や家族、職場など、周囲の方の風疹予防も重要です。

風疹ワクチンは生ワクチンなので、妊娠してからでは予防接種を受けることができません。また、予防接種後2か月間は妊娠を避ける必要があります。そのため、妊娠を意識したらすぐに予防接種を受けておくことが大切です。もしも、妊娠が発覚してから風疹にかかってしまった、など心配があれば産婦人科に相談しましょう。

歯の治療

歯にトラブルのある方の場合、妊娠初期及び妊娠後期は身体に負担がかかるため、歯の治療はあまりおすすめできません。安定期に治療すれば良いという考え方もありますが、歯のトラブルは放置していてはひどくなっていく一方です。自治体によっては、妊婦向けの歯科検診の案内もありますが、事前にトラブルがあるとわかっている場合は早めに解消しておきましょう。

「葉酸」を摂取する

厚生労働省では、妊娠前からの葉酸の摂取を推奨しています。葉酸は赤ちゃんの細胞を作る際に必要となる栄養素で、不足していると赤ちゃんの脳や神経などに障害が発生するリスクが高まるとされています。

1日あたりに摂っておきたい量は、成人女性で240μg、妊娠を考えている女性で400μg、妊娠中は480μgです。

葉酸はホウレンソウ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や、いちごなどの果物、豆類などに多く含まれています。普段の食生活に葉酸の多く含まれる食品をプラスして積極的に摂取しましょう。また、妊婦用の葉酸タブレットもドラッグストアなどで販売されていますので、食品で足りない分はタブレットで補いましょう。

バランスの良い食生活を

妊娠したら、太りすぎ・やせすぎはトラブルの元となりやすいため、健康的な身体作りが必要となります。妊娠を考え始めたら、外食が多かったり、油っこいものやお菓子を食べすぎてしまうなどの食習慣は見直しましょう。野菜を多めにしたり、和食中心の食生活にシフトしていくと、妊婦や赤ちゃんに優しい身体に近づいていきます。

妊娠中避けたいものは妊娠前から意識する

妊娠中避けたいものの代表格は、タバコ・カフェイン・アルコールです。どれも日常的に摂っている人にとっては、やめることは大変です。しかし、お腹の赤ちゃんの発育には悪影響を及ぼすものですので、妊娠中は禁煙・脱カフェイン・禁酒が基本です。「赤ちゃんが欲しい」と感じたら、早速その日からこれらのものは避けるようにしましょう。

中には「妊娠したいけれどやめられない」という方もいることでしょう。そんな方は、タバコ・カフェイン・アルコールがお腹の赤ちゃんにどのような影響を与えるのかを知るということが大切です。いずれの摂取も、赤ちゃんや母体を守るためには避けなければなりません。

タバコ

タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素などの物質は血管の収縮を起こしたり、身体を低酸素状態に促してしまいます。喫煙すると赤ちゃんに酸素や栄養が届かなくなり、赤ちゃんの成長を妨げてしまいます。また、胎盤のトラブルによって、流産・早産が起こりやすくなったり、常位胎盤早期剥離の可能性が高まるなど、赤ちゃん・母体ともに危険にさらされてしまいます。

お母さん自身の禁煙はもちろん、タバコは本人が吸っていなくても受動喫煙してしまうため、家族や職場などの周囲の人たちも禁煙の協力が必須となります。妊娠を考える場合は、タバコのある環境からできるだけ遠ざかるように心がけましょう。

カフェイン

カフェインは大量に摂取すると、血管の収縮を起こします。血管の収縮は胎盤の機能を低下させます。また、お腹の赤ちゃんはカフェインを分解できる身体がまだ出来上がっていないため、体内にカフェインが残り、成長を妨げてしまいます。

カフェインが多く含まれるコーヒーや緑茶をよく飲むという方も多いと思いますが、大量摂取は避けて、妊娠前からカフェインの摂取量を減らす練習をしておきましょう。ノンカフェインのコーヒーや紅茶についてリサーチしておくのも手段の一つです。

アルコール

アルコールの摂取は赤ちゃんの発達に影響し、奇形が生じたり、神経に異常が出るなどのリスクが高まります。

アルコールを摂取することが習慣になっている人の中には妊娠してからもお酒を飲むという方もいますが、お腹の赤ちゃんの安全を守るために禁酒は欠かせないものです。毎日飲んでいるという方は週に数回に減らすなど、少しずつ回数を減らして妊娠に備えましょう。

産婦人科選び

妊娠中も産後もお世話になるのが産婦人科です。場合によっては妊活時から通う方もいるでしょう。家や職場から通院しやすいかどうか・雰囲気・評判・自分のしたい分娩方法があるかどうかなどもリサーチして、信頼のできる病院を選んでおくと安心です。

基礎体温をつけておこう

いち早く妊娠に気づくためには、自分の身体の変化を感じる必要があります。その目安の一つとなるのが「基礎体温」です。妊娠に早めに気づくことができれば、先に述べた「妊娠中避けたいもの」に、より注意を向けることも可能となります。また、基礎体温をつけておくと生理がいつくるかも予想しやすくなったり、自分の体調を客観的に把握することができるのでおすすめです。

婦人用の体温計を用意しておいて、毎朝計測します。体温を折れ線グラフ化すると変化がわかりやすいので、一冊ノートを用意しておくのも良いでしょう。体温記録用のアプリや、体温計付属の記録表もありますので利用すると便利です。

妊娠時には高温期が続きます。ですが、普段の体温のリズムをわかっていないと、高温期かどうか判断しかねる場合もありますので、普段から記録しておくことが大切です。

毎日続けるのは大変かとは思いますが、枕元に体温計を置いておいておけば、朝目が覚めたときに横になったまま計測するという習慣がつけやすくなります。

妊活は自分の生活を見直すきっかけになる

妊娠を考え始めると、さまざまなことに気を遣わなければならず、プレッシャーを感じる方もいるかも知れません。そんな時は、睡眠をしっかりとったり、身体を動かしたりしてリフレッシュしましょう。妊娠中は制限のかかる、エステや旅行をしておくのもよいでしょう。

妊娠のための身体作りにはいろいろな制限がありますが、自分の身体に気をつけることは、赤ちゃんだけではなく、自分のためにもなります。妊娠を考えることは、今までの自分の生活を見直すチャンスであり、自分磨きでもあります。いつかやってくる赤ちゃんとの日々を夢見ながら、まずは自分に優しい生活を始めてみてくださいね。

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